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本物のプロフェッショナル・ツールだけを開発するエンプレス・エフェクト。彼らの代表作でもあるCOMPRESSORは、その音質やはもちろん、音楽を歌わせるための様々なアイデアが採用されている。レコーディング機材に匹敵するほど、細やかなコンプレッションを調整できるだけでなく、音楽のグルーブをパーフェクトに演出するための「インプット/ゲイン・リダクション・メーターの採用」など(是非インタビューの橙色で色を付けた部分を読んでみてください!)、ギタリストやベーシストがコンプレッサーでエフェクトできる演奏表現の幅を確実に拡大してくれるコンプレッサーペダルです。

主にマーケティングやディレクションを行っているダンと、盟友スティーブと共にこのCompressrを開発したジェイソンにインタビューを行った。

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今回の取材にご対応いただける方のお名前、御社での役割・役職を教えてください。

Dan: 私の名前はDan Junkins(ダン・ジュンキンス)です。Empress Effectsの業務責任者で特にマーケティングを担当しています。

Jay: 私はJason Fee(ジェイソン・フィー)です。Empress CompressorとECM-519(プロスタジオ向けのコンプレッサー)の設計を担当しました。

●御社の“Compressor”ペダルについて聞かせて下さい。現代のアナログ・コンプレッサーとしては、“CA3080”に代表されるオペアンプをゲイン・リダクション回路に用いるもの、LDRのような光学素子をゲイン・リダクション回路に用いるもの、真空管で動作するインプット/アウトプット・アンプを備えるものなどがポピュラーです。Empress“Compressor”ではどのような動作方式/回路設計を採用していますか?

Jay: Empress Effectsのコンプレッサー設計にはFETをゲインリダクションに採用しています。

about-us-dan_large上記のような動作方式の違いが、コンプレッサー・エフェクトの音色や効き方に与える影響は大きいと考えますか?

Jay: 完璧なゲインリダクション動作について考えると、コントロール・ボルテージによる信号の変化に全く倍音やノイズを加えないものが理想的ですが、残念ながらそのようなデバイスは存在しません。どんな方式のゲインリダクションにおいても必ず倍音やノイズが発生し、それはサウンド固有の質感となります。

私たちはギターやベースに対してFET素子が 『音楽的なトーン』 を持つ事に注目しました。またFETによる倍音成分は他のどんなゲインリダクション・デバイスよりも滑らかで音楽を引き立てるサウンドです。実際にコンプレッションされたサウンドは、特有の倍音が加わる事で僅かにブライトに聴こえるでしょう。一般のコンプレッサーはゲインリダクションされることで、生命感を失ったような暗いサウンドになるのに対し、Empress Compressorではアンサンブルの中で引き立って聴こえるのはそのためです。

御社は、API 500規格に適合する“ECM-519”も販売しています。このモデルの回路設計と“Compressor”ペダルの回路設計は似ていますか? それとも、まったく違うアプローチをとっていますか?

Jay: ECM-519の「マニュアル・モード」については、ベーシックな部分については“Compressor”ペダルに似た設計になっています。しかし入出力の設計やパーツについては全く異なります。これは、より大きなレベルの信号と高い電源電圧に対応するためです。もちろん全てのアンプ設計も異なっています。ECM-519では“Compressor”ペダルにはない「オート・モード」を搭載している事も大きな違いですね。

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Empress“Compressor”は“ATTACK”及び“RELEASE”パラメーターを自在に調整可能とする一方で、“RATIO”パラメーターを3つのプリセットに集約しています。これはUrei〜Universal Audio 1176の“RATIO”スイッチを思わせる仕様です。その動作もやはり1176の再現を目指したのでしょうか?

about-us-jay_largeJay: 私はUrei 1176スタジオ・コンプレッサーの大ファンです。個人で様々なタイプのビンテージ1176を所有しており、そのサウンドについても大きなインスパイアを受けています。Urei 1176もEmpress CompressorもFETによる設計を基盤にしていますが、Empress Compressorはまた異なるアプローチによって設計されています。結果、私たちのデザインではよりセッティングの可能性が拡大しています。1176よりもハイファイでクリーンなサウンドや、更にダーティーなサウンドまでカバーする事ができるようになっています。

“ATTACK”及び“RELEASE”それぞれのパラメーター・レンジ(ms〜s)を、公開可能でしたら教えて下さい。

Dan:アタックタイムは5μsec(マイクロ秒)~ 50msです。超高速なアタックタイムを実現しています。リリースタイムは50ms~1secで可変できます。

“INPUT”及び“OUTPUT”でレベルを調整できるアンプリファイアー・セクションには、どのような素子を採用していますか?

