HalberdはEAEオリジナル設計のオーバードライブ。歪み回路は達成しうる最大のダイナミックレンジと明瞭感のため、12個以上のトランジスタを組み合わせてデザインされたディスクリート構成。ミディアムゲインのデバイスでありながら、ハイゲインペダルのような倍音、スムーズなテクスチャ、グラインド感を兼ね備えるユニークな質感が特徴的です。
オペアンプを使ったディストーションや、JFETによるアンプのシミュレーションとは一線を画したその手触りは、EAEのラインナップにおいて特別な領域をカバーしています。
・究極に高いダイナミックレンジ
・優れた明瞭感あるサウンド
・楽器特有の周波数帯の音楽的なシェイピング
これらの要素を高次元に達成することを目的にHalberdは開発されました。グラッシーで”トランスペアレント”な空気感も感じられますが、色付け無くサウンドをそのまま保持するようなペダルではありません。確固たる独自のキャラクターが感じられつつ、使用するピックアップ、弦のゲージ、ピックのアタック、コードボイシングにまでリニアに反応。市場にあふれる”トランスペアレント”を更に推し進めた、次の世代を定義するシグネイチャートーンと言えます。
特徴的なザラついた高域は、ビルダーJohn Snyderが愛する90年代のポストハードコアバンドと、ニール・ヤングのトーンから影響されたものです。もちろんギターだけでなく、ベース、シンセサイザーを含むあらゆる楽器で効果的に使用が可能です。
Halberdのシグナルパスにおいて導入されているディスクリートトランジスタのゲインステージからの構成は、オペアンプを使った回路設計と異なり、緻密な設計に基づく高い水準のエンジニアリングが求められます。Halberdでは初期のマイクプリアンプやソリッドステートアンプから影響された、電圧と電流の両方のゲインステージとして構成された、JFETとBJTデバイスの組み合わせが使用され、独特なゲインやウェーブシェイピングの個性を作り上げています。
トータルのゲイン量はそこまで高くはありませんが、まるでハイゲインデバイスを思わせるようなスムーズな質感、グラインド感が最大の特徴。入力に応じて美しくブレイクアップし、豊かな倍音が更に彩ります。
Halberdの倍音あふれる特徴的なドライブキャラクターは、搭載されたコントロールにより大きく変化します。
ドライブ信号のボイシングを変化させれば、歪み自体の雰囲気が変化。そしてToneとは別に配置された”Depth”コントロールは、入力段での低域のシェルビングフィルターを制御し、サウンドの荒々しさや毛羽立ちを調整できます。全体のインプットゲインを設定する”Pre”と互いに影響を与えることで、吹き飛んだTweedアンプ、オーバーロードしたコンソール、ガラガラと掻き鳴らすジャングリートーン、圧倒的なファズドライブなど自在にサウンドを操ります。
幅広いサウンドバリエーションがありますが、EAEならではの激情感をたたえたエモーショナルなサウンドチューニングは一貫して感じることができます。