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「Thick」という名前の機能なので、ただ音に厚みが増えるだけかと思いましたが、実際にはテープコンプのような掛かり具合になるというか、存在感が自然に増す感じがします。特にA.ギターには想像以上に印象が良いですね。中低域の楽器の鳴りの部分が出てきて、より音楽的になりました。
Thickを入れることによって、中低域が充実して高域も伸びるような変化を感じましたが、凄く低い帯域は少し抑えられた印象がします。例えばベースにしても、Thickを使うことでローエンドが太くなるわけではなく、存在感が増してラインははっきりするけれど、重心が少し上がる感じがしました。求める音によって使い分けると良いと思います。
5~6万円台の価格帯では比較対象になる機材が少ないのですが、実際に使ってみるとこの価格帯のコンプではなく、それ以上の性能を持った製品だと思います。安い機材にありがちな音痩せが、これに関してはコンプを深くかけても感じられないですしね。
FMR AUDIO製品は全体的にコストパフォーマンスが高い印象ですが、RNLA7239やRNC1773のリミッター・コンプは深くかけた時の効果も含めて安価なりの音という感じがしないんです。特にPBC-6Aに関しては、例えばUrei 1176と比較しても価格差だけの音の違いがあるわけではなく、キャラクターの違いとして使い分けられる製品だと思います。
エンジニアとしての技術がレベルアップしていっても、FMR AUDIO製品は不満が出る事も買い換えることもなく、長く使っていける製品だと思います。だから、今までもミュージシャンなどから安めで使いやすいコンプはないか?との相談を受けた時には、いつもFMR AUDIO製品を勧めているんです。
ストリートや野外ステージなどでライブをしている知人から聞いたのですが、ボーカルにRNC1773を使ったことで客が増えたらしいんです。ステージではA.ギターやキーボードを弾きながら歌っているのですが、各々でセッテイングの場所も違うので、ボーカル用に2本のマイクを使用しています。その場合は2本ともコンプレッサーの設定は全く同じで良いので、ミキサーのボーカルチャンネル両方にRNC1773をインサートして、便利に使っているそうです。小型アナログミキサーに良く付いているインサート端子は殆どTRS端子なので、RNC1773ともTRSケーブル2本を繋ぐだけというセッティングも簡単です。
これによって声のダイナミクスが整えられ、演者側はモニターしやすくなり安定したパフォーマンスを魅せることが出来、お客さん側は聞きやすいPAになったおかげで、立ち止まる客が増えたのではないかということです。小さいので、どんな場所へでも持って行けますしね。