
シンセシスにおける定番ともいえるLow Frequency Oscillator(lfo)は、プレイヤーの想像力に新たなエネルギーを吹き込み、再び活性化させる小さな精霊のような存在です。繰り返しの作業を忠実にこなすため舞台袖で待機する頼れる協力者であると同時に、不安定さと予測不能性をもたらす、いたずら好きな存在でもあります。
speed #
lfoといえば、まずこの定番コントロール!speedはオシレーションの周波数をコントロールします。最小では約10秒周期(0.1Hz)、最大では低いオーディオ・レート(約100Hz)まで変化します。パッチを演奏しながらspeedを操作するだけでも、シンプルで純粋な楽しさがあります!
モジュラー・シンセに馴染みがない場合、オーディオ・レート・モジュレーションという考え方は新鮮かもしれません。
基本的には、lfoが耳に聞こえるほど高速で動作すると(人間の可聴域はおよそ20Hzから)、より遅い速度/低い周波数では知覚できなかった音程やティンバーのテクスチャーを、モジュレーション先のパラメーターに加えることができます。
ここが、リズムがピッチへと変わるポイントです!
例:
• サイン波からスタート:waveモード、energyを中央、timbreをゼロに設定
• lfoのspeedを最小に設定し、shapeをtriangle(sequenceの3番目)に設定
• lfoをenergyが増加する方向へマッピング
• speedを徐々に上げる
• speedが2時方向に近づくと、変化が新しい波形へと歪み始め、新たな低いトーンが加わるのが聞こえてきます
• その先には、さまざまな(異名同音を含む)ハーモニシティが待っています!
speedは通常自由に設定できますが、Atriumのclockの分周または倍数へ同期させることもできます。このモードを有効にする方法については「ON SYSTEMS > Clock > Sync Mode」を参照してください。
Shape #
まずAtriumには4つの基本シェイプが用意されており、shapeキーを押すたびに順番に切り替わります。
1) Ramp #

滑らかに上昇したあと、急激にゼロへリセットされます。
2) Sine #

自然な感触で、滑らかに上下します。
3) Triangle #

直線的に上下する動きです。
4) Square #

HighとLowの状態を交互に切り替えます。
それぞれのシェイプに応じてphaseサークル中央のウィンドウがアニメーションし、モジュレーターの進行を視覚的に示します。また、shapeキーに最も近いライトもモジュレーションに合わせて点滅します。
各シェイプにはそれぞれ異なるキャラクターがあり、さまざまな用途に活用できます。開発チームのお気に入りのひとつは、rampでenergyをアーティキュレートし、倍音をドラマチックに弾くような動きを作る方法です。
この最初の4種類に加えて、Atriumにはさらに7種類のデフォルト・シェイプがあります。
これらへのアクセス方法についてはsequencesセクションを参照してください。
5) Stepped Random #

サイクルごとに新しいランダム値へジャンプします。
6) Smooth Random #

各サイクルの間に、新しいランダム値へ滑らかに移動します。
7) Crease #

Rampに似ていますが、サイクルの途中でリセットされ、バイポーラに動作します。
8) Sinc #

三角関数によるシェイプ。滑らかに一度フルレベルまで上昇し、その後もう一度、より低いレベルまで上昇します。
9) Pulse #

Squareに似ていますが、サイクルの1/5だけHighになります。
A) Scanner #

Triangleに似ていますが、その動きをサイクルの2/5の時間に圧縮します。
B) Bubbles #

5つのギザギザした上昇ランプが連続し、それぞれ直前のランプより高い位置まで到達します。
これらの多く、特に8からBまでのシェイプは、以下で説明するphaseを探索するときに非常に役立ちます。
phase touchplate #
Atriumのサイコトポグラフィーには、音楽制作の内外を問わず、さまざまな身体的体験から得たアイデアが取り入れられています。
lfoの円形phaseタッチプレートは、2000年代初頭のデジタル機器にあった「スクロールホイール」の操作感を思い起こさせます。指を時計回りに円を描くように滑らせると、各ボイスの周期的なモジュレーターが互いに離れていきます。
phaseは4つのボイスを時間的にずらしながら、中央のチャンネルは固定したままにします。
この位相のずれは、穏やかに順番に鳴るストラムのような状態から、均等に配置された5音のアルペジオへ、そしてさらにその先へと変化していきます。
そのままスクロールを続けると、ボイス同士が重なったり、互いを追い越したりします。その途中では、さまざまな不規則なリズムや干渉によるキャンセレーションが発生します。
最大まで動かすと、ボイスは再び揃います。ただし、その順番は逆転しています。
• phaseを最小(反時計回り)までスクロールすると、すべてのボイスのモジュレーションが揃います。
• phaseを時計回りに上げると、各ボイスのモジュレーションに時間差が生まれます。
• clearを押したままphaseをタップすると中央位置に設定され、ボイス1/3/5とボイス2/4という2つの異なるグループが作られます。
lfoをモノフォニックなdestinationへマッピングした場合は、中央チャンネルだけが使用されます。
この中央ボイスはphaseの影響を受けず固定されています。このことからも、phaseがlfoのポリフォニーへアクセスするためのインターフェースであることが分かります。