アコースティックサウンドを完璧にキャプチャーすることのできるGRACE design トランスレス・マイクプリ回路を搭載。GRACE designにしか成しえない「音の消え際まで繊細に響く」芸術性の高いサウンドでレコーディングが可能です。極めて表現性の高いそのGRACE designマイクプリの音質は世界中で高い評価を獲得しています。
さらにE.ギターなどの楽器を接続できるD.I インプット、極めて正確でナチュラルなEQセクション、サウンドの響きを一切失わずに魔法のようにコンプレッションできるオプティカル式のコンプレッサー を全て搭載。トラッキング録音に必要なすべての要素を1Uの筐体に詰め込みました。そのすべてがGRACE designの高いサウンド水準を達成しています。
シングルステージのパラレルチューニング構造を持つ3バンドのEQセクションは、GRACE designが持つナチュラルなサウンドイメージを継承しています。GRACE designならではの音に対する芸術性の追求は、m103のイコライザーの設計においても徹底的に行われました。
結果、すべての周波数帯域においてナ チュラルなトーンシェイプとなるGRACE designならではのEQセクションが完成。フルパラメトリックのMid、HiとLowにはシェルビング/ピーキングモードを持たせ正確で的確なイコラ イジングを可能としています。
オプティカル・アッテネイター式のコンプレッサー回路はさらに驚きです。設計者マイケル・グレースの考える「最高にニュートラルなコンプレッサー」は、音楽 の響きや美しさを一切失うことなくダイナミクスコントロールを行います。
m103のコンプレッサーでは繊細なコンプレッション~ロックなリミッティング・サウンドまで、幅広いサウンドメイクに対応します。音楽の持つダイナミクスに追従したナチュラルな動作は、GRACE designならではのゲインコントロール・メカニズムによる技とセンスの結晶です。
また、とても見やすいLED式のゲインリダクション&レベルメーターはサウンド・メイキングを素早く、的確に行えます。
m103 ではマイクプリ→EQ→コンプ、またはマイクプリ→コンプ→EQなど、各セクションの接続順を変更できます!
これによって様々なアプリケーションに合わせ た設定が自在に追い込めるようになります。GRACE designのクオリティを全てにおいて実感できる最高のレコーディング・ツールです。m103が1台あればプロフェッショナルスタジオ~自宅録音まで、 すべてのレコーディング・サウンドは魔法のように輝きます。
Q: 「GRACE design 製品が、他のメーカーと比較して明らかに違う点はどのようなところでしょう。どんなコンセプトで製品開発を行っていますか?」
A: すでに多くの人たちが気づいているように、プロオーディオ市場は現在とても成熟していて(お客様から見て)とても良い状態にあるのではないか思います。たくさんのメーカーが本当に革新的で芸術的な製品を開発しようと日夜奮闘しています。私たちがこのような活気あるコミュニティの一部でいられることは、たいへん心強いことです。
GRACE designの製品が明らかに他と違う点は、プロ業界で活躍するオーディオ・プロフェッショナル達が本物の価値を感じられる「オーディオ・グレード」というものを徹底的に追及している点ではないでしょうか。
私たちの製品開発のゴールは、いつでも芸術的な「パフォーマンス」を正確に、芸術性を一切失うことなしに伝えられる機器を設計することです。音楽を正確に伝えるために余計な色付けは一切排除し、ピュアな音だけを追求しています。私たちは全ての音楽の美しさというものは、そのパフォーマンスに由来すると考えています。つまりそれらをキャプチャーしたり再生するための機材は、そこに存在している「芸術的な美しさ」というものを、パーフェクトで揺るぎない「忠実性」を持って伝えるべきだと考えているのです。
多くのメーカーではその音に歪みやコンプレッションを加えることで、サウンドをエンハンスしたり、新たなトーンを表現する手法を取っていますが、私たちGRACE designでは本来の音楽が持っている「正直な表現」だけを求めて製品開発を続けているのです。
またGRACE designの製品を使用することで、全てがストレートで直観的になると信じています。私たちの製品と、それを使うユーザーとのエルゴノミック(人間の身体や動作にとって最適な操作が可能であるようにデザインされた)な関係は、常にシンプルで満足度の高いものであるべきです。
最後にGRACE designの製品は決して時代遅れなものにならないよう心がけてデザインされています。一生をかけて使っていただける製品であり、GRACE designの製品が現在のユーザーの子供たちにまで受け継がれることを私たちはいつも願っているのです!
