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GRACE design - FELiX2は、最高音質のアコースティック楽器用プリアンプとして高い評価を得ています。原音に忠実に、なるべく色づけ無くそのまま増幅して出力する。プリアンプに求められるクオリティを極限まで追求したそのサウンドは、アコースティックギターはもちろんバイオリン、サックス、アップライトベースなどあらゆるアコースティック楽器に最高の体験を届けています。
そんなFELiX2が、バイオリニストの成澤幸央さんのセットアップへ導入されました。成澤さんが語るFELiX2の魅力と、FELiX2を知り尽くすイケベ楽器ハートマンギターズの秋田様のお二人による導入レポートをお届けします。
成澤 幸央 【なりさわ さちみ】
7歳よりヴァイオリンを始める。
これまでにヴァイオリンを吉野薫、戸澤哲夫、物集女純子各師に師事。
国立音楽大学附属高等学校ヴァイオリン専攻を卒業後、国立音楽大学に入学し、卒業。
オーケストラ等クラシックジャンルの演奏に加え、アーティストサポート・レコーディング等ポピュラージャンルにおいても現在幅広く活動中。
【これまでの主な共演アーティスト・企業】
いきものがかり/石月努/伊東歌詞太郎/Gero/佐藤寛之(光GENJI)/椎田理加/福田薫(U字工事)/高木ブー/ビジュアルアーツ/コーエーテクモゲームス etc.
秋田 晃平 (イケベ楽器ハートマンギターズ)
ハートマンギターズ アコースティックギター・ピックアップ・プリアンプ担当。
学生時代に在籍していた吹奏楽部を引退後にギターを始め、アコースティックギターのフィンガースタイルの虜に。
2019年に池部楽器店に入社後、自身の経験を活かしフィンガースタイルの魅力や実践的なラインサウンドの活用法をご紹介しています。
成澤: ずっと自分が大好きな、きれいなバイオリンの音をもっと大きな音で、そのままお客さんに届けるにはどうすればいいだろう?と考えていたんです。そうすると生音を何かしらの手段で増幅する必要がありますが、その増幅された音にどうしても不満があって。最初に入手したアコースティックギター用のマルチエフェクターにはピエゾバイオリン用のプリセットが入ってて、サウンドとしては全然聴けちゃうレベルなんですが、やっぱり生音とのギャップを感じてました。インピーダンスがマッチしてないから音がカリカリして、それをEQで補うと更にギャップが広がって。その後バッファを導入したりベース用やアコギ用のプリアンプを使ってみたけど、やっぱり満足できませんでした。そんなときアコギプレイヤーの友人に「一度最強を試してみたら?」と言われて、FELiX2に出会いました。
成澤: 価格的には当初範囲外だったんですが、一度試した瞬間に「これだ!」となって、導入を決めました。決め手はなんといっても音質で、非常にナチュラルな倍音成分。そこが今までの機材から圧倒的に飛び抜けたところですね。そして自分が耳元で聴いている楽器の音が、色付け無くそのままスピーカーから出ていると感じました。またプリアンプ自体のサウンドも非常にバランスがよくて、ローを上げなくても芯があって太く、ハイを上げなくてもちゃんと抜けてくれる。PAさんからの評判もすごく良いです。
秋田: 演奏者の表現をそのまま伝えるということが9割ですが、残りの1割に音楽的な美しさもしっかりと感じられるのがGraceの絶妙なところです。無機質なのではなく、EQやブーストなんかに余裕や遊び心があって、そこがプレイヤーをノセてくれるところと思います。
成澤: 手元での繊細なタッチや息遣いが、大音量のバンドのパフォーマンスでもしっかりと表現できるようになったと感じます。FELiX2の非常に高い再現性のおかげですね。もちろん今までもやってきたことですが、モニターから返ってくる音がクリアになると、もっと細部を意識するようになるし、意識した結果のディティールもFELiX2が余すこと無く表現してくれます。そういうフィードバックの繰り返しが良いプレイに繋がってくると実感したので、やはりいい音でプレイすることはとても大事だと感じました。
秋田: ハートマンギターズでFELiX2を含むGraceのプリアンプをお客さんに試してもらうと、「今まで聴こえなかった音がする!」という反応も多いです。その良し悪しは人それぞれと思いますが、プロフェッショナルな方なら、音の棲み分けやアンサンブルの立ち位置なんかも表現したいと思うはず。FELiX2はその領域まで表現を可能にしてくれます。良い音になったらプレイヤーももっと踏み込めるようになって、プレイのレベルも上がって、バンドやお客さんも喜ぶ。道具1つ変えるだけで、色んなところに影響してくる、そういう最強の補助アイテム的な立ち位置でもあると思います。もちろんそういう表現ができるプレイヤーの方が、まず一番すごいんですけどね!
