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Empress EffectsのTape Delayが個人的にとてもアツいです。

先に発売されている高音質&多機能ディレイであるSuperdelayやVintage Modified Superdelayは、その圧倒的なファンクションやルーパー機能などを駆使した全方向型のサウンドメイクが魅力ですが、このTape Delayはそれとはまた別の方向性を打ち出しており、単なる廉価版といった感じは一切ありません。

電源も一般の9V(~18Vまで対応可能)で(superdelayは12V)、筺体もコンパクト(ParaEQなどと同じサイズ)なのでボード内での収まりも良くなっています。

まずサウンドが素晴らしいです。ノイズの少なさ、しっかりとしたサウンド、抜けのよさはEmpress史上でも最高レベルだと思います。弾いた瞬間に「音がいい!」とだれもが思えるレベルです。

tapedelay-top-600

このTape Delayは基本的に、ビンテージのテープエコーのサウンドを再現しています。このシミュレートはVMSDから単に移植されたものではなく、かなり手が加えられ完璧なサウンドに昇華されているようです。アナログテープと磁気ヘッドが織りなす「オーガニック」なサウンドは「アナログディレイの最高峰」とも呼べるサウンドです。Tape Ageというスイッチで以下のようなサウンドバリエーションを切り替え可能です。

・New=ワウフラッターの無い、テープやヘッドが新品の状態のテープエコー
・vintage=少し揺れのある温かくオーガニックなテープエコーサウンドでとても人間的なサウンド
・old=磁気ヘッドの汚れなどにより少し高域が劣化したサウンドを表現、これぞテープエコーといったサウンドが完璧に再現されている

個人的には真中のvintageポジションの太く前に出てくるサウンドが最高でした、オーガニックでファットなサウンドでとても印象に残る美しいサウンドです。newポジションはあまり揺れがないので往年のDM-1やDM-2などのアナログディレイのようなサウンドに感じました。

tapテンポでディレイタイムを入力でき、さらにタップのレシオの設定ができるため付点8分音符のディレイなども簡単に入力できるのでとても便利です。もちろん一般のディレイのようにノブでディレイタイムを調整することも可能で、さらにノブを回した時のピッチチェンジによる変調効果(分かりやすく言えばギュルギュル!っていうあれです)をBlipと名付け、その効果をなんとオン/オフまで可能だというマニアックな機能も搭載しています。

またディレイ音にはモジュレーションやハイパス&ローパスフィルターをかけることができるので、コーラスっぽい揺れや、フィルターをかけた印象的なディレイサウンドを演出することが可能です。とにかくプロフェッショナルなディレイサウンドを簡単に作れてしまいます。

見た目だけだと機能はここまでと見えますが甘いです!

tapedelay-vari01jpg

このEmpress Tape Delayにはその他、アドバンスモード、プリセット、内部ジャンパー設定の機能をもっているのです!順番に説明していきましょう。

まず、アドバンスモードです。ここでは様々な設定の変更が行えます。ACアダプターを一度抜いてからtapとbypassの2つのフットスイッチを押しながらACアダプターを差し込みます。工場出荷時の設定にも簡単に戻ることもできます。

まずはプリセットの数を設定できます。Tape Delayのプリセットはフットスイッチを押すたびにトグルで切り替わるため、その数を0(プリセット無し)、2プリセット、3プリセットで設定が可能です。

またなんとこのTape delayはバイパスのモードをトゥルーバイパスとバッファードバイパスで切り替えることができるのです!このモード切り替えもこのアドバンスモードで行います。

その他アドバンスモードではプリセットのプロテクトや、先に書いたディレイノブの効果切り替えなども設定することができます。

アドバンスモードでプリセットを設定した場合には、簡単に任意の数のプリセットを設定し、フットスイッチを踏むたびに切り替えを行うことができます。プリセットはLEDの色が赤/オレンジ/緑で変わるため認識することができます。

また内部のジャンパで入力ヘッドルームの調整ができるため、前段の入力が大きい場合でもパーフェクトに対応が可能です。

ここまで読んでいただいて、機能的には本当にパーフェクトなディレイであることが判るのではないかと思います。

tapedelay-vari02

そしてそのサウンドも同じようにパーフェクトです。

本当に色々な(スタジオ機材を含む)ディレイサウンドを体験してきましたが、このTape delayのサウンドにはグッときました。サウンドは基本的にはとてもハイファイなノイズのないサウンドですが、そのトーンはまるでビンテージエコーそのもの、といった正にいいとこ取りのサウンドを体感することができます。本物のビンテージエコーのように「音はオーガニックで太いけど抜けが悪い」ではなく「音はオーガニックで太くてSNも抜けも最高!」、それがこのTape Delayのサウンドです。

Tape Ageの切り替えだけでもかなり幅広いアナログエコーの質感を操れますが、加えてFilterとModulationを組み合わせると、更に空間再現性が拡大されます。コーラスっぽい演出や、だんだん遠のいていくようなディレイや、どんどん太く近づいてくるようなディレイ効果をフィルターを使えばセンス良く表現できます。

Empress Tape Delayのような、音が太くて抜けも良い、ノイズも皆無、さらに多機能で、プリセットも設定可能なディレイはまず市場ではオンリーワンの存在だと思います。かなりお勧めの一台です。

解説:やまもと

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