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Chandler Limited REDD Microphone 導入事例 | Gregory Germain 様 「感動させる音。演者さんのプレイと機材によって、レコーディングで魔法のようなことが起こるのが一番の理想なんです。REDD Microphoneはそれができるマイク。」

 

Chandler Limited REDD Microphone 導入事例 レコーディングエンジニア Gregory Germain 様

Gregory Germain
フランス生まれ、パリ育ち。日本の文化にあこがれて10代の頃からジャンルを問わず日本の音楽シーンを聴きまくる。20歳から来日。Engineerを目指し音楽専門学校へ入学。 卒業後、スタジオグリーンバードでアシスタントとして様々のメジャーアーティスト、バンドの作品に参加。3カ国語オペレーターとして海外アーティスト、プロデューサーのセッションにも参加。2011年からDigz, Inc. Groupに入社。 スタジオ専属エンジニアとして活躍中。 Home Page > https://www.gregory-germain.com/ Instagram > https://www.instagram.com/mixedbygreg/ Twitter > https://twitter.com/gregory_germain

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★Gregoryさんの所属されているDigzさんのスタジオには、複数のボーカル用マイクが揃えられているようですが、今回、どのような理由でREDD Microphoneの導入をご検討していただいたのでしょうか。

Gregory Germain様(以下G):スタジオで所有しているボーカルマイクは、Telefunken ELA-M251、Neumann U67、M269cやSONY C-800GとかBrauner VM1などのブライトなキャラクターのものが多いので、もう少しファットでボディが感じられるマイクが欲しいと思っていて、色々探していました。 ビンテージマイクは良さそうなものがあっても、メンテナンスが大変そうなので手が出しにくいし、新しいマイクでビンテージマイクの雰囲気やバイブスを持ったものもなかなか見つからないと思っていたんです。 次に導入するマイクとしてU47(Tube)をイメージしていて、復刻品とビンテージもののU47を比較しているWEBサイトを見つけて読んでいたら「U47の復刻品も良いけど、ChandlerのREDD Microphoneも面白いよ」というコメントを見つけたのですが、正直あまりピンと来なかったんですね。Chandler Limitedはアウトボードを作っているメーカーだったので、マイクメーカーとしての印象が無さ過ぎたんです。最初は、えっー!Chandlerのマイク?!と思ったんです(笑)

★これまでのChandler LimitedのREDDとTGシリーズの製品ラインナップは、アウトボードのみでしたので、Chandlerユーザーの殆どの方は、REDD Microphoneについては実際に音を聴くまでイメージできなかったようです。Gregoryさんも、まずデモ機をお試しいただいたのですね。

G:そうですね。REDD Microphoneは日本で誰が使うのかなと思っていたら、知り合いのエンジニアが何人か使っていたので、気になって試してみようと思ったんです。 その頃、女性アーティストのレコーディングがあって、なんとなくその方の声にファットさのあるREDD Microphoneは合うのかなと思って、仮歌で試してみたら、スタジオにいた全員が音を聴いて「このマイクは何ですか!」って驚いていたんです。アーティスト本人も「こんな私の声に合うマイクに出会ったことがない!」って驚いていて全員が一目惚れしました。 それで、本チャンも録らないといけなくなった時に、デモ機のマイクで試したので何とかしないと!と思いました。

★レコーディング現場での大反響も手伝って、一気に導入の有力候補となったのですね。

G:そうなんです。もう一つの例ですが、Bananalemonという女性ボーカルユニットのレコーディングの際、それぞれの声質が 違うので毎回レコーディングではTelefunken ELA-M251とC-800Gと異なるタイプのマイクを立てて、HAも 異なるものを使って録っていたんです。だた、いつもレコーディング作業の流れが激しくて、ボーカルが入れ替わる度にブースに行ってセッティングを変更したり、段取りするのが大変だったので、それぞれのボーカリストの声に合う マイクが1本あればいいなと思っていたところでした。 それで、この4人にもREDD Microphoneを試してみたら、4人の声質と見事に合ったんです、即購入しまし た。

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★ありがとうございます。音を聴いた関係者のほぼ全員の方が気に入っていただいたのは、Gregoryさんのエンジニアリングによる説得力が大きく影響していると思いますので、とてもありがたいです。先ほどU47の話が出ましたが、音の印象の違いは感じましたか?