成澤: FELiX2を導入して、スタッフさんにもお客さんにも、アンサンブルでの棲み分けが聴きやすくなったとよく言われるんです。引くときは引いて、出たいときは前に。単純な音量の変化だけでなく、意識の部分も多い領域なんですが、FELiX2はちゃんと応えてくれます。
成澤: 基本的に現場ではDI OUTからの出力を使っています。DI OUTを使うことで、前述した色付けをしないという印象が更に強くでてきます。良い意味で、楽器のキャラクターをそのまま出してくれますね。他DIと組み合わせたときはそのキャラクターも加わるので、組み合わせに選択肢があるのは嬉しいですね。
成澤: EQは12時からスタートして、その後状況に応じてハイを削ったり、ミッドを持ち上げたりします。以前は耳に痛いハイを削ると、結果的に痩せて聴こえてしまうこともあったんですが、FELiX2はそこが絶妙なバランスが取られていて、更に自由度もあるから試行錯誤できるのが素晴らしいです。ノッチフィルターを使って、130Hzあたりのアタックのときに目立つ「ゴッ」というノイズを消しつつ、バイオリンらしい美味しいローミッドを残すのはよくやりますね。他の楽器との兼ね合い、会場の鳴り方などから、PAさんと一緒に細かく詰められるようになりました
秋田: FELiX2のEQは、違和感が非常に少ないのが特徴です。EQはどうしても位相のズレが発生してしまうので、設定によってはサウンドに違和感を感じてしまうことも多々あるのですが、Graceはそこのチューニングが非常に自然と思います。攻めた設定にしても音質を変えず、イコライジングだけ変化させられるのはポイントですね。
成澤: そこはプレイヤーとして本当に安心できるところです!攻めた設定にできる余裕があるので、こちらも身を任せられます。
秋田: 僕なりのFELiX2での音作りをお教えしますね。きっと皆さん楽器の美味しい帯域のミッドを強調したいと思うんですが、そこはMIDツマミじゃなくて、ローとハイを少し削って、ゲインでブーストしてやると良いです。ローとハイはシェルビングなので、削ることでミッドが際立ってくるんですね。これは音の立ち方や音像感に影響してきます。そしてMIDはパラメトリックなので、耳に痛いところをピンポイントで調整するやり方が適してると思います。
成澤: ミュートスイッチの仕様に驚きました!現場で使って初めて気づいたんですが、踏んだときに「カチっ」って音が全くしないんです。シンガーさんとのステージで、例えばMC明けから入る静かなバラードとか、すごく気を遣う場面でも安心です。現場での需要をとても理解していて、アコースティック楽器専用機材ならではの視点だと感動しました。まさに匠の技ですね笑。
秋田: カチっていう音を嫌って、ボリュームペダルで制御する演者さんも多いですよね。そうすると機材が増えるし、どうしても音質に影響してしまう。Graceらしい素晴らしい気遣いだと思います。
成澤: 現場によってはDPAのマイクを繋ぐこともあるので、ファンタムが出せるのも重宝しています。個人的にDPAのマイクはハイが少しきつい印象だったんですが、FELiX2ですごくふくよかになりました。硬さがまろやかになって、更に倍音感もあって。プリアンプ一つでこんなに変わるんだ!と実感しました。
成澤: バイオリンにエフェクターを使うことは結構前からチャレンジしているんです。一時期はMetal Zone繋いだりしてましたね。HX STOMPのアンプシミュレーターはとても優秀なので、エレキバイオリンみたいな質感も作れるので、それでギターソロをなぞったりしても面白かったです。あとはルーパーや空間系を多用したアンビエントな雰囲気も興味ありますね。。
秋田: アコースティック楽器奏者の方はやはり生音での表現を追求することが多いんですが、最近はエフェクトを使ったクリエイティブな世界観へ広がっている方も増えてきた印象です。生音を磨き上げるのはもちろんで、更にそこからもう一歩、曲の世界観を更に後押しするような、ワクワクを演出するところまで踏み込んでくれたらとても嬉しいですね。
成澤: 次はEmpress EffectsのReverbを狙ってるんです。FELiX2で基本の音が格段に良くなったんで、エフェクトの乗りもかなり変わりました。それでリバーブを色々試してみたんですが、Reverbは別格だなと感じて。高音質だけでなくて、プラスふくよさかと少しのローファイさがとても心地よかったです。80年代の初期デジタルのエフェクトっぽい雰囲気もありますね。
秋田: Reverbはアコギにマッチするリバーブを探しているとき、Reverbは「これだ!」ってなったんです。温かみがあって、クリアすぎず、原音を潰さない。高い音質とこういったキャラクターを両立しているものはそう多くないと思います。成澤さんのペダルボードにも、ばっちり入る用のスペース作ってあるので、ぜひ導入のご相談をお待ちしてます。笑
成澤さんにはその後30周年記念のブルーバージョンも導入いただきました!
★ハートマンギターズ様についてはこちら!
https://www.heartman-g.com/
★Grace Design 製品情報
https://umbrella-company.jp/brand/grace-design/