– GRACE design (イーベン・グレース)
m103使用コメント
大手ゲーム制作会社 サウンド担当様
「声と効果音で試してみましたが、マイクプリ、EQ、コンプともに良かったです。普段はGMLのマイクプリにGMLやAMEK 9098、Focusrite ISAのEQ等を通して録っていますが、m103はどれと比べても違うタイプで、色が無いのはすごく好印象ですね。EQもグイっとかかるのでいいですね。」
「マイクはSENNHEISER MKH416とNEUMANN U87Aiを使ってチェックしてみましたが、MKH416の場合はよりリアリティのある音になって、U87Aiは高域が伸びて綺麗に録れる音になりました。マイクの特性を素直に引き出してくれるような印象です。これだけクリアな音だと、後で音を加工する時にラクだと思います。録る素材によってm103を使ってみたり、色のある他の機種で録るとか使い分けができそうですね。 」
「あと、アウトプットが充実しているのは便利ですね。普段の作業ではEQやコンプレッサーの掛け録りはあまりしていませんが、今までの安全をキープしたマイクプリだけの音を録りつつ、同時にコンプレッサーやEQの掛け録りも試せるので便利だと思います。ステレオでも使いたいですね。」
レコーディングスタジオ スタジオユニバーサル
エンジニア 太田洋平様
http://www.st-universal.co.jp/
★m103を導入していただいてから、どのようにお使いいただいていますか?
業務の多くは語学教材の収録で落語や番組などの収録もしているのですが、マイクは通常U87Aiを2本、マイクプリとして2台のm103を使って卓で1chにまとめてPro Toolsに録っています。仕事によっては卓のプリも使用していますが、m103が現在メインのマイクプリです。
★導入されて実際に使われた印象はいかがでしたか?
とてもクリアな音だなという印象です。教材などの改訂版の差し替え収録のときにm103を試してみて、以前に卓のマイクプリで録ったのと比べて音の違いを顕著に感じました。ハイの伸びが良かったんです。ただこのような差し替えだとあまりに以前のテイクと違いが出過ぎるのでEQで昔のテイクに合わせて調整したんですが(笑)
たまに子供を演じる声だったり、声量の差が激しい時にm103のマイクプリとコンプレッサーを通して取り込んでいますが、予備でMic Pre Outの素材を取っておくこともあります。
ポストプロダクション MAエンジニア
「先日テレビドラマ用のPro Toolsに録った素材をラインで繋いでEQとコンプレッサーを使ってみました。テレビドラマやCM等ではハードコンプを掛けることが多いんですが、m103は予想していたよりもコンプレッサーをかけた感じが出ずに自然にレベルを抑えることができました。 」
「普段このような作業ではプラグインを使っていましたが、m103はプラグインと比べてみて音が痩せないんです。プラグインと同じくらいの極端なEQの設定をしても、m103は声の芯や太さがちゃんと残っているんです。」
「ステレオでマスターにも使ってみたくなります。2台欲しくなります。」
GRACE m103 レビュー・感想
★コンプレッサーなどの印象はいかがでしょうか。
m103のコンプレッサーは掛けていても分からないくらい自然なんです。先日は音楽のボーカル録りでも使ってみたのですが、スムーズにレベルを抑えてくれてすごく良かったですね。強くかけても不自然な感じにはならなかったのには驚きました。
普段のナレーション録音ではアタックもリリースもかなり早めに設定して、主にピークを抑える用途で使うことが多いですが、今まで使っていたコンプレッサーは音が少し奥に引っ込んで小さくなってしまうように感じていましたので、m103のコンプレッサーにはとても満足しています。
最初はm101も導入を考えていたんですけど、EQもコンプレッサーもとても重宝しているので、m103にして良かったと思っています。
ハイパスフィルターも使っていますが、スムーズで充分良いですね。卓に付いているハイパスフィルターとはカットのポイントが違うと思うんですけど、m103は後でローの部分を補正するケースが減りました。
★操作感等はいかがでしょうか。
各ロータリースイッチの回した時のスムーズさがいいですね。ボリュームを調整する時に卓のフェーダーだけではなく、場合によってm103のトリムで調整することもありますが、とてもスムーズで便利です。
最初GRACE designのWEBページでm103の写真を見た印象がリスニング向けオーディオ機器っぽい感じだったので、スタジオに置くと見栄えが浮くかなと思ったんですけど、実際に置いてみたらとてもいい感じですね。
★ありがとうございました!
