エフェクター批評 vol.15 Manlay Soundのファズ ”The Aladdin”
09/13

Manlay SoundのThe Aladdinというファズがあります。ジギー~グラム期のDavid Bowiが好きな方にはたまらないデザイン(1973年に発表された『Aladdin Sane』のアルバムジャケットのボウイの稲妻メイク)が施されています。
このアルバムAladdin Saneでは、もちろん盟友ミック・ロンソン がギターを弾いています。
ミック・ロンソンが愛用していた初期のTONE BENDER MK1は、すでにManlay SoundからレプリカのRommo Bender(*Ronnoはミック・ロンソンの相性)が発売されていますが、それではこの明らかに見た目も名前もミックロンソン・トリビュートなThe Aladdinは何なのか?
実はこのThe AladdinファズはベースになっているE-H Axisの回路をベースに、ロンソンのトレードマークとも言える太く胸い響くような長いサスティーンとナスティなファズサウンドを追求して作り上げたファズとの事です。
実際に弾いてみると、とても量感のある、癖になるトーンがかっこいいです。十分なサスティーンと歌うようなロングトーンは流石ミック・ロンソンのサウンドを研究されたものだと感じました。シリコントランジスタの粗めのトーンにミドルの押しだし感、美しく重なり合う倍音の飽和感・・とても音楽的なトーンを持ったサウンドです。
ミニトグルスイッチで切り替えられるColorは、オンにするとマッシブなブーミーなサウンドになってとてもカッコイイです。やはり顔つきがどうしてもミックロンソンみたいになってしまう(笑)トーンですねぇ
。
またワウペダルとの相性がかなり追求されているようで、以下のビデオでそれが良く分かります。
実際にManlay SoundのRonno Bender(65 Bender)、Super Bender、The Aladdinを並べて弾き比べてみました。やはり一番クリーミーで滑らかでオープンなサウンドを持っているのがRonno Benderでした、Super Benderは少し硬質ですが高域のリミッティング感が格好良くてバランス良く暴れた音で大好きです。The Aladdinは特にColorスイッチをオンにしたときのサウンドがカッコよすぎです。とにかく個性的なサウンドでミドルの押しだし感が強く、サウンドが前にぐいぐい出てきます。まさしくグラムロック!といったイメージが一番に合うのはAladdinでした。
希少なトランジスタなどのパーツを1つ1つテストして音決めしていく丁寧なハンドメイドを随所に感じることのできる製品で、見事なグラフィックも美しい銘品です。是非お試しください!
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