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★今回HALF H・P STUDIO様でRevelator AlphaとRevelator Bravoを複数台導入していただきましたが、まず導入の経緯についてお聞かせください。
弊社は富ヶ谷と幡ヶ谷の2箇所のスタジオを拠点に、主にアニメーションや外国映画のアフレコなどを行っています。このたび富ヶ谷のスタジオビルを全面改装することになりまして、アフレコスタジオ2フロアとダビングスタジオのアナブースに合計でRevelator Bravoを10本、Alphaを2本導入しました。★Revelatorを導入されるまでは、どのようなマイクスタンドを使われていたのでしょうか?
長い間、Revelatorと比べると安価な定番のブランドのものを使っていました。★過去の更新では、スタンドも毎回入れ替えられたのですか?
そうですね。弊社は富ヶ谷の本社スタジオが1995年に営業を開始してから、積極的にスタジオの新設と更新を重ねてまいりました。マイクスタンドについては残念ながらコストをかける優先順位が低くかったのですが、今回は思いきってRevelatorを導入しようという意見にまとまりました。★今回、新しいマイクスタンドを選ぶにあたって、どのような条件でRevelatorが候補に挙がったのでしょうか?
「剛性があって重量がありながら安全に取り回せるもの」を条件に探しまして、元々M600を使っていたこともあって、Enhanced Audio Revelatorが候補に挙がりましたね。★M600はどのような経緯で導入していただいたのでしょうか。
メーカーの純正のサスペンションホルダーが経年劣化で状態が悪くなってきたのですが、他に使えそうなものは無いか探していたところM600に出会いました。大変気に入ったのですが、M600もマイクホルダーとしては比較的高価な製品ですから数を揃えるにはなかなか気合いが必要でして。2本用意してナレーション録りの限られた機会でしか使えないジレンマを抱えておりました。★M600のセッティングのしやすさはいかがですか?
純正のねじ込むタイプのホルダーやゴムで押さえるようなホルダーと比べて、同じマイクを複数使う場合はネジを2箇所回すだけで付けたり外したりできるので、慣れてしまうととてもイージーで確実ですね。★Revelatorは導入前にデモをお使いいただきましたね。
そうですね。デモ品を借りて使ってみた時に、実際の現場で4本立てているうちの1本にRevelatorを使って比較したのですが、Revelatorは明確に音が良い方向に変わるのが分かりましたし、それはコントロールルームで聴いていたエンジニア以外の方も違いを感じることができたんです。 実際に使うまでは、Enhanced AudioのWEBサイトの多少まやかしめいたフレコミに「まぁよくあることだけど、実際はどうなんだろうね?」とスタッフの間で話が出ていましたが(笑)、試して確実に効果を感じることができたので、導入を決断することができました。作りも見た目も良いですよね。★効果については、具体的にどのように感じられましたか?
マイクやマイクプリアンプは同じ環境で、これまで使っていたマイクスタンドと比べたのですが、ダイアフラムがとらえる音の輪郭がはっきりしたのか、声がグッと前に出て聴こえる感じがしましたね。★実際に導入してから、収録される役者さん側から何か感じられたことはございますか?
「天体望遠鏡!?」って感想がありました(笑)実際の効果だけではなくスタンド自体に存在感があるので「まず音の入口から大事に、自身の発する声をちゃんと録ろうとしてくれているんだな」って感じてくれるようです。視覚的効果もあって、モチベーションが上がるようです。★役者さんの声を収録するのに、Revelator Bravoの高さでも十分ですか?
そうですね、丁度良いです。背の高い方でも特に問題は無いですね。★Revelatorの安定感や使いやすさについて感じられたことはございますか?
足に多少長さがありますが慣れてしまえば気になりませし、持ってみると見た目ほどの重量も感じません。ブーム部分も6点で押さえているとはいえ動かすネジはそのうち2箇所だけなので、女性でも苦労せずに扱えています。安定感もありますし、セッティングも楽だと思います。 導入後に対策したことがありました。このスタンドはとても剛性が高く足もスパイクになっていて、ソリッドな造りです。ナレーションやボーカル、楽器など、通常の収録ではマイクをビシッとホールドして音源の発する振動だけをしっかり捕らえてくれると思います。しかし、アフレコの収録環境は若干特殊で、収録中に複数の演者がマイクスタンドの前を出入りします。困ったことに今まで通りに設置して使うと、人が忍び足で移動する様子まで綺麗に拾ってしまうんです。 これはサスペンションタイプのマイクホルダーやゴム足の付いた一般的なマイクスタンドなどを使っていた時には無かったことです。良い見方をすれば、感度良くちゃんと捕らえていることの証明になっていると思うんですが(笑) そこで、ゲル状の柔らかい素材と金属のスパイク受けを接着したインシュレーターを自作してスタンドと床の間に挟んでみたのですが、良い結果が得られまして移動の振動音が全く気にならなくなりました。もちろんRevelatorの長所を犠牲にすることもなく、大成功の対策でしたね。★現場でより使いやすくなるように、工夫してお使いいただきありがとうございます。最後に、これからマイクスタンドの導入を検討されている方に、是非ユーザーの立場からRevelatorについて一言をお願いいたします。
収録に用いる機材を更新、あるいは追加する時に高価なマイクやマイクプリアンプを検討するのと、安価で一般的なマイクスタンドをRevelatorのように剛性のしっかりしたものに置き換えることを検討するのと、どちらが良い結果が得られるのか考えますと、いい勝負かもしれないと思いました。 セリフを収録するスタジオではマイクはNeumann U87AiとかSANKEN CU41とか、マイクプリアンプにしても定番に落ち着きやすいと思うんですが、そこで敢えてマイクスタンドに予算を掛けて良いものに入れ替えてみるのも新しい選択肢なのだと今回導入してみて感じました。 二の足を踏む価格ではありますが(笑)これから機材の更新をされる方には、思い切ってまずRevelatorのデモ機を借りて試してみてはいかがでしょうか?と伝えたいですね。★ありがとうございました!
協力: 共信コミュニケーションズ株式会社 ROCK ON PRO / Media Integration inc.