Jay: サウンドを重視したオペアンプを使用しています。入力ステージいついては高いインピーダンスに対しても、低いインピーダンスに対しても低ノイズである事、そして何よりクリ―ンなサウンドであることを目指しています。

出力ステージについては、どんな負荷に対してもクリーンな信号を実現できるよう設計されていますので、長いケーブルの引きまわしにも適応できます。

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●ドライ・サウンドとウェット・サウンドをミックス可能にする“MIX”パラメーター(パラレル・コンプレッション)は、近年、特にDAW向けプラグイン・ソフトウェアの分野でポピュラーになっています。このコントロールを装備した理由について聞かせて下さい。

about-us-steve_largeJay: コンプレッサーのサウンドに完璧なサスティンを与えるのに、コンプ音と原音を混ぜる手法は極めて効果的です。市場にある多くのコンプレッサーはサスティンを得るには良いのですが、その固有のサウンドキャラクターが強すぎるように思います。“MIX”機能によってオリジナルのサウンドを一切失うことなく、ダイナミックレンジを整え、さらに適正なサスティンを与える事ができます。

サイド・チェーン・インサート端子を装備したのも、スタジオ常設型コンプレッサーを意識した仕様に思われます。サイド・チェーン機能の詳細や利用方法について教えてください。

Dan: 私たちはこのCompressorがユーザーに最大限のコントロールを与えられるよう設計に取り組みました。サイドチェイン機能を使いこなすことによって、ユーザーはコンプレッサーの可能性を飛躍的に高めることができるでしょう。

サイドチェイン端子にイコライザーを接続すれば、ゲインリダクションをコントロールするコンプレッサー検知器への信号を調整することができます。例えばEQでハイミッド帯域をブーストする事でピックアタックやストリングノイズを減らすことができます(ディエッサーの原理)。

またハイパスフィルターを使用すれば、5弦ベースのLow B弦が過剰にコンプレッションされてしまう問題を見事に解決できるでしょう。

サイドチェインを外部オーディオ信号のトリガー入力に使用するのもアイデアです。キックドラムの信号に合わせてギターやベースをコンプレッションする手法はポピュラーです(ダッキング)。

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Frequency Response=40Hz〜35kHz、Distortion=less than 0.1%、Noise=-101dBというオーディオ特性も非常に優れています。これは、どのような設計〜製作手法により実現されていますか?

Jay: コンプレッサーの設計において最適なバランスをとる作業はとても重要です。歪やノイズに対して、回路上のどの部分が重要で、適切なパーツ選択であるかどうかをプロフェッショナルに追求しています。FETコンプレッション回路では信号の減衰が大きいので、それを元に戻すためのアンプ回路設計は最大限ローノイズで、ハイエンドな設計を施す必要があります。対してLEDドライバーなど、オーディオパスとは関係ない部分については一般的な耐久about-us-mike_large性を重視しています。

電源には9〜18V DCが指定されています。電源電圧を変えることでサウンドの違いを楽しむような使い方にも対応しているのでしょうか? それとも、入力電圧が変わっても必ず一定の電圧まで昇圧されるのでしょうか?

Dan: Empress Compressorは9~18Vの電源に対応しますが、入力された電源は8Vにレギュレーションした上で、そこから+8V/-8Vを作り出しています。9Vを入力しても18Vを入力しても、安定した電源を供給しますので、どの電圧で利用されても音質やパフォーマンスは変わりません。

ブルーのケースに赤い文字をプリントした外観は、DBX社のラック・マウント型コンプレッサーや、“Blue Stripe”期のUrei 1176を思わせます。このデザインにはどのような思いを込めていますか?

about-us-cody_largeDan: 確かにブルーストライプのビンテージ1176に似ていますね(笑)。でもそれは全く意識していませんでした!これに関しては面白い話があります。当時私たちはCOMPRESSORにMIX機能をつけようと決めていました。原音をミックスするパラレルコンプの手法は、スタジオでは「ニューヨーク・スタイル」と呼ばれる事もあり、私たちは開発時には「ニューヨーク・コンプ」と呼んでいたのです。実はこのコンプレッションのカラーリングはニューヨークのプロバスケットボール・チームである「New York Knicks」のオフィシャルカラー(ブルー&オレンジ)からインスパイアされたものなんですよ!

