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Recording プロオーディオ

クローズアップ:m908 第11回「CRスイッチ」

GRACE design m908モニターコントローラーの魅力に迫る『クローズアップ:m908』。
今回はm908のスピーカーセットを自在に切り替えられる便利な「CRスイッチ」について解説いたします。

m908には、スピーカーシステムの切り替えスイッチが3つあります。例えば 7.1.4 Dolby Atmos5.1ステレオなど、ユーザーがセッティングしたスピーカーシステムの切り替えは、このCR(コントロールルーム)スイッチで簡単に実行できます。現在選択されているスピーカースイッチは緑色に点灯します。

CR(コントロールルーム)スピーカーセレクトスイッチ

この3つのCR出力はセットアップメニューから出力チャンネルのアサインやレベルオフセット、タイムアライメントディレイやルーム補正EQなどの設定ができます。SETUPスイッチを押してから、CR1~CR3のスピーカーシステムのセレクトスイッチのいずれかを押すと設定画面が開きます。

スピーカーセットアップ画面(左)とchannel setupの画面(右)

●speaker name:

スピーカーシステムの名前を設定できます。

●channel setup:

この画面では、スピーカー出力の有効/無効、DSPチャンネルと出力ハードウェアコネクターのルーティングを設定できます。また、スピーカー各々のタイムアライメントディレイやレベルオフセット、ベースマネージメントの各パラメーター[crossover/slope lpf/slope hpf]やルーム補正EQのパラメーターもここで調整することができます。

※outputとchannelの設定で選択されたハードウェアチャンネルが、すでに他のCRのスピーカー・システムによって使用されている場合、その出力つまり実際のスピーカーは両方のスピーカーシステム間で共有されます。

CR1、CR2、CR3はアナログCR OUT(DB25)の同じ8チャンネルDACから出力され、切り替えはリレーを使って行われます。 そのため、これらのコネクタのいずれかで、同じチャンネルに信号を送るスピーカーシステムを設定することはできません。 ch1とch2は、3つすべての出力コネクタに一緒に切り替えられるため、同じコネクタにのみルーティングできます。

同じスピーカーシステムに割り当てできないコネクタチャンネル

●level offset:

選択したスピーカーのレベルをキャリブレーションするためのボリューム・オフセットです。範囲は -20.0dB ~ +20.0dB で 0.5dB ステップで調整できます。各スピーカーシステムのボリュームのバランスを揃えることができます。

●room bands remaining:

ルームコレクションEQの使用可能なバンド数を表示します。

※コントロールルームのスピーカー選択スイッチは同時に選択することはできません。

Southern UniversityのDolby Atmos 7.1.4スタジオのm908。Beyonce, Madonna, Jennifer Lopezなどのサウンドエンジニアも務めるRick Campは「Grace Designの製品を長年愛用している。m908はSSL Dualityの5.1モニターセクションをDolby Atmos 7.1.4にアップグレードするのに最適だった」と語っている。

◎GRACE designブランドページはこちら

◎GRACE design m908製品ページはこちら

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