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Recording プロオーディオ

The Fader Controlならガリノイズから解放されます!

スタジオでも多く使用されているフェーダーボックスもそうですが、フェーダーを使用した製品ではガリノイズが発生します。清掃やフェーダーユニットの交換を行なわなければならず手間やコストがかかっていました。

電子ボリューム回路を採用したThe Fader Controlでは、このガリノイズの心配が全くありません!ボリュームポットを音声信号が通らない利点はもちろん、ガリノイズからも開放されるため、快適なフェーダーコントロールが可能になります。

音響機材と"ガリ"

音響機材の故障と言えば"ガリ"、ボリュームを操作した時に「ガリガリ」「バリバリ」っていうアレです。録音中に発生すればやり直し確実、やり直しの効かないLIVEレコーディングなどでは許されません。ボリューム調 整回路に使用されているのは可変抵抗器。ポテンションメータ、POTなどとも呼ばれます。ツマミを回すロータリー式とフェーダータイプのスライド式があり ますが電気的な構成は同じです。可変抵抗器の中身は抵抗体とブラシ接点で、抵抗体の上をブラシ接点が動く事で端子間の抵抗値を変化させる構造となっています。ブラシ接点はひじょうに繊細で抵抗体との接圧が弱すぎれば接触不良の原因に、接圧が強すぎれば抵抗体との摩擦で抵抗体を傷つけ寿命を早めます。このよ うな物理的に不安定な要素を持つ可変抵抗器ですのでトラブルも少なくありません。

ガリの原因

可変抵抗器のトラブルとして一番多いのが"ガリ"これの原因としては抵抗体 とブラシ接点の接触不良が原因です。その要因としては抵抗体の摩耗やブラシ接点への異物の付着、ブラシ接点の酸化などが挙げられます。そのような状態にな るとブラシ接点が一時的にオープン状態になり抵抗値を滑らかに変化させる事ができなくなり、そこに信号電圧や僅かなDC電圧でもあれば雑音となる電圧の変 化となって現れます。そのような電圧がかかっていなくても次段のアンプは入力インピーダンスの変化として捉えそれが雑音となって現れます。付着する異物は 摩擦により削られた抵抗体の粉・破片やほこり、タバコなどのヤニ、シャフトのグリス・・・など様々ですが接触不良となり"ガリ"を引き起こします。

電子ボリュームの利点

可変抵抗器を使ったボリューム回路では物理的な要素が大きいため必ずと言って良いほど"ガリ"のようなトラブルが付きまといます。アンブレラカンパニーの The Fader Controlはボリューム調整回路に電子ボリュームを採用し高音質化を図るとともに"ガリ"からの解放を実現させました。The Fader Controlで採用している電子ボリュームはデジタルコントロールでアナログ音声の音量調整を行うMUSES72320というハイエンドのチップを使用 しています。音質はもちろんコントロールの分解能、ボリューム変更時の動き方が求める仕様にマッチしておりました。この電子ボリュームは固定抵抗器と無数 の電子スイッチで抵抗ラダーというネットワークを構成し、電子スイッチで抵抗の組み合わせをコントロールする事で音量を操作しています。抵抗ラダー方式の 電子ボリュームは分割比を変えても回路インピーダンスの変動がなくどのボリューム位置でも同じ音質を保ちます。MUSES72320は電源電圧の範囲も広 くプロオーディオ機器の信号振幅もストレスなく扱える事はS/N比やダイナミックレンジにおいても大きなアドバンテージを持っています。コントロール時の 動作も音声信号のゼロクロスのタイミングでボリュームをセットするため音量操作時はノイズを出しません。長年皆様を悩ませてきた"ガリ"に関しては、その 動作原理上、音声回路に"ガリ"の発生につながる要素はなく"ガリ"の問題は皆無となります。

制御の方法

電子ボリュームICのMUSES72320はデジタルコントロールによって ボリュームをセットする使い方になりますので、任意のコードを送れば正確にそのボリュームを再現します。通常この手のICはエンコーダーを使って操作部も 含めデジタルで制御する事が多いのですが、The Fader Controlではフェーダーの現在の位置を監視しコードに置き換えボリュームをセットするアナログの操作感に拘りました。フェーダーの位置を見て、ただ そのボリュームにセットするだけでなく、変化分の間の値を補完し連続的に変化させる方法をとっています。これによりフェーダーの動きに完璧に追従したボ リュームコントロールを実現させています。またフェーダー位置に変化がない時は制御コードの送信を止め動作の安定度を向上させています。

実験・検証

一般的な可変抵抗器のボリューム回路の場合、フェーダーに接触不良などのト ラブルがあれば、"ガリ"となって現れ即時メンテナンスが必要になります。The Fader Controlもフェーダー(可変抵抗器)を使用していますが、本機でのフェーダーは音量制御の元となる電圧を作るコントロールインターフェイスの役割り でしかありません。フェーダーにトラブルが発生した場合、正常に動作しなくなる事が予想できますが、こういった万が一の場合でも大きなトラブルに発展しないようハード的、ソフト的にリカバリーを備えています。一つはフェーダーの電圧検出の端子に用意したノイズフィルターで接触が多少不安定になってもここで 吸収しコントロールを安定に保ちます。また、もう少し状態が悪くフェーダーからの電圧が段階的に変化してしまう場合には上の項目でも書きましたように変化 分の間を補完しボリュームを制御しますので"ガリ"のようなノイズにはなりません、フェーダーの状態にもよりますがこれが原因で変な動作になるとしたら、 その位置の音量レベルが再現できなくなる(上または下のステップの音量になる)状態になりますが酷い雑音を出す事もありませんし、少しのレベル誤差以外は 音声信号も正常です。

フェーダーに"ガリ"のような接触不良による症状が出たらどうなるか、実際 に実験をしてみました。P+Gフェーダーを分解し、抵抗体にほこりや砂を掛け動かしてみましたが"ガリ"はもちろん、その他のノイズの発生や異常な動作は 確認できませんでした。ノイズフィルターやファームウェア上でのリカバリーが効果的に働いています。

さらに過酷な状況にするために抵抗体をカッターで削り、傷を付けた状態でテストしました。レベルが再現できないポイントが僅かに確認できただけで、これだけ酷い状態のフェーダーでも"ガリ"が出ないのはもちろんコントロールに関 しても正常時とさほど変わらない事が確認できました。ここまで大きく傷を付ければブラシ接点は抵抗体が途切れた部分を通過する事になりその時にインピーダンスが大きく変化しますのでどのように誤動作を起こすのかを確認しようと観察していたのですが、ここまで何ともないとは正直驚きの結果が得られました。

もしフェーダーが壊れたら

通常の使用の過程であれば経年劣化でブラシ接点が接触不良で完全なオープン状態になってしまう事が考えられます。この状態を再現するために動作中にブラシ接 点を外してみました。直後は少々の電圧保持があり、少し音量が下がりますが音は出ています、もちろん音量コントロールはできません。時間経過とともにさらに音量低下、最後は音が出なくなりました。万が一のフェーダーが壊れるような事態でも異音の発生や二次的な故障に繋がることなく済みました。この場合 フェーダーの交換が必要ですが機能は完全に元に戻ります。

 

このようにThe Fader Controlはスムースで直感的なフェーダー操作でコントロールできる"ガリ"から解放されたボリュームコントロールを実現ました。ボリュームと"ガリ"この切っても切り離せない関係の不具合に嫌な思いをしている方は多い事と思います、"ガリ"のないフェーダーボックス、Umbrella Company The Fader Controlの導入をぜひご検討下さいませ。

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