m103使用コメント レコーディングエンジニア(音楽/ナレーション録音)
今回試してみて、一番驚いたのはコンプレッサーだったんです。もともとGRACE designはどんなコンプレッサーを作ってくるのか想像できなかったんですが、実際に試してみると、コンプレッサーを掛けていることを忘れるほど、ものすごくナチュラルでした。真空管コンプのようなリリースが滑らかでフワっと落ちてきて、アタックも深く掛けても「パツン」って持って行かれないんです。
歌で思い切り深く掛けても鼻詰まりにならず、抜けてくるような感じだったんです。高域もちゃんと伸びているし、低域が痩せたり音が変わったりすることもなく、原音のキャラクターはそのまま残してコンプレッサーを掛けてくれます。あとはアタック、リリースの設定を割と適当に設定しても、上手いこと作ってくれるところはオプティカルコンプらしく感じました。
今回EQはじっくり試せなかったのですが、高域をシェルビングで上げた時がスッと空気感が上がってきて印象が良かったですね。他社製品だとブーストしたら余計な帯域まで上がってしまうEQと、上げてるのに上がってこないEQがありますが、m103はちゃんと上がってくるのに余計なところまで上がらないところは他にあまり無いと思いました。2台あれば2MIXをナチュラルに音圧を上げて高域と低域を補正したい時に使えると思いましたし、マスタリングにも良いかもしれないですね。メーターも見やすいですね。
あと、m103はアウトプットをパラで出せるのはとても便利ですね。例えばナレーション録りの場合は録りっぱなしで確認しないので、バックアップとしてPro Toolsとは別にレコーダーを回しているんです。音楽の録音でも、EQとコンプレッサーを掛けたものとマイクプリだけの音を同時に録ることもできるし、安心して掛け録りができるので便利です。入力と出力の仕様を見て、m103は今時のワークスタイルをよく考えて作っているんだなと思いました。
m103は割と音が明るい印象なので、EQはA.ギターにも良さそうですね。ライブでもA.ギターのEQ、コンプレッサーに使うのも面白そうです。1台持っていても何にでも使えそうですが、2台あればステレオで更に色んな用途に使えると思いました。今回、価格を確認せずに試したのですが、あの機能と音を考えたらすごく安いと思います。
m103使用コメント レコーディングエンジニア
「m103は録りで使うにはEQもコンプレッサーも必要十分な機能が付いていますね」。
「コンプレッサーは極端に掛けても、ちゃんと音は潰れているのに鼻詰まりな音にならないんです。多分高域の存在感がきちんと残っているからだと思うんです。メーターの動きほど潰れている印象はないし、他にこういうかかり方をするコンプレッサーは思いつかないです。割と何にでも使えそうで、スネアとかキックとかにも良さそうですね。2台あったらステレオでトータルコンプとしても使えそうです。」
「アウトプットが充実しているのもいいですね。ナレーション録りなどの場合にもメインとバックアップ用の2系統が出せるし、面倒なセッティングが必要なくできるのは便利だと思いました。」
Gain Range (5dB steps) | |
---|---|
Mic input | 10-65dB |
Hi-Z input | -10-45dB |
THD+N 1kHz, 22Hz-22kHz BW | |
@ 20dB Gain +20dBu out | <0.00085% |
@ 40dB Gain +20dBu out | <0.0010% |
@ 60dB Gain +20dBu out | <0.0050% |
Intermodulation Distortion | |
@ 40dB Gain +20dBu out | |
SMPTE/DIN 4:1 7kHz/50Hz | <0.0020 |
NOISE – REFERRED TO INPUT @60dB Gain 22Hz-22kHz BW | |
50Ω source | <-130dB |
150Ω source | <-128dB |
600Ω source | <-124dB |
