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NEVEとAPI、2つの王道ビンテージマイクプリアンプを一度に手にできる!!(大げさ・・・)キャラクターモードの切り替えができるのは大きな魅力、2台分のキャラクターをソースによって、楽曲によって、マイクによって使い分けることができます。

周波数レスポンス & THD
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緑 GREEN MODE(API/米国スタイル) / 赤 RED MODE(NEVE/英国スタイル)

周波数特性、倍音の付き方などが比較ができるように、モードを切り替えてグラフをとってみました。緑はGREEN MODE(API/米国スタイル)です。超高域にかけて 1.5dBほど持ち上がっています、カラッとした音抜けを演出できるポイントですね。倍音は少なめでとてもクリアな増幅が行われています。赤のRED MODE(NEVE/英国スタイル)はとてもフラットな周波数レスポンスとなっています、THDは高域にかけ上昇していますが、それでも0.1% まだまだクリア、何にでも対応できる万能なサウンドです。
と、普通に使う分にはどちらも使いやすいキャラクター、元気に行きたいか、落ち着いたサウンドがほしいか、そんなところがポイントになると思います。

ビンテージ系のマイクプリアンプはここからが面白い!少しレベルオーバー気味に設定してあげることで表情が変わります。この使い方を推奨するかの如く、DUE-PREにはOUTPUT PADという機能が用意されています。PADは本来の目的は、信号レベルが大きすぎる場合に減衰させレベルを調整する機能であり、マイクプリアンプのINPUTに付いていることが多いです。もちろんDUE PREにはINPUT PADもあります。もう一つのOUTPUT PADは出力レベルを下げるための機能です、オーディオインターフェイスによっては最大入力レベルが +18dBu 程度だったりしますので、そのままではクリップしてしまうのでPADを入れ信号を減衰させてマッチングを図る。普通に考えればこう言う使い方ですが、WesAudio DUE-PRE “color your sound” がキーワードの製品ですので、本当の狙いをご説明いたします。

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ビンテージ系のマイクプリアンプは出力にトランスを持ったものが多く、この出力トランスという魔物をどう飼いならすかでキャラクターを操ることができます。トランスは磁気の性質を利用し交流信号を変換したりアイソレーションする便利なパーツです。電気→磁気→電気の変換過程でのロスや変化が倍音や周波数特性変化となり、これがサウンドのキャラクターを作ります。大きな信号を入れてあげるとその変化が現れやすくなりますが、そのままでは出力レベルが大きく、次段の機器にはレベルが大きすぎたり、扱い辛い状態です。そこで、このOUTPUT PADです、-8dBの設定ですのでGAINの2ステップ分のレベルを減衰させることができます。音質変化が起こりやすい領域を使いつつ、最終的な出力レベルは普段と変わらず扱いやすいレベル、という事が可能になります。

使い方は簡単です。音やメーターでレベルを決めたら、OUTPUT PADを有効にしてGAINツマミを2ステップ大きくしてみてください。音量レベルは同じでもキャラクターの違うもう一つの顔が現れます。

 

GREEN MODE(API/米国スタイル)

GREEN MODE(API/米国スタイル) +10dBu OUTPUT
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水色 周波数レスポンス / 緑 歪率 @PAD OFF
赤 周波数レスポンス / 黄色 歪率 @PAD ON +8dB GAIN

周波数特性は超高域にかけて 1.5dBほど持ち上がっています。OUTPUT PADをONするとトランスのオーバーワークにより低域の倍音の増加みられます、低い方では30Hzで1%を超えてきます。周波数特性もロールオフし始めていることも分かります。この帯域でこのような付き方をするとローエンドの輪郭を少し粗くするのでソースによってはスキっとハキっとピッチを見せてくれるかのような独特な色を付けてくれます。

GREEN MODE(API/米国スタイル) +14dBu OUTPUT
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水色 周波数レスポンス / 緑 歪率 @PAD OFF
赤 周波数レスポンス / 黄色 歪率 @PAD ON +8dB GAIN

全体的にTHDが増えてきますが、高域側特に緑のラインはほとんど変わりません、API MODEのアンプ回路のスピードが速く追従性が良い回路であることが想像できます。黄色のラインは200Hzから低い方にかけてTHDが増加してきます。ローエンドのロールオフも割合が大きくなっています。API MODEではオーバー気味のゲインセッティングにするとトランスによる倍音よりもアンプ回路の倍音が支配的になってくるようです。

 

RED MODE(NEVE/英国スタイル)

RED MODE(NEVE/英国スタイル) +10dBu OUTPUT
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水色 周波数レスポンス / 緑 歪率 @PAD OFF
赤 周波数レスポンス / 黄色 歪率 @PAD ON +8dB GAIN

水色のラインのPAD OFFで適正GAINを設定して場合は周波数特性がきれいにフラットなのが分かります。OUTPUT PADを有効にしてGAINを追加した赤のラインではハイエンドにわずかなロールオフが確認できます。THDの方は、中域が低く、低域・高域にかけて上昇するトランスバランスのビンテージ系の機種でよく見るパターンになっています。20kHzあたりで0.5%わずかではありますがサウンドキャラクターに関しては重要な要素です。

RED MODE(NEVE/英国スタイル) +14dBu OUTPUT
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水色 周波数レスポンス / 緑 歪率 @PAD OFF
赤 周波数レスポンス / 黄色 歪率 @PAD ON +8dB GAIN

もう少しゲインを追加しますと、20kHzでTHDが1%となってきます。NEVE系マイクプリアンプの魔法です。高い周波数から倍音が多く付加されるので自然で扱いやすいサウンドです。低い方で急に増加するのは出力トランスの磁気飽和です。RED MODEではトランスによる倍音が優勢、自然でまとまりのある綺麗でリッチなあのサウンド。

簡単にではありますがエレキベースをID INPUTに入力して試してしました。APIモード(Green Mode)では中高域がしっかりしていて、とても目立つトーン。OUTPUT PADをONにしてGAINを追加すると、すごい中低域の張り、エネルギッシュな感じが出てきます、犬みたい。

NEVEモード(Red Mode)はドシッとしていて落ち着きます、太くてリッチ。ベースにしっくりきます。OUTPUT PADをONでGAINを追加すると、先ほどのドシッとにズシッとが加わりすごく心地良いし、弾きやすい、大げさではないが存在感が強い、猫ですね。

ただ、これはマイクプリアンプ、真価を発揮するのはやはりマイクだと思いますので早くテストしてみたいです。

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表向きはMODE切り替えで2種類のサウンドキャラクターですが、OUTPUT PADにより4種類のバリエーションを得ることができます。マイクとの相性、楽器の特性、目指すサウンド、犬派・猫派、条件は様々ですがDUE PREの守備範囲でほとんどカバーできるのではないでしょうか?スイッチを押すと「カチッ」とリレーが切り替わるいちいち気持ちの良い使い心地もポイント高いです。

by 技術部

 

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