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Studio compressor コンプレッサー

Chandler Limited "RS124" 導入事例 | サウンドエンジニア 松田ただし様

Chandler Limited RS124導入事例 サウンドエンジニア 松田ただし様

Fairchild model660/670、Altec 436、Gates STA-Level、Universal Audio 175B、RCA BA-6A/BA-125を代表とする古き良き時代のVari-Muタイプ真空管コンプレッサー。 ALTEC 436を1960年代にアビイ・ロードの技術チームの主任であったBill LiveyとLen Page、そしてEMIオーディオ開発のデザイナーだったMike Batchelorらによって独自に改良し、新たなコンプレッサーとして開発した製品が「EMI/Abbey Road RS124」であり、アビイ・ロード・スタジオ内の全てのコントロール・ルームにインストールされ、1960/70年代に行なわれた殆どの録音で使用されました。

この歴史的銘機「EMI/Abbey Road RS124」を現代のレコーディングに対応できるよう更にアップグレードさせて復刻したのがChandler Limited RS124 Vari-Mu 真空管コンプレッサーです。 オリジナルのRS124には無かった可変式のアタックコントロールによってセッティングに柔軟性が加わり、更にVari-Muタイプの特長でもあるナチュラルなコンプレッションの効果も加わり、より音楽的なエッセンスを加えて幅広い楽器に対応します。 今回は、RS124を導入していただいたサウンドエンジニアの松田ただし様に、導入の経緯や製品の印象などを伺いました。

サウンドエンジニア 松田ただし 手掛けたアーティスト:Ego-Wrappin'、Ripslyme、TowaTei、M-flo、Gabby&Lopez、Buffalo Daughter、StarRo、中村中、ChatMonchy など SpotifyでのPlaylist https://open.spotify.com/playlist/6ERndtqWB5tgCkm27Tnmva?si=b4bc808425ee4138

 

★今回はRS124を導入していただき、ありがとうございます。普段、アナログのアウトボードは、どのように使われているのでしょうか。

アウトボードはEQを中心に、SSLのノックダウンモジュールやパッシブのフィルターなど、主に自宅でのミックスダウンの仕込みに使用しています。コンプレッサーだと、MANLEYのVari-Muコンプを使用していました。これは各トラックへのインサートではなく全体のミックスバスにインサートして使う事が多かったです。

★RS124を選定された理由についてお聞かせください。

普段利用する多くのレコーディングスタジオには定番機器を中心に揃えている事が多いのですが、あるスタジオでの録音でAltec 436のコンプレッサーを使う機会があり、良い印象を受けいつか保有したいと思いました。 そしてこのコロナ禍で自宅の作業環境を整備しようと思い、ハードウェアのコンプレッサーをいくつか検討したところ、いつかのAltec 436のことを思い出し、改良して作られたというRS124がリストに上ってきました。

★選定にあたって、重要視していたポイントは何でしょうか。

トータルへのインサートに適したものでは無く、各トラックへのインサートに適した機材を探していて、ハードウェアでしか出せないキャラクターをどれだけDAW上にいい形で残せることを重要視していました。

★導入を決められた理由は何ですか。

決め手は思っていた以上にRS124の効果が素晴らしかったからです。いままで真空管の機器を扱った事はあるものの、方式の違う真空管コンプが多く、またVari-Muコンプレッサーをトラックへのインサートで使用するのは初めてでした。その結果、僕の作業に必要なのは他の方式のコンプレッサーより、Vari-Mu独特のスムースでウォームなRS124だと思い導入を決めました。

★実際に作業で使ってみた印象について、お聞かせください。

Chandler LimitedのWEBでの説明に載っていますが、ベースにインサートした時の図太い音像は、今まで使ってきたコンプレッサーでは得られない独特な音像でした。ギターにインサートすると、使い古された言葉ですが「クリーミー」なサウンドに変化します。必要のないピークが無くなり、気持ちの良い音像に変化する印象です。またSUPERFUSEをオンにする事で更にクリーミーさが増します。これもChandler LimitedのWEBにも書いてありますが劇的に音像がアグレッシブになり病みつきになりました。ですがサウンドに嫌味はなく原音の良さを保ったままアグレッシブに変化するためこのモードをオンにしている事が多いです。

★RS124を作業で常用するようになって、気が付いたメリットはありますか。

気付いたら気持ち良くなって、ほとんどのトラックに試していたことがありました。結局のところ全部RS124のインサートにはならずに混在することになるんですが、混在することにより良い立体感、深みが得られます。

★導入後、作業効率や仕上がりなど、何か変化を感じましたか。

プラグインで決めきれなかった事が、RS124を通すだけで解決出来た事があります。プラグインは良い意味で精密な追い込みが出来る事に利点を感じていますが、RS124はその逆で一筆書きの様な、プラグインに無い大胆さが加えられる印象があり、自宅での作業に役立っています。

★気に入っている機能はありますか。

アタックの設定に原機種のアタック値の設定があるのですが、これが気に入っています。アタックを探っていても結局、原機種のアタックに決まる事が多いです。

★最後に、RS124を検討している方に一言をお願いします。

原音を壊さずにピークを取り除くのに、これほど効果のある機種を初めて使いました。当初主にドラムのコンプレッションに使う想定をしていたのですが、今ではベースやギターなどといった楽器に使用する事が多いです。プラグインやトランジスタのコンプレッサー等でピークの処理に困った事がある方に是非勧めたいです。いくつかのトラックにインサートすることでレコードで聞いた事がある様なサウンドに一変するコンプレッサーです。

★ありがとうございました。

 

★Chandler Limited RS124 製品ページ https://umbrella-company.jp/chandlerlimited-rs124.html

RS124はデモ機をご用意しております。 ご興味のある方は、お近くの販売店、または弊社までお問い合わせください。 https://umbrella-company.jp/sales.html https://umbrella-company.jp/demonstration.html

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