CMRR @60dB Gain, 3.5Vcm | |
100Hz | >60dB |
1kHz | >75dB |
10kHz | >65dB |
FREQUENCY RESPONSE | |
Mic input @ 40dBm Gain -3dB | 3.7Hz-140kHz |
Hi-Z input @ 20dB Gain -3dB | 1.2Hz-112kHz |
Impedance | |
Mic input | 8.1kΩ |
Mic input, Ribbon mode | 20kΩ |
Hi-Z input (unbalanced) | 2.5MΩ |
Hi-Z input (unbalanced) | 5MΩ |
Balanced Output | 300Ω |
Unbalanced Output | 150Ω |
PEAK LED METER | |
Green Threshold | -10dBu |
Red Threshold | +16dBu |
Maximum Output Level | |
100k Ohm load, 0.1% THD | +28dBu |
Gain Range | |
Output Trim | -10 – +10dB |
EQ: 3 Bands of 0-12dB Cut or Boost | |
Low Frequency Range | 20Hz – 750Hz |
Mid Frequency Range | 500Hz – 4kHz |
Mid Frequency Q | 0.5 – 5 |
High Frequency Range | 3kHz – 20kHz |
Low and High Frequency Peak/Shelf switches | |
Compressor – Inserts Pre or Post EQ | |
Threshold Range | -15 – +15 dBu |
Attack Range | 3 – 200 ms |
Release Range | 0.03 – 3 s |
Ratio Range | 1:1 – 12:1 |
Gain Reduction | 0 – 10dB |
THD+N 1kHz, 22Hz-22kHz BW | |
@ 0dB Gain +20dBu out | <0.002% |
INTERMODULATION DISTORTION | |
@ 0dB Gain +20dBu out | |
SMPTE/DIN 4:1 7kHz/50Hz | <0.002% |
OUTPUT NOISE 22Hz-22kHz BW | |
@0dB Gain | <-78dB |
CMRR @0dB Gain, 3.5Vcm | |
100Hz | >75dB |
1kHz | >75dB |
10kHz | >75dB |
FREQUENCY RESPONSE | |
@0dB Gain -3dB | 0.016Hz-150kHz |
IMPEDANCE | |
Line in | 24kΩ |
Main Out balanced | 350Ω |
Main Out unbalanced | 150Ω |
Link In – sidechain mode | 100kΩ |
LEVEL METERS | |
EQ Peak threshold | 6 dB below interstage clipping |
Output Level VU Meter | 0dB VU = +4dBu output |
Gain Reduction Meter | 0-10dB Gain Reduction |
Maximum Output Level | |
100k Ohm load, 0.1% THD | +28dBu |
Weight and Dimensions | |
4.5 lbs | H1.7” x W19” x D9.0” |
2.05 kg | H4.3cm x W48.3cm x D22.9cm |
Power Consumption | |
85-264VAC / 120-370VDC | 14 Watts Max |