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BUZZのSONY MDR-CD900ST改造・モディファイのページに、たくさんのお問い合わせや改造作業のご依頼をいただき誠にありがとうございます。最初にアップしていました写真の物は現行の900STのドライバーでないために分かりづらいとのご指摘があったのと、またここ数ヶ月かで何十台と作業をしていくうちにベストな方法にも辿りつきましたので、現行品の900STの写真と一緒にご紹介してみたいと思います。
その前にSONY MDR-CD900ST改造に関する過去の記事へのリンクを、以下のアドレスにタグでまとめてみましたので合わせてご覧ください。
https://umbrella-company.jp/contents/tag/900st/
今回の記事は上記のリンクにもある
【SONY MDR-CD900ST アップグレード改造の方法を公開!】の記事の更新情報になります。この記事には実際にこの改造を行うとどんな効果があるかを、技術検証を交えて詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
現行品のドライバーユニットの配線端子は古いタイプとは反対の位置に赤いマーキングがあります。こちらがドライバーのホット側となります。

プラグ部分は写真のようにしています。
黄 = Tip端子(L Hot)
赤 = Ring端子(R Hot)
白 = Sleeve端子(GND)
ピンク= Sleeve端子(GND)
シールド線= Sleeve端子(GND)
GND電位となる3つの配線はまとめずに結線しています。理由は、白線とピンク線の導通を確実にするためならばより合わせてから結線するのが望ましいのですが、各ドライバーのコールド側は最後まで独立させたいという事を意識して写真のように独立した状態で結線しています。シールド線も同じ理由で独立させています。

プラグにNEUTRIK NP3X-Bを使用するので、シールド線はメーカー推奨の方法で処理しています。写真のようにプラスティックパーツの穴からシールド線を出して適当な長さに切っておきます。この状態でハウジングを被せて組み上げればグラウンド電位のハウジングと圧接し確実な導通が得られます。弊社で作業を行う場合はここに酸化防止剤を塗布し経年劣化による接触不良を防ぎます。

ドライバー側は、まず端末処理を行います。黄と白は端子に合わせ適度な長さで被覆を剥いでハンダ上げしておきます。そして、ポイントはここ!赤とピンクの線の処理。赤とピンクは少し長めに、目検討ですが7~8mmといったところでしょうか、剥きます。この時より線は捻じらずに!

赤と渡り線の赤、ピンクと渡り線の色なし を結線してしまいます。ここは確実に接触をとりたいので写真のように撚り合せます。渡り線にはすでにハンダが付いてしまっていますので、ふつうに撚り合せる感じだと上手くいきません。渡り線にピンク線を巻いてください、

ピンぼけですが、巻きました。

それをハンダしました。

普通なら、ここに収縮チューブを掛け絶縁しておけば良いのですが、これだとヘッドホンの中で遊んでしまいます。ミクロングラスという吸音材が入っているのでそれで挟んでおけばまず問題にはならないと思いますが、私は絶縁と固定の一石二鳥な方法で行います。
前回解説したようにコールド端子をカッターで切って島を一つ増やします。そこに撚り合せてハンダをした渡り線をハンダ付けしてしまいます。これで配線はきれいに固定され、その事で他の部分に触れなくなるので事実上の絶縁ができ、しかも収縮チューブも不要になり、一石三鳥となりました。
前回と変わりないようにも見えますが渡り線にと赤・ピンクを撚り合わせた事が決定的な音の違いになって現れます。前回は赤そしてピンクは島に盛られたハンダを介して導通していた訳ですので
赤(ピンク)線→ハンダ→渡り線
となっていました。しかし、新しい方法であれば撚り合わせた所をハンダで固めているだけなので
赤(ピンク)線→渡り線
と、ダイレクトに音声信号は伝わります。電気的な変化は計測器でも捉えられない極小さなものですが聴感上の変化ははっきりと現れます。聴き比べもしましたが音の鮮度は違いました、フォーカスもさらに決まりより完璧な物へ進化してると言えるでしょう。

L側も配線したら、元通り組み上げて各部点検、動作確認を行い完成です。

今日も1台出荷です!ありがとうございました。
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