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ZOIAでCooper FX – Generation Lossを作ってみました。

先日Cooper FXから待望のGeneration Loss V2が発表されました。VHSテープの劣化からインスパイアされ、ありとあらゆるローファイな音像をクリエイトできる唯一無二過ぎるデバイス。バージョン2では伝説となっている前モデルのサウンドを引き継ぎつつ、ファンクション面では大きく進化を遂げています。EXPペダルやMIDI操作に完全対応、プリセット設定の追加、さらにはAUXスイッチで「テープストップサウンド」、「Garbled(文字化け)サウンド」「フリーズ/ドローン」といった機能を操り、まさにローファイエミュレーターの究極版です。

 

 

Cooper FXの中でも特に人気の高かったモデルの新バージョンということもあり、国内の初回入荷は瞬間的にソールドアウトしてしまいました。Cooper FXは気まぐれなのでまた入荷があるかは正直不明です。。。Instagramを見ると追加で制作するなので、日本向けにも分けてもらえるよう交渉をしています。あまり期待しないで、またしばらくお待ちいただけると幸いです。

そんな大人気のペダルを、Empress ZOIAで再現してみようというのが今回の内容です。ZOIAには80以上のモジュールが収録されており、これを自由に配置、パッチングすることで独自のミュージックデバイスを構成することができる、まさに夢のツール。Generation Lossを構成する要素をZOIAで一つずつ並べていき、ルーティングをあれこれして近いところまで似せられたんじゃないかと!

 
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まずは比較の動画をどうぞ。

 


 

1. WOW, FLUTTER

Generation Loss V2にはWOWとFLUTTERという2つのランダムなピッチモジュレーションがあります。どちらもピッチを揺らしてウネウネさせるエフェクトなんですが、2つの効き具合は微妙に違う。EffectカテゴリーのVibratoを使い、色々試行錯誤した結果WOWはVibratoのDepth、FLUTTERはWidthをランダムに揺らしてやると近い雰囲気になりました。
波形はrandomを選択したlfoモジュールをVibratoとDepthにパッチングすると、各パラメーターをランダムに揺らすことができます。

2. GEN

エフェクト音のサンプリングレートを下げてローファイなサウンドを作るのが、GENパラメーターです。ZOIAの似たようなところだとbit crusherとaliaserモジュールがありますが、2つを比較して今回はaliaserを採用しました。aliaserは操作レンジが広く劣化しきって音が出なくなるところまで設定できますが、Generation LossのGENはちょうどいい塩梅のレンジに収まっています。更にGENを下げたときに高域がフィルタリングされているようにも聴こえます。
aliaserを単純に接続すると効果が強すぎるので、valueモジュールを使ってレンジを狭めています。aliaserの後段にはlow-passに設定したmulti-filterを置き、更に先程のvalueをfrequencyにパッチング。これでサンプリングレート劣化とフィルタリングを同時にまとめてvalueで制御できるようになります。

 

 

3. NOISE

NOISEを左に回すと、バックにホワイトノイズが混ざっていきます。これはNoiseモジュールで再現しました。そのまま接続するとレベルが大きすぎるため、間にvcaを挟んでレベルをコントロールするようにしています。Generation Lossでは後述するHPとLPがこのNOISEにも効くようになっているため、ZOIAでもHPとLPの要素の前に接続するのが重要です。
ちなみにNOISEを右回しにすると入力に追従して、入力されているときだけ鳴るような感じのまた違った種類のノイズとなります。env followerとGateモジュールで入力を検知し、bit crusherで潰してやれば近いものになりそうです。

4. LP, HF

multifilterモジュール内、low passとhigh passを設定して配置していきます。Generation Lossのフィルターはノブを回すとキュワッとしたサウンドが特徴なため、Qの設定が重要になります。オリジナルの滑らかなスイープを再現するため、ハイパスとローパスは2つ連続して、合計4つのフィルターを通るようにしました。
ここでもvalueを立てて、2つずつのハイパスとローパスのfrequencyにパッチングすることでまとめて制御できるようにしています。

5. WET, DRY

前モデルではミックスの調整のみでしたが、Generation Loss V2ではエフェクト音とドライ音を独立してコントロールできるようになりました。ZOIAではaudio mixerに入力そのままのドライ音と、上記の要素を通過したエフェクト音をそれぞれ繋げて最後にバランスを調整できるようにしています。これにより劣化したシグナルだけでなく、コーラスサウンドにもアクセスできるようになりました。

 

 

以上が今回ZOIAで再現してみた要素となります。このように一つ一つの要素を分解して調整し、更にルーティングを工夫することで既存のエフェクターの再現にチャレンジできるのもZOIAのかなり面白いところです。

以下から今回製作したパッチをダウンロードできます。
単純にモジュールを並べただけのため見づらい部分もあると思います、ご了承ください。ここから更にインターフェイスを自分好みにカスタムする楽しみもあると思います!
https://umbrella-company.jp/images/EmpressEffects/zoia/patch/062_zoia_Lost_Umbrella.bin
ダウンロードしたパッチを入れ替える方法は、こちらを御覧ください。
https://umbrella-company.jp/manuals/empress-effects_zoia_patch.pdf

ちなみにGeneration Loss V2で追加された目玉機能としてAUXスイッチでのファくんション呼び出しがあります。これらの再現は今回はまだ手を付けられていないのですが、VibratoモジュールでなくDelay Lineモジュールを使ってそもそものエフェクトを構成すればできそうです。Tape StopはDelay Lineの入力をカットと同時にディレイタイムを最大に、Garbledはモジュレーションの瞬間的な増幅、Freezeはフィードバックを最大にすれば近いものはできると思います。

ZOIAで基本を再現すれば、細部は自分の思うようにカスタマイズできるのもすごいところ!フットスイッチへの割り当て、MIDIやEXPペダルコントロールも自由自在です。

みなさんもZOIAで無限のエフェクト世界に飛び込んでみてください!

★アンブレラカンパニー制作のZOIA関連の記事はこちらのタグからどうぞ。
https://umbrella-company.jp/contents/tag/zoia-tutorial/

  

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