G:U47とは全然違いますね。U47はもう少しザラっとした感じです。もともとはU47のクローンを検討していたのですが「REDD MicrophoneはU47をイメージしながら作っているけど、オリジナルのマイク」という触れ込みでしたので、実際に音を聴くまで気になっていました。

★REDD Microphoneはマイク本体にマイクプリアンプを内蔵していますが、その設計についてはどのように感じていますか?

G:特に海外ではブース側にマイクプリを置いて、マイクからマイクプリまで短い距離で接続してラインレベルにして、パッチベイも経由しないでよりクリーンにレコーディングする手法がありますが、REDD Microphoneの仕様について確認したら、マイク本体にマイクプリが内蔵されていて、なかなか他のメーカーでも聞いたことのない、とても面白いコンセプトの設計だと思いました。内蔵のマイクプリも定評のあるアビーロードスタジオ公認の真空管タイプのものなので、信頼感も間違いないと思いました。

★REDD Microphoneの後には、何に繋いでいるのでしょうか?

G:今、自分の中では3種類のセッティングを使い分けていまして、まずクリーンな音でボーカルを収録したい場合には、REDD Microphoneのゲインを24から27dBのゲイン設定にしてコンプレッサーに送っています。声量の無い場合や声質によっては、DRIVEをONにしてザラっとした倍音を加えたり、DRIVEをOFFにして、ゲインを上げ目にしたり、NEVEのEQに繋いで質感を加えています。

★どのセッティングでも、マイク側である程度ゲインを上げているのですね。

G:そうですね。実際に現場で使ってみて便利だと思ったのが、REDD Microphoneはマイクプリを内蔵していて本体内でラインレベルに増幅して取り回すことができるので、例えばスタジオ以外のレコーディング環境の整っていない自宅の部屋などにマイクをセッティングしても、音質面でロスを抑えて収録することができるんです。アーティスト個人が自宅などで使う場合には、メリットがあると思いました。

★録っている最中にゲインの微調整をしたい場合には、コンプレッサー側で調整しているのでしょうか?

G:急いでブースに駆け込んでゲインを上げる場合もあれば、演者さんにゲインを上げてもらうこともあります(笑)

★特にエンジニアのユーザーの方は、手元でゲインの微調整をしたいという理由で外部のマイクプリを挟んで使う方も多いのですが、Gregoryさんのようにマイクプリを挟まない使い方ができれば、接続もシンプルなのでREDD Microphoneの音質的なロスを抑えたまま収録ができますね。そのセッティングについてですが、ゲインを上げるだけのクリーンなセッティングとDRIVE使って倍音を活かしたセッティングは、どのように使い分けていますか?

G:歌い手の声質に合わせて音作りするのはもちろんですが、同じボーカルでも楽曲のイメージによってマイクを変更するようなイメージで、セッティングを変えることもあります。

★最後に、REDD Microphoneを現場で使われて、一番気に入られているところは何でしょうか。

G:感動させる音ですね。演者さんのプレイと機材によって、レコーディングで魔法のようなことが起こるのが一番の理想なんです。REDD Microphoneはそれができるマイクだと思いました。 演者さんもモニターに返される音を聴いて気持ち良いとか歌いやすいとか言ってましたし、音楽的に聴こえるんですよね。 例えば他のクリーンなタイプのマイクだと、歪む時は嫌味な歪みになることもあって、ボーカリストはそれを感じながら歌い方もコントロールできる人もいれば、それができない場合は、ただピーキーで嫌な歪み具合になるので、マイクを変更したりセッティングを変える必要が出てくるんです。REDD Microphoneはドライブ感や音圧感が感じられて音楽的に聴こえる分歌いやすくなるし、セッティングで音色のコントロールもできるので、マイクを変更しなくても対応できてしまうんです。 この間仕事したアーティストは、長い期間U67を使ってこられていて、作る曲の傾向が徐々に激しい打ち込みものになってきた時に、U67では少し暗めな印象になってしまうのでC-800Gに切り替えたんです。それから800Gをしばらく使い続けていたのですが、今回REDD Microphoneを曲のイメージに合うと思って勧めてみたら、これも良いということになって、採用になったことがありました。 ずっと使い続けてきたボーカルマイクの名機から、新しいマイクに切り替わるようなケースは、今まで自分が関わってきた現場ではあまり無かったと思います。

★ありがとうございました。

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