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ギターキャビネットの録音では、マイクの個性がサウンドに大きく影響します。特にリボンマイクは、滑らかで密度のある質感と自然な音のまとまりを持つことから、多くのエンジニアに愛用されています。
今回、普段から複数のリボンマイクを使用している作曲家・ギタリスト・エンジニアの青木征洋さんに、新たに導入された Ohma World のアクティブリボンマイク「Ohma Ribbon」を実際の制作環境で使用していただき、アクティブリボンマイクならではの扱いやすさや収音の安定感、そしてハイゲインギターの録音におけるバランスの良さなど、実際の現場で感じた印象についてお話を伺いました。
青木 征洋
作曲家、ギタリスト、エンジニア。
代表作に「Marvel Rivals」「Street Fighter V」「Bayonetta 3」「NINJA GAIDEN 4」「僕のヒーローアカデミアULTRA RUMBLE」「戦国BASARA3」等。
自身が主催しアーティストとしても参加するG5 Project、G.O.D.でインターネットギタリストシーンの黎明期を開拓し、現在活躍する多くの若手ギタリストに影響を与える。
「G5 2013」はオリコンアルバムデイリーチャート8位にランクイン。東京大学工学部卒でデジタルオーディオに精通した日本人唯一のiZotope Artistであり、Billboardの全世界チャート6位にランクインした 「The Real Folk Blues」のチャリティーカバーやMARVEL初のオンラインオーケストラコンサートではミキシングを務める。
Ohma Ribbonはスクリーンでレスポンスを調整できるという思想が以前から気になっていたものの、ハイゲインなギターアンプに立てた時にどうなるかネット上に情報が乏しく手が出せずにいました。今回お借りして実際に自分のスタジオで試させて頂いたことで、このマイクがロックギターでも最高の仕事をすることが直ぐに分かりました。
アクティブリボンマイクに触れるのはほぼ 10年ぶりだったのですが、なんというか音の拾い方が安定していて、パッシブより抜け漏れのない真実を捉えている感がありますね! ゲインが手元のパッシブリボンマイク群より 10dB 近く高いのも扱いやすいです。
私がマイクを使うのはギターキャビネットに立てるのが 99%、アコースティックギターに立てるのが1%未満、その他がほぼ 0% という極端な割合なので自ずとギターキャビネットに立てた感想になるのですが、一通りスクリーンを比べてみた結果 Stripes の音が一番ギター的だなと感じました。ただ、手元のパッシブのリボン達との差別化を考えると Motifの方が違いがはっきりと出て使い分けがしやすいです。状況に応じて選べるよう Motif と Stripes を購入しました。
ハイゲインのギターはピッキングの強さやゲインの深さによっては 2~4kHz あたりが耳障りな音になりがちで、リボンマイクで誇張無しに録ろうとするとその上の 5~10kHz のシズル感、ザクザク感が物足りなくなりがちなのですが、Ohma Ribbon はその辺りが欲しいバランスで捉えられると感じます。かといってあまり分析的、写実的になり過ぎることもなく、録って楽しい、ちょうど音楽的な音で拾えるのもポイントです。
Ohma Ribbonでアンプキャプチャーを作ってみたらライン 100% でもとてもリアリティがあって聴きやすく弾きやすい音になりましたし、この気持ちよさは静的な IR でもある程度は再現することができした。(あくまである程度ですが)
マイキングについてはソースに対しアングルを付けた時のトップエンドとローエンドのロールオフ具合が割と想定通りの挙動でコントロールしやすいです。近接効果の影響も受け過ぎることはなく、立て間違いをしづらいマイクだと感じました。
このクオリティのマイクがこの価格で買えるのは素晴らしいです。最初のリボンマイクにもいいと思いますし、定番を手に入れた後の二本目、三本目としても活きるマイクではないでしょうか。
Ohma World ブランドページ https://umbrella-company.jp/brand/ohma-world/
Ohma World コンテンツページ https://umbrella-company.jp/contents/?s=ohma