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Patrick Ewing!!(私、個人的に大のニックス・ファンです)

LEDメーターはまるでスタジオ・コンプレッサーのような充実した機能と視覚性を与えてくれます。Empress Compressorのメーターについて教えてください。

Dan: Empress Compressorのメーターはとてもこだわって設計を行いました。コンプレッションに必要な信号を適切にモニタリングすることができます。ゲインリダクションのLEDは赤色、入力信号は緑色に点灯し、それぞれを選択できます。更にその両方を表示させる事もでき、その場合は左右方向からメーターが動き、オーバーラップした部分は黄色に点灯します。

私はスタジオ・エンジニア出身なのでコンプレッサーを操作する時にはメーターをとても重視します。Empress Compressorではどんなコンプレッション動作が行われているかをプレーヤーが的確に把握できるように設計しました。

入力レベルとリリースタイムの設定時にはこのメーターがとても役に立つはずです。個人的には8~10dBのコンプレッションが自分のギタープレイのスタイルにあっているので、この場合メーターを見ながら一番ラウドに演奏したときのゲインリダクション量をInputで調整します。

リリースタイムの設定には、自分の場合は曲のテンポに対して四分音符1つ分の長さより、少し短くなるように設定するのが好みです。演奏しながらゲインリダクションメーターを監視し、リリースタイムを曲のテンポにマッチングさせていきます。

about-us-alex_largeこのようにメーターをうまく利用しながらコンプレッサーの設定を的確に行う事で、音楽的なグルーブを自在に演出できるようになります。

今日、ギター〜ベース向けコンプレッサー市場ではMXR“DynaComp”のようにシンプルなコントロールからわかりやすい効果を得るもの、Empress“Compressor”のようにスタジオ機器に近い詳細なパラメーターから多彩な効果を得るものなど、さまざまな方向性を持つ製品を見ることができます。そんな中、Empress EffectsのCompressorを選択する理由は何ですか?

Dan: 本当に今日では沢山の素晴らしいコンプレッサーペダルを市場で見つけることができますね。その中でもEmpress Compressorは最も多用途性を持った製品であると思います。Empress Compressorはペダルタイプのコンプレッサーながら、コンプレッサーに求められる全てのサウンドを実現できます。

例えば多くのクローンペダルが存在している“Rossスタイル”のコンプサウンドは素晴らしい物です。しかしながら決して幅広いコンプ動作を実現できるものではありません。またとても色付けが大きく、逆に原音に忠実なサウンドが欲しい場合には対応できません。Empress Compressorの大きな特徴はRossのようなカラーのあるサウンドから、極めて原音重視のクリーンサウンドにまで対応できる幅広さにあると思います。

フルコントロールのアタックとレシオ・コントロールにレシオ設定を組み合わせることで、どんな音楽のスタイルに対しても適切なコンプのキャラクターを追求することができます。この事でEmpress Compressorはスタジオ機器のようにアコースティックギター、ベース、キーボード、さらにはドラムやボーカルにも使用できるのです!

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DAWを用いた小規模録音プロジェクトが一般化するにつれて、ギタリスト/ベーシストがコンプレッサー・エフェクトに求めるものも微妙に変わってきているように思います。このジャンルのエフェクトにおいては、今後、どのような可能性を見出せますか?

Dan: DAWが一般化した新しい世代のミュージシャンが、音楽がどのように録音されて、コンプレッサーがどのような効果を与えるのか知る事は素晴らしい事だと思います。現在では誰でもこのようなスタジオテクニックについて学ぶことができます。コンプレッサーについてはアタックとリリースの関係について深く理解することが大切だと思います。

ユーザーがより高いレベルでペダル式のコンプレッサーを使用する時代において、私たちのコンプレッサー設計はその全ての要望に応えられるようデザインされています。

日本のEmpress Effectsファンにメッセージをお願いします!

Jay: Keep Rockin!

Dan: いつも日本の方々のサポートに感謝しています。今年は私たちのアナウンスにいつも期待していてください。数多くのエキサイティングな新製品の発表を予定しています!

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