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ザ・ビートルズ,The Beatles,レコーディング機材,録音機材

ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』の50周年アニバーサリー・エディションの発売に合わせて、アビーロード・スタジオで撮影されたプロモーションビデオが公開されていますが、その端端に貴重な当時のレコーディング機材が紹介されています。

新ミックスを担当したジャイルズ・マーティンとサム・オケルのインタビューが中心の動画ですが、当時実際に使用されていたコンソールやレコーダー、マイクなどが良くわかる貴重なレコーディング風景の動画や、今回のリミックスにも音色を合わすために使用された、アビーロードに保管されている歴史的イクイップメントも紹介されています。

アビーロード・スタジオではEMI自らが開発した真空管のREDD.37コンソールやREDD.51コンソールが使用されていましたが、1967年に初のソリッドステート式のEMI TGコンソールが開発され、1968年の12月にはスタジオ2にはTGコンソールがアビーロードスタジオに導入されました。

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ホワイト・アルバムはちょうどその時期のレコーディングですが、ビデオにもあるように、まだこの時期は真空管コンソールのREDD.51が使用されたようです。TGコンソールはアルバム「ABBEY ROAD」でようやく使用されました(ビートルズのアルバムの中では実質上のラストレコーディングとなった「ABBEY ROAD」だけが音の質感が異なっていますよね)。ちなみに「Let It Be」は撮影のためスタジオから持ち出されたREDDコンソールが使用されました。

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でも動画にはTGコンソールも映し出されていますので、おそらくリミックス作業にはTGコンソールも使用したのではないでしょうか。

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ホワイトアルバムのレコーディング機材として、その音質を決定付けている真空管コンソールのREDD.コンソールですが、Siemens(Telefunken)のV72Sのアップグレード版が全てのステージ(マイク入力、ライン入力、センド、モニター)に採用されていました。

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ホワイトアルバムにおける、REDD.コンソールの代表的なサウンドの一つに、「REVOLUTION」のイントロのディストーション・サウンドがありますが、Geoff Emerickによれば、あのサウンドは卓のヘッドアンプにギターをダイレクト接続して、チャンネルを2段掛けにして歪ませたトーンということです。

また使用した機材として、FairchildやALTECのコンプレッサーが詳細されています。

ALTEC 436コンプレッサーは、元々はアメリカのモータウン・レーベルの作品のベースサウンドに魅せられたポール・マッカートニーのために用意された機材で、当時EMI/アビーロードのエンジニアは、これをアップグレードしたものをRS124として開発しました。ビートルズ作品の中期から後期にかけ、RS124を通したファットなポールのベースサウンドを聴くことができます。

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これらの当時を伝える伝説的な録音機材の数々は、EMIがオリジナルに設計したものであり、絶対数が圧倒的に少なく貴重なものです。世界中にあったEMIのスタジオに設置されたコンソールは、大物ミュージシャンのスタジオや、一部で今でも使用されていますが、大変貴重な機材です。

アビーロードスタジオは1990年代に、これらの素晴らしいロックヒストリーを支えた機材の数々を、現代に復刻させることを決めました。アビーロードで大切に保管されていた機材のリバース・エンジニアリングを行い、極めて正確にこれらの機材を復刻させました。

この時、チーフエンジニアとして迎えられたのがCHANDLER LIMITEDのデザイナーであるウェイド・ゴーク氏でした。これらの復刻機材はCHANDLER LIMITEDとABBEY ROAD STUDIOSの共同開発で、公式に発売されています。

Abbey Road Studioとパートナーシップ契約を結んでいるChandler Limitedでは、オリジナルの設計図や製作ノート、歴史的なコンソール実機の特性や回路構成を長期に渡り研究し、アビーロード・スタジオとの共同作業により、TGコンソールを復刻した「TGシリーズ」、真空管機器の「REDD.シリーズ」を発売しています。

また近年はオリジナル設計の「REDD.マイクロホン」、そして「TGマイクロホン」(2019年発売予定)を発表し、アビーロードの伝説的な英国サウンドを現代に継承しています。

 

★ CHANDLER LIMITEDの製品ページはこちら
http://umbrella-company.jp/chandlerlimited.html

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