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「ELA M251E」誕生の経緯と、名機を忠実に再現した「Golden Age Premier GA ELA M251E」

Golden Age Projectの「Premier line」であるGolden Age Premier製品は、徹底的なこだわりと精度を持って、歴史的なビンテージ機器を復刻しています。厳選された最上級のパーツを丁寧に選別し少量生産することにより、高価なビンテージ機材の完璧な代替品となる品質を実現しています。 Golden Age Premier GA ELA M251Eは、歴史上最も美しい音色を持つ優れたマイクロホンとして評価されているTELEFUNKEN ELA M251Eを高いレベルで再現しています。この記事では、オリジナルのELA M251Eが生まれた経緯から開発の基となったAKG C12、そして最初期のELA M251EのCK12カプセルを徹底的に分析するなど、忠実に再現したGolden Age Premier GA ELA M251Eについて紹介します。

【名機「ELA M250/251」の誕生の経緯】

1940年代後半、ドイツのTELEFUNKENはNEUMANNと販売契約を結び、NEUMANNが設計・製造したU47の初期モデルをTELEFUNKENブランドの世界的な販売網を利用して展開していました。しかし、1950年代後半に東西ドイツの両国の冷戦の影響でU47とU48のサウンドを形成していたTELEFUNKEN VF-14真空管の生産を終了することになると、NEUMANNから販売契約を打ち切られます。そして、TELEFUNKENはU47に替わるモデルの製作をオーストリアのAKG Acoustics社に依頼することとなりました。 AKG Acousticsが当時製造していた真空管マイクのC12の設計を基に、ELA M 250/251は開発されました。このELA M 250/251は、ハードワイアードのTELEFUNKEN AC-701真空管を採用しており、ドイツとオーストリアの国営放送の規格要求を満たすために設計されました。そして、海外輸出用として世界中で入手しやすいソケット付きの6072A真空管を使用した「ELA M 250E/251E」も製造されました。

【AKG C12から採用された箇所、変更された箇所】

AKG C12のサウンドを形成する重要な要素の中で、主に以下がELA M250/251、M250E/251Eにも採用されています。

・マイクカプセル:真鍮製CK12を搭載

CK12は、これまでに世界中で設計されたカプセルの中でも、最も有名なカプセルの1つでしょう。C12の発売から数年後に発売され、ステレオマイクのC24やC12の後継機として開発されたニュービスタ真空管のC12AやC12Bにも搭載された、エッジターミネーション型のデュアルバックプレート・カプセルです。

・真空管:GE6072を採用(※ELA M250E/251Eのみ)

・出力トランス:Haufe T-14/1(14:1比率)を採用

ELA M250/251、M250E/251EとC12はマイク本体の形も異なりますが、他にも以下のような変更箇所があります。

- 指向性切替スイッチ -

C12の設計から変更された箇所の一つに指向性切替スイッチがあります。C12では電源ユニットに接続された外付けのスイッチボックスで指向性パターンの選択ができるような設計をしていましたが、ELA M 250/251はNEUMANNが製造していたU47と同様にマイク本体側に切り替えスイッチを設けています。 また、この外部のスイッチボックスが省略されたことにより、マイクの可搬性が向上し、誤動作の原因となる部品点数も少なく最小限に抑えたシステムになったため、コストも抑えることができました。

- アンプ回路 -

プリアンプは、一つの三極管が使用されており、コンデンサーを介し小型出力トランスに結合されています。C12は電源から負電圧が供給される固定バイアス方式を採用していますが、ELA M 250/251は自己バイアス方式です。C12はカプセルとグリッドの間にカップリングコンデンサーを設けていますが、ELA M 250/251のカプセルは真空管のグリッドにダイレクトに接続されています。

- ヘッドバスケットと二重構造のグリル -

C12よりもヘッドバスケットのサイズが大きく、またグリルを二重構造にしています。これらの重要な設計の変更を施したことにより、滑らかな高域と中高域には存在感を持たせ、低域を少しロールオフするなど、C12と比べて音色にも違いがあります。

- プラスチックモールドの筐体 -

更に、当時は画期的なアイデアであったプラスチックモールドの筐体が採用されたことにより、放送局やオーケストラのレコーディングセッション中にマイクにトラブルが起きても、重要な部品をすぐに交換してセッションを継続することができたため、重宝されました。しかし、この構造によってNEUMANNやAKGなどの他のマイクよりも高価になったことが障害となり、結果的に当時の官公庁以外の施設ではあまり採用されることがなく、TELEFUNKENが望んでいた成功は叶わなかったと言われています。 ELA Mは、1960年から1965年にかけて約3700台が製造され、その後、TELEFUNKENはこのマイクロホンの販売を中止したと考えられています。現代において、歴史的名機となったELA M250/251、M250E/251Eは市場では数万ドルの価値があり、希少な宝石とされています。

【「GA ELA M251E」最初期のELA M251Eを忠実に再現】

Golden Age Projectは、3年以上に渡ってリバースエンジニアリングを行うなど徹底した研究を行ない、この最も美しい音色を持つビンテージ真空管マイクロフォンの名機「Telefunken ELA M 251E」を完璧に再現しました。 サウンドを再現するために最も重要であるカプセルについては、ビンテージTelefunken ELA M 251Eの最初の製造年に搭載されたCK12カプセルを使い、同じ周波数特性カーブと感度までエミュレーションすることに成功しています。 また、極めて複雑な機械構造を持ち、手作業でしか組み立てられない極性パターンスイッチのメカニズムをも忠実に再現、そして内部のポイント・トゥ・ポイントのハンダ付けのための絶縁樹脂基板を再現し、そのための金型から新たに製造するなど、細やかなところまで丁寧に拘った造りを施したことなどにより、電源仕様、ケーブル配線などを含め、すべてがオリジナルのELA M251Eと完全な互換性を持たせるだけでなく、最も重要なサウンドまで非常に高いレベルで精巧に忠実に再現することに成功しています。 Golden Age Premierによる"the Premier line"の最高傑作「GA ELA M251E」。ボーカルマイクや生楽器の収録用の最高の1本をお探しの方は、ぜひご検討ください。

★ Golden Age Premier GA ELA M251E 製品ページ

https://umbrella-company.jp/goldenageproject_GA-ELA-M-251E.html

GA ELA M251E はデモ機をご用意しております。 ご興味のある方は、お近くの販売店、または弊社までお問い合わせください。 https://umbrella-company.jp/sales.html

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