Vintech Audio 609CA(ビンテージNEVE33609レプリカ)の放送局向け特別仕様（セーフティバイパス回路追加）を製作しました。

Vintech-Audioの609CAは、NEVE33609 コンプ/リミッターのアップグレード復刻版であり、世界中のスタジオや放送局で最も信頼できるレプリカ機として採用されている定番機です。 NEVE2254を引き継ぐかたちで登場したNEVE33609は、本気でしか再現できない特別なサウンドと完璧なコントロール性を持ち、サウンドにハイクラスな輝きを与えることができます。VINTECH-AUDIOの609CAでは、NEVE33609のクラスA/B回路をクラスA回路へとアップデート。各チャンネル3個×2ch のカスタムメイドのアイアンコア・トランスフォーマーを贅沢に搭載しています。オリジナル機以上にリッチで、存在感のある美しいサウンドが達成されています。中低域の威風堂々たる安定感、決して刺々しくならないトップエンド、鮮やかな表現力は、正に伝統のブリティッシュ・サウンド。音の消え際までパーフェクトに描き切るこのアナログサウンドは、近年の機材やプラグインなどでは間違いなく達する事のできないクオリティーを持っています。

Vintech Audio 609CA 放送局向け<特別仕様>（セーフティバイパス回路追加）

　某放送局様から、Vintech-Audio 609CAに「セーフティバイパス回路」を追加したいとのご相談をいただきました。 これは万が一、機材に何かトラブルがあった場合でも、強制的にバイパスすることで音声を途切れず送出できるよう、放送事故を回避する目的の改造です。 コンプレッサー＆リミッターという構成で放送の送出リミッターとしても使いやすく、さらにトラブル対策ができていれば運用に際しても安心感が違うはずです。今回はそれが完全にクリアできたため、導入させていただいた製品について記事としてご紹介させていただきます。 同じ特別仕様でのご発注も承ることができますので、詳細についてお気軽にご相談ください。

今回のモディファイでは、609CA に「2つのセーフティ機能」を追加いたしました。 1，リレーによるバイパス回路を増設し、有事の際に完全なバイパス状態に切り替えます。 パワーサプライユニットからの供給電源の断、または電圧低下を検出し、入出力間をバイパスに切り替えます。この強制的なバイパスにより音声を途切れさせずにバックアップしますので、音が出なくなるという最悪の事態を回避できます。 2，フロントパネル右端に ALL BYPASSスイッチ増設いたしました。 このスイッチによりバイパスリレーを切り替え、コンプレッサー回路を一切通さない完全なバイパス状態に切り替えます。自動検出できない音質異常などのトラブルに対しても、スイッチ操作により瞬時に対応できます。 ・スイッチを上に倒したとき、ALL BYPASS となり 609CA COMPRESSOR回路は通過しません。 ・スイッチを下に倒したとき、609CA COMPRESSOR回路が有効になります。 さらに、ALL BYPASSスイッチは、誤操作防止のためロックタイプのスイッチを採用しました。レバーを引っ張りながら切り替え操作を行うスイッチですので、誤操作を防止できます。

現場で安心して弊社製品をご導入いただけるよう、このような個別対応も承っておりますのでお気軽にご相談くださいませ。