Blog

 

ギターアンプやペダルの設計における第一人者として、30年以上一貫して、飾り気のないハンドメイドの、本物のアナログ機材を作り続けている巨匠がジェームス・ディメーターだ。

Demeter Amplificationから発売されたBass 400 ベースアンプは、コンパクトな筺体から400ワットものパワーを出力できる。銘記VTBP-201チューブ・プリアンプとクラスDのパワーアンプをコンビネーションしている。このアイデアはよりコンパクトなフォーマットで、Demeterのフラッグシップのベースアンプのサウンドと全く同等のトーンを再現する事だった。

Demeter-Amplification-Bass-400-Tolex-1000x1000

 

Half-Power Howler

Demeter Bass 400は、標準でTolexスタイルの外観となるが、今回は特注のCageスタイルのデモ・ユニットを試奏した。実機はこの上ない丁寧なハンド・ワイヤリングで仕上げられており、プリアンプの基板は往年のアナログ・スタイル、そしてその横には精巧でモダンなクラスDのパワーアンプ・セクションが同居する。プリアンプ部分には低ノイズな金属皮膜抵抗や、選別品の12AX7用のセラミック・ソケットなどのハイエンド・コンポーネントが確認できる。また内部にはトリムポットが設けられており、アンプのアウトプット・ボリュームと、ベースのピックアップとのマッチングを調整する事もできる。

フロント・パネルには、Treble、 Middle、 Bass、PresenceのEQとボリューム・コントロール、入力にはアクティブとパッシブの専用インプットが2系統別に用意されている。またベースEQのレンジを60Hzまたは120Hzにセットできるスイッチと、Dark/Normal/Brightの3モードを切り替えられるスイッチが装備されている。幅広いサウンド・キャラクターのコントロールが可能だ。

Demeter_WEB

リア・パネル側は独立したパワーアンプ入力、プリアンプ出力、スピコン-1/4フォン・コンボのスピーカー・ジャックを備える。パワーは8オームで250ワット、4オームで400ワットの高出力だ。またバランスXLRのDIアウトを標準装備、Pre/Post EQの切り替えも可能だ。このスタジオアウトはJENSENトランスにオプションでアップグレードする事もできる。

Bass 400は同じくDemeterのBSC-310スピーカー・キャビネットにボイシングされている。約23kgのこのキャビネットはカスタムのEminence 10″ドライバーと、センターマウントのツイーターで構成されている。450ワットのハンドリングが可能だ。ツイーターはキャビネットの背面にあるボリューム・コントロールが使用できる。BSC-310は海軍グレードのバーチ合板で頑強かつコンパクトに仕上げられている。

Big ’n’ Tasty

Bass 400のEQをフラットにしてFenderジャズベースをパッシブ入力の方にプラグインしてみたところ、すぐに温かみのある、たっぷりとしたミッドレンジ、ガツンとしたローエンド、そして高速なアタック感のあるサウンドがとき放たれた。そしてそのサウンドは驚くほど原音を忠実に再現している。クラスDのパワーアンプは広大なヘッドルームを確保し、フィンガーピッキングの全てのニュアンスを克明に再現するマジカルとも言えるほどの能力を持つ。速いノートではジョン・ウェットン時代のキング・クリムゾンのようなサウンドのようだ。特にミドルEQを2時位にセットした時のサウンドは素晴らしい。

個人的には今まで高域をロールオフしたモードは、リミット感があって好きになれなかった、そのため外部にパラメトリックEQを使う事が多かった。しかしBass 400のBrightモードもDarkモードも、倍音をうまく制御していて素晴らしく、感心した。Darkモードはミッドレンジのパンチ感を一切犠牲にすることなくエッジ感だけを取り除いている。さらにローエンドはR&B系のソウルフルな響きを加えてくれる。このモードのまま、私の大好きなベースプレーヤーである James Alexanderのフレーズを演奏すると最高にご機嫌だ。

Lee and amp

Brightモードはその逆のスペクトラムで、弾力のあるサウンドがスラップベースにも最適だ。高域は素晴らしく鮮烈でクリアー、軽くハンマリングでトリルしても良い感じだ。このモードはオンボードのボリュームやトーンの設定によって、幅広いジャンル、ロック、ファンクからメタル、ブルースにまで対応できるだろう。個人的には3つの選べるモードの中では一番気に入った。

しばらく弾きこんでいくうちに、BSC-310がどの位このサウンドやトーンに影響しているのかが気になって、Bass 400をAmpeg SVT 4×10キャビネットに接続して、ABテストを行ってみた。そして明らかにBSC-310がより表現性が良い、全体域レンジのフルサウンドであることが分かった。もちろんAmpegのキャビネットのサウンドもソリッドなトーンで十分に素晴らしいのだが、Demeter BSC-310ベーススピーカーキャビネットの方がミッドレンジの解像度が高く、ローエンドの深みも感じられた。

The Verdict

DemeterがBASS 400で、彼らのチューブプリアンプ回路とクラスDのパワーアンプセクションを組み合わせたのはとても賢く称賛に値する。クラスDパワーアンプはサウンドに忠実性を与え、チューブアンプは驚くほどスムースでベルベットのようなトーンに貢献している。フルブラウンのチューブアンプではないが、ソリッドステートのベースヘッドには表現できない「ナチュラルで反応の素晴らしいサウンド」でプレイできる。Bass 400はスローアタックのチューブアンプとは異なり、素早い反応のアタックを持つ。Bass 400ならではの特別な魅力を持ち合わせている。

Bass 400 評価

『驚くほどスムースで幅広いトーン、高いヘッドルーム、そして完成度の極めて高いビルド・クオリティ!』

BSC-310 評価

『バランスの良いトーンと素晴らしいノート・セパレーション。役に立つツイーターのアテネーター、ラウドなボリュームに十分対応する。』

 

Demeter Bass 400は米国のPremiere Gear Award を受賞しました!

PG_GearAwards_RevisedLogo

 

products-page_button

Related Article

  1. コメントはありません。

  1. トラックバックはありません。

CAPTCHA