MOODはDrolo FXとOld Blood Noise Endeavorsの協力によって誕生した、2つのチャンネルを備える空間系マルチエフェクト。
それぞれのチャンネルは相互関係にあり、オーディオ信号が自在に行き交わせることでトランスフォームしていきます。タイムストレッチさせたループをディレイタップの雲海へ走らせて、再度サンプリング。音声シグナルは時間の経過とともに進化し、無限に形を変えます。
音楽的な化学実験ツール。コンパクトでシュールな水彩カラーパレット。トランスファーと融合を繰り返し、終わりなき極彩色の音世界へ誘います。
MOODに搭載されたCLOCKコントロールは、クロックスピード/サンプルレートを可変させることでペダル全体の「処理速度」を操る新感覚のパラメーターです。
マイクロルーパーチャンネルでは最大のループ秒数、再生速度、音質が変化。そして空間系エフェクトチャンネルでもディレイやリバーブのキャラクター、解像度、滲み、最大タイムなどが同時に変化。両方のチャンネルを同時に加速/減速させるのが、最大のポイントです。
マイクロループを瞬間的にハーフスピードまで落としてオクターブダウンへピッチシフト、同時にリバーブも淡く霞んだ流体のような滲みへ。その後一気にスピードを上げて、ループを生き物の囀りへ。そんなドラマチックな変化が、CLOCKノブを捻るだけで無限に生まれます。
CLOCKは音楽的なキーから外れないように、ハーモナイズするように変化幅がクオンタイズされています。そのためどんな設定においても、どんなにノブを捻っても音楽的な気持ちよさを保ったまま、風景を次々に塗り替えます。エクストリームな設定での荒涼としたホワイトノイズやアーティファクトでさえも、美しくクリエイティブな質感が保たれています。
MOODの右フットスイッチにはDrolo FXによって設計された意欲的なマイクロルーパーをセット。このルーパーは常に録音状態にあり、CLOCKによって変化する最大録音時間を超えると上書きされます。フットスイッチを押した瞬間になにが飛び出すかは、聴いてからのお楽しみです。
まるで音を釣り上げるように、サウンドマテリアルを取り出すような感覚。一般的なルーパーのようなテクニックは必要なく、楽しいサウンドテクスチャがすぐに飛び出します。テープマシンのように再生速度を変えたり、ピッチを変えず引き伸ばしてストレッチさせたり、新しいプレイを挿し込める3モードは、音楽的な遊び心と即効性を重視してデザインされています。
左フットスイッチでは孤高の世界観で知られるOld Blood Noise Endeavorsによりデザインされた3つの空間系エフェクトがスタンバイ。スタンダードな効果から、フリーケンシーシフティングが降下する残響、スキップするドッペルゲンガー、オートサンプリングといった、ツイストを効かせたエフェクトまで、たった2つのノブでダイナミックにコントロールできます。
CLOCKの設定は、空間系チャンネルにおいては解像度、ローファイ/ハイファイなキャラクターといった要素へ大きく関わります。設定によっては高域をとろけさせたり、フリーズ、メルトダウン、水彩画のような滲み、ビットクラッシュまでもが顔を覗かせます。マイクロループを組み合わせれば、場を支配する印象的なアンビエンスが一瞬で手に入ります。
MOODに搭載された2つのチャンネルは、それぞれ個別のユニークな挙動で互いに反応します。オーディオ信号はマイクロルーパー→空間系チャンネルを通過し、空間系で処理された信号はまたマイクロルーパーへ戻されます。そのためディレイやリバーブで滲ませた信号をまたルーピングさせ、更にエフェクトを重ねることも可能です。
2つのチャンネルで信号を受け渡し、あらゆるパラメーターの相互作用でエディットすることでMOODの本当の面白さが始まります。MOODは貴方の音楽的な実験のために用意された、カラーパレットなのです。
中央トグルスイッチで空間系チャンネルで処理される信号を限定することが出来ます。ルーピングは空間系を通しつつ、新しく入力されるシグナルはエフェクトしないといった高度なルーティング構築も可能です。
フルMIDI制御、CV、EXPペダルコントロール、プリセット設定など、あらゆるモダンな操作に完全対応。Chase Blissスタイルのrampingコントロールでパラメーターをモジュレートさせれば、ペダル自身でノブをモジュレートすることも可能です。