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Umbrella Company Active Mic Cableは、XLR(F)プラグにアクティブバッファー回路を内蔵した、ダイナミックマイク(ムービングコイル型/リボン型)専用マイクケーブルです。

ダイナミックマイクの”電磁制動”をコントロールすることで、マイクのダイナミックレンジを拡張し、マイクの出力直後にバッファー回路を装備したことで、電気的な面でも物理的な面からも理想的なインピーダンス変換&シグナル伝送を実現します。

今回はこのケーブルの特長について、もう少し詳しく説明します。

高いインピーダンスで受けることで振動版の働きをコントロールし、ダイナミックレンジを拡張する

電磁制動の強さは流れる電流の大きさで変わり、接続する機器の入力インピーダンスによって決まります。インピーダンスが低ければ電流が多く流れブレーキ作用は強くなり、振動板の動きが抑制されます。インピーダンスが高い場合は、電流はほとんど流れなためブレーキ作用は弱く、振動板は自由に動くことができます。そうして動きを妨げるストレス因子を取り除かれた振動板は、微細な音波にも反応できるようになり、つまりマイクの感度を高める事ができる訳です。

また、大きな音に対しても電流が増えるので電磁制動による作用も大きくなりますが、高い入力インピーダンスで電流を制限すると、振幅が大きくなっても電磁制動小さく抑えられます。大きな振幅でも振動板は抵抗なく動く事ができ、圧縮感を排除した開放感のあるサウンドが得られます。

このように、高いインピーダンスで受けることでダイナミクスの小さい方のレンジ、大きい方のレンジ、どちらの限界も拡張できている事が分かります。

 


マイクプリアンプの入力インピーダンスが低い理由

高い入力インピーダンスで信号を受けることにメリットがあることは分かりました。

では何故、多くのマイクプリアンプは300Ω~3kΩ程度と低いインピーダンスで設計されているのか?高いインピーダンスで受ける方がマイクの実力を引き出せるなら、なぜそうしないのか?もちろん理由があります。

 

周波数特性の劣化

マイクからマイクプリアンプまでは短くても数メートル、長ければ10メートル以上にもなってきます。そのため長い引き回しよる音質劣化を少なくする工夫が必要です。マイクケーブルは長くなると線間容量というケーブルが持つキャパシタンス成分が大きくなります。このキャパシタンス成分によりマイクケーブルはローパスフィルターを形成し高域のレスポンスを低下させる要素です。

ここに線間容量 1000pFのケーブルがあるとします。極々簡略化した計算をしますと、入力インピーダンスがが10kΩのマイクプリアンプ場合、カットオフ周波数は約16kHzであり高域のレスポンスが大きく犠牲になっています。入力インピーダンスが1kΩで設計されたマイクプリアンプの場合は約160kHzとカットオフは可聴帯域の遥か上、周波数特性を大きく改善することができます。かと言って、入力インピーダンスを低くしすぎると分圧によって生じるシグナルレベルのロスが問題になってきますので、良い塩梅を狙うのがマイクプリアンプの設計者の勘どころ。300Ω程度から3kΩ辺りが相場というのは腑に落ちる数字です。これはダイナミックマイクの出力インピーダンスと同程度か、少し大きい程度の値であり、電磁制動の影響を受けやすい関係性と言えます。

 

外来ノイズ対策

マイクプリアンプの入力インピーダンスが作用する区間はマイクからマイクプリアンプ間であり、じつに長い範囲に及びます。伝送経路で混入するノイズ、例えばマイクロフォニックノイズや電磁波ノイズなど、マイクプリアンプの入力インピーダンスが高ければ、これらに対しても感度良く動作してしまいます。実際はマイクの出力インピーダンスで終端されているので伝送経路の見かけ上のインピーダンスは低い数値にはなりますが、微弱なマイク信号に対しては無視できない割合になってきますので、ノイズ対策が必要なセンシティブな経路である事には違いありません。それらの問題を鑑みてマイクプアンプの入力インピーダンスはあえて低めに設定されています。

高く設定すれば周波数特性の悪化や外来ノイズへの耐性など、デメリットになりかねない場合があることから、これらが入力インピーダンスをむやみに高くできない主な理由となっています。

 


トランス出力のダイナミックマイクにもActive Mic Cableは有効

ダイナミックマイクの中には出力トランスを持っている機種が多くあります。トランスもマイクのトランスデューサー部と同様に電磁誘導を応用しており、ハイインピーダンスで信号を受けることはもちろん有効です。出力トランスの電磁制動を抑制することで、トランスデューサーの電磁制動も軽減されます。電磁制動の軽減は出力トランスを介してもトランスデューサーにまで作用しますので、出力トランスを持つマイクでも、トランスレスのダイナミックマイクでもActive Mic Cableは効果を発揮します。

 


リボンマイク(パッシブタイプ)にも高い効果

リボン型マイクロホンも電磁誘導を応用したダイナミックマイクです。ムービングコイル型と同様に電磁制動にも作用し効果的に機能します。また、昇圧トランスを内蔵しレベルを稼いで出力する構造のリボンマイクも少なくなく、この場合 電磁制動の影響も相対的に大きくなりますので、Active Mic Cableの使用はとても有用です。

Active Mic Cableはデモ機をご用意しております。
ご興味のある方は、お近くの販売店、または弊社までお問い合わせください。
https://umbrella-company.jp/sales.html

https://umbrella-company.jp/demonstration.html

 

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