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Recording プロオーディオ

クローズアップ:m701 第1回 「製品概要 GRACE design m701とは?」

GRACE design m701は、プロフェッショナルおよび商用スタジオ向けに開発された、マルチチャンネル・オーディオインターフェースです。「オーディオインターフェース」という枠には収まりきらないほど柔軟な構成を備え、シンプルなDAWシステムのスタジオから大規模なレコーディング、ポストプロダクションまで、あらゆる制作に的確に対応できる設計が特徴です。 この記事では、m701を直感的に理解できるよう、回を分けて解説していきます。

01 — 「モジュラー式」という設計思想

m701の最大の特徴は、入出力の構成をユーザーが自由に選択できるモジュラー式の設計です。2Uサイズのベースユニットには、アナログI/O用の8スロット、32ch対応のデジタルインターフェース用スロットが2基、そして追加オプション用のスロットが1基用意されています。

たとえば「今はADCが16chあれば十分だが、将来的にマイクプリとDACも追加したい」という場合、最初は8chのADCモジュール2枚のみ導入し、後からマイクプリやDACを追加することが可能です。デジタルインターフェースも同様に、DigiLink、USB、Dante、Ravennaから必要なものを選んで装着できます。スタジオの成長とともにシステムを拡張することができます。

上の写真は構成例です。アナログI/Oスロット(S1〜S8)にはADC・DAC・マイクプリをどの組み合わせでも装着でき、デジタルインターフェーススロットにはDante・Ravenna・DigiLink・USBのいずれかを2枚まで搭載可能です。ベースユニットにはAES3(8ch)・ADAT・S/PDIFが標準で備わっており、追加投資なしでもすぐに使い始められます。

02 — m701 の6つの特徴

①膨大な入出力キャパシティ(最大64chのAD/DA変換)

8スロット × 8chのADCやDACを搭載することで、64chのアナログ変換が可能。GRACE designが誇る最高品質のAD/DAにより、高品質なサウンドを実現します。

②充実したデジタルインターフェース

デジタルI/Oオプションは、DigiLink、USB2、Dante、Ravenna(AES67/ST2112)など実装できる2基の32chモジュールスロットを装備。さらに24chのAES3など、デジタルI/Oを拡張できるオプションスロットも用意しています。

③直感的なWebベースのユーザーインターフェース

m701の設定および操作は、フロントパネル、そしてGraceNetと呼ばれるWebベースのコントロールソフトウェアによって、PCやタブレットから全設定を操作することができます。

④32×8 低レイテンシーCUEミキサー

ステレオで最大4系統(モノラル8系統)のCUEミキサーを本体で作成できます。ミュージシャンのヘッドフォンモニターを、DAWのバッファーに依存することなく低レイテンシーで提供します。

⑤すべての設定を複数保存可能なワークフローファイル

ルーティング、クロック、I/O、CUEミキサーなど、すべての設定をひとつのファイルに本体内に複数保存することができます。エクスポート・インポートもでき、その日の作業に合わせて設定を丸ごと呼び出すことが可能です。

⑥GRACE design ならではの高信頼性

本体には超静音ファンを備え、また2基の高品質な電源モジュールを搭載した冗長電源設計により、高稼働率の過酷な現場でも長期間にわたって安定した動作を実現します。

03 — 標準装備のデジタル入出力

m701はオプションカードを追加しなくても、AES3、ADAT、S/PDIFの3つのフォーマットが標準装備されているため、オプションカードなしでも最大18chのデジタルI/Oをすぐに利用できます。

端子・フォーマット チャンネル数 備考
AES3(DB25) 8ch IN / 8ch OUT AES59(Tascam)ピンアウト準拠
ADAT オプティカル 8ch(44.1/48kHz)
4ch(88.2/96kHz・SMUX)
TOSLINK兼用コネクター
S/PDIF(コアキシャル) 2ch IN / 2ch OUT Professional/Consumer 切替可
ワードクロック(BNC) IN / OUT s-Lock PLL搭載、75Ω終端切替
Ethernet(RJ45) GraceNet Web UI 制御ポート
USB-A(ホスト) Wi-Fiアダプター/ファームウェア更新

m701に標準装備している入出力端子

04 — 幅広い制作環境に対応する柔軟性

  • レコーディングスタジオ:多チャンネルの同時録音、CUEボックスが必要な商用スタジオ。DigiLinkオプションモジュールを追加することで、Avid Pro Toolsと直結できます。
  • ポストプロダクション:映像編集・MAスタジオ。DigiLinkオプションモジュール、またDanteやRavennaオプションによる大規模システムへの統合が可能です。
  • ハイエンドプライベートスタジオ:妥協のない音質を求めるプロデューサーやレコーディングエンジニアに。少ないチャンネル数から始めて後から拡張できるコストパフォーマンスの良い構成が可能です。
  • ライブレコーディング:多チャンネルのマイクプリとADCを組み合わせたライブ録音システム。m108との連携でプリアンプの遠隔操作も実現します。コンサートホールの常設設備としても有効です。

マスタリングエンジニア Anna Frink のインタビュー動画。直感的な操作性と設定の柔軟性の高さ、そして驚くほど透明感のあるサウンドを評価し、システムの中核としてm701を導入しています。

05 — 主要スペック

最大AD/DAチャンネル数 64ch (8ch × 8スロット)
最大デジタル入出力チャンネル数 212ch
サンプルレート 44.1 / 48 / 88.2 / 96 / 176.4 / 192kHz
ADCダイナミックレンジ >117dB(22Hz–24kHz) / >120dB(A-weighted)
DACダイナミックレンジ 123dB(20Hz–22kHz) / 125dB(A-weighted)
ADC THD+N <0.0004%(-108dB)@ 1kHz, -1dBFS
マイクプリアンプ・ゲインレンジ -6dB, +2-69dB(1dBステップ)
マイクプリアンプ EIN(入力換算ノイズ) -129dBu(60dB gain, 50Ω source)
アナログ基準レベル +18dBu または +24dBu = 0dBFS(切替式)
電源 AC 90–240V、最大消費電力 50W、冗長化電源対応
ベースユニットサイズ、重量 482W x 88H x 277D mm(2U)、3.2kg

リンク集

GRACE design m701 製品ページ:
https://umbrella-company.jp/products/m701/

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