Powered by

クリエイティブな音楽機材の
メディアサイト

アイキャッチ画像
アイキャッチ画像
アイキャッチ画像
Recording プロオーディオ

SAMAR AUDIO DESIGN MG20 導入事例 | レコーディングエンジニア 檜谷 瞬六 様

SAMAR AUDIO DESIGN MG20

SAMAR AUDIO DESIGN MG20は、スモールダイアフラムのコンデンサーマイクロホンです。

MG20の回路はクラシックなNeumann KM84スタイルを軸に、様々な微調整を加えることで性能を向上させました。またMG20のために開発されたオリジナルの出力トランスにより、低いノイズフロアと高SPLを実現。さらには音波の干渉を抑える最適化された音響回路構造により、滑らかでクリアなトップエンドと豊かなローエンドを持った、非常に上質なサウンドで収音が可能となります。

MG20はストリングスやピアノ、アコースティックギター、ブラス、ドラムオーバーヘッド、パーカッション、ルームマイク、ボーカルなど、あらゆるアコースティック楽器の収録に最適です。

今回は、MG20を発売時から愛用していただいているレコーディングエンジニアの檜谷瞬六さんに、「スモールダイヤフラム コンデンサーマイク」の新しい選択肢として、MG20の活用法や印象についてお話いただきました。

檜谷瞬六

撮影協力: Studio Tanta

学生ビッグバンドの名門早稲田大学ハイソサエティーオーケストラでサックス奏者、バンドマスターを務め数々の賞を受賞。SAE New Yorkでレコーディングを学んだ後、2002年にprime sound studio form設立に参加。2005年頃からメインエンジニアとして活動し、数々のプロジェクトに携わった後、2011年よりstudio MSR所属。現在はフリーランスのエンジニアおよびプロデューサーとして活動中。

小瀬村晶、伊藤ゴローらとの仕事に代表されるようにアコースティック録音の名手として知られ、多くのジャズ、クラシック、劇伴音楽のレコーディング/ミックスを手掛ける他、アニメやゲームなども含むポップのジャンルにおいても若手からベテランに至るまで、様々なアーティスト、クリエイターからの信頼を得ている。

"位相感がよく音像が端正"

マイクの選択において、ラージダイアフラムとスモールダイアフラムの使い分けはとても重要です。レコーディングスタジオで作業する際、ラージダイアフラムの選択肢はかなり多いことがほとんどで、足りなくなることはあまりないのですが、反面、スモールダイアフラムはステレオペアや1本のみのラインナップであることも多く、複数の楽器を同時に録音する時などには優先順位に頭を悩ませてきました。普段リボンマイクのVL37を愛用していることもあって、MG20の発売に際していち早くトライしてみました。

スモールダイアフラムコンデンサーのタイプは、大きくは、DPA等のマイクに代表される解像度やレンジ感に優れるタイプと、NEUMANN等に代表される中域のフォーカスに優れるタイプに分かれるように思っています。MG20は指向性などの特徴も含め、どちらかというと後者に属すると感じました。その中でも位相感がよく音像が端正な感じと、中低域がタイトでスッキリとしてモコモコしにくい感じが当機の特徴で、レンジ感も後者のグループの中ではやや広めと言えるでしょう。

「音響回路構造」を最適化したMG20のマイクロホン形状

"非常にナチュラルでまさにちょうど良い感じ"

まずドラムのシンバル(トップ)に使用した感じ、シンバルのサウンドそのものや余韻感が非常にナチュラルでまさにちょうど良い感じです。シンバルはマイクの選択によってが高域が過剰に録れてしまったり、逆に繊細な表現を上手く捉えられなかったりしてしまうので、まさに「ちょうどよい」ところが求められます。

MG20は繊細なプレイもしっかり捉えつつ、強めのヒットでもうるさい感じになりにくく、シンバル上のスモールダイアフラムとしては有力な選択肢になれるでしょう。ちなみに強さによって限界はあるかもしれませんが、そこそこの強さのプレイであればハイハットのマイクとしても十分使用できました。

次にアコースティックギター。私は楽曲のアレンジや楽器構成においてスモールダイアフラムとラージダイアフラムを使い分けていますが、マイクの種類や機種で弦自体のサウンドとボディの響きの捉え方のバランスが大きく変わってきます。基本的に音数の少ないアレンジの時やソロの時以外はNEUMANNのマイクを好んで使用してきましたが、MG20はまさにKM84を使用する時と同じ狙いで使用することができます。特にこのマイクの個性である中低域のまとまりの良い感じはストロークの録音に合っていると言えるでしょう。

アコースティックギターの収音用に立てられたMG20

"スポットマイクとして申し分ない "

最後にストリングス。特にストリングスカルテットの録音においては、ルームマイク等も使用しつつ、同種のスモールダイアフラムを4本揃えて、スポットマイクの音をしっかりと録音したいと思っていました。試用の結果は特に期待に応えてくれるもので、解像度や帯域のバランスなど全体的にスポットマイクとして申し分ないものでした。

この時はより高価格帯のマイクとの比較も行いましたが、個人的にはそれぞれの特徴が合う瞬間、合わない瞬間はあるものの、ほとんど優劣というものは感じない結果となりました。

しばらく試用した結果、スモールダイアフラムのマイクとして多くの種類のソースに対して1番手の選択肢になれると感じ、導入を決めました。もちろん楽器との相性によって違うマイクを選択するケースもあるのですが、冒頭で触れた通りマイクの数には常に制限があるので、配分を考える上で大きな助けになりそうです。逆にアコースティック楽器で相性が悪そうなものは特に思いつかず、宅録などで1本でいろいろなソースを録音したいという人にも十分オススメできると思います。

MG20をスポットマイクとして試した際の様子

リンク集

SAMAR AUDIO DESIGN MG20 製品ページ:https://umbrella-company.jp/products/mg20/

MG20 はデモ機をご用意しております。 ご興味のある方は、お近くの販売店、または弊社までお問い合わせください。
デモ機のお貸出詳細:https://umbrella-company.jp/demonstration/

SHARE

Facebook Twitter リンクをコピー