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sunshine audio Harmonic Decoder

Sunsine AudioのHarmonic Decoderが恐ろしい。

私だって変態的なエフェクター/ペダルには散々出会ってきたわけだし、もうほとんど音のでないペダル(Devi EverのNo-Fiとか)とか、脳みそがどろどろになるくらいサイケデリックで使いどころが全く分からないペダル(Seppuku FxのOctronic Transformerとか)なんかやら、それはもう沢山沢山取り扱ってきたのであって、変態的なペダルエフェクターについてはいつも真摯に向き合いながら自分なりに変態と需要と供給のバランスに十分配慮しながらその使い方を熱心に研究して皆様にお届けしてきたつもりである。

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そんな私が数十年もの長い年月をかけて築き上げてきた「変態ペダルの価値観」がSunsine AudioのHarmonic Decoderにはまるで通用しない。これは相当に恐ろしい。ノイジーなサウンドのベクトルがぶるんぶるんに四方八方に拡がってしまい、さらに恥ずかしいほどにムッチリとはみ出してしまう。はっきり言って凄い。打ちのめされた気分である。もうありとあらゆる刺激的なプレイは試してきたし、思いっきり危なっかしいアレもソレも全部試しては見たわ。でもそうやって少しずつ刺激に対しての感覚は鈍くなっていったってわけ。でもコレに出会ったとき2008-01-18には本当にぶっ飛んだ気分になったわ。今までのはほんのちょっと蚊が刺したくらいのちっぽけなものだったことだったって一瞬で理解したのよ!あーっ!セヴェリン!思わず叫び声をあげて椅子から転げ落ちなくてはならなかったというわけ。

まず驚いたのがこのペダルはバイパスにしても発振音がアンプに漏れてしまう(*)。その位強烈なゲインと狂った発振とやばいハーモニクスが得られる。しかしこれでは売れないよぉ、とSunsine Audioに尋ねたら「この絶頂サウンドを得るにはバイパス時の音漏れは仕方がないのだ。Harmonicsノブを最大にすれば発振音が可聴範囲外になるのでバイパス時の音漏れも聴こえなくなるぞ。日本の侍どもはそれじゃあダメなのか?なんの為のちょんまげなんだよ。」との自信に満ち溢れた回答。私は一瞬うーんと唸ったのだが、そんな問題は取るに足らない事で、そんなちっぽけな音漏れなんてこの壮大な宇宙のようなノイズサウンドに比較したら鼠の尻の穴ほどの小さな事なのだとHarmonic Decoderを本格的にいぢりはぢめた瞬間に理解した。ウググゥっつとノイジーな音の快感に何度でも果ててしまい、それでもギターでどんなフレーズを弾いたらよいのか分からずにそのせいでまた果ててしまうのです。ギターやベースよりモジュラーシンセとかシーケンスと組み合わせた方が良いのかしらん(本ペダルはCV入力をもっているので、アナログシンセなどと組み合わせてもうあり得ないほどサディスティックなトーンを作ることができる)。デスクトップでの使用でかけっぱなしならバイパス時のノイズも気にならないわ、などと妄想しながら。(*)追記:しかしながら最近のロットでは音漏れが気にならないほどに改善されていた・・なんか俺たちのちょんまげをどう処理していいのか分からない複雑な気持ちだが使いやすくはなったかもしれない。

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そんなこんなで数週間にわたり本国ともやり取りをしながらHarmonic Decoderと格闘し、彼らの熱意や妙な自信にも負けこうして本製品を正に売り始めようとしているわけだが、兎にも角にもこの製品は極めて売りにくい。だいたいコイツが何者なのかを正確に書くのも難しいし、カテゴライズもはっきりいって不能だ。余りにもサウンドが凶暴なので同居する人々などに怒られたり、それが原因で離婚や放浪、漂流、脱力などのネガティブな方向性も予想されるのであって、できれば購入などせずに、こんな戯けた商品はなかった事、見なかった事にした方が、こんな黒い得体のしれないペダルに鞭打たれて一生悶絶するよりずっと良いのではないだろうか。とも考え、悩みに悩んだあげくHarmonic Decoderを変態さんではなく、ド・変態な方だけにお届けすべく決心してこうして筆をとっている次第であります。

さて本日の午前中からこのペダルを使った効果的なサウンドメイクの様々を試しているが、全然コイツを手なずけることができないでいるのです。ある一定を超えると突然ピーピー叫び声をあげたり、与えているのにうごうごとt02200223_0468047510776120162蠢いているばかりでバジャバジャするばかりなのである。CVが入力できるので最近お気に入りのペルー共和国産のアナログシンセサイザー Atomosynth Koe DesktopのEG OutやLFO Outをパッチしてみると、ただでさえジャバジャバだったサウンドが、ジョボジョビになっていくのが分かる。いやぁこの遊び方は楽しいなぁ。あまりにも気持ちが高揚してしまい自我が制御できず脳波が揺れてしまい変調がどんどんかかってしまい手がつけられない。パピュッ! パピョッ! と断末魔のような奇声を上げながら身悶えているHarmonic Decoderと身も心も一体になってきているのだがどうしてもペダル自体が持つ黒い悪魔に支配されてしまい自分らしいフレーズでコイツを手なずけることができないのだ。苦しい。単音でギターのフレーズを奏でながらアナログシンセのLFOをコントロールしていると、数千年も前にインドの砂漠で ローラ・パーマーとおかかのおにぎりを食べているみたいな気分になる。おかかのおにぎりのくせにターメリックや汗汁のきつい匂いが漂っていてもう何を食べているのか、自分が何歳で、何処からやってきて、どんなステテコを履いていて、自分は動物なのか魚なのか植物なのかすらもう分からなくなってしまうのです。恐ろしい気分になってきて気持ちが思わずニジニジしてしまうのです。

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とにかくペダルとの戦いに敗れた私には自作のサウンドサンプルは作れなかった。またこれ以上遊んでいると(気がつくと何時間も遊んでいる。なぜか気分がいいのが気色悪。)本当にインド人か助惣鱈になってしまいそうな気分だし、私には幸い他にも仕事があり今はまだインド人になるわけにはいかないのだ。上記のような理由でこのペダルを設計した天才奇才フレッチャーさんが作ったデモビデオを以下に示すのでそちらを見てください。

私をずたずたにうち負かしたこのペダルが憎い。憎い。憎い。久々に皆様に「買うな」と声を大にして言いたいペダルに出会ってしまった。もし買いたい方がいらっしゃった場合には、自分が鞭打たれても、ハイヒールで踏みにじられても、グバグバにジュラジェラにされたって、そんなことはかえって快感&ウェルカムなんだよと心の底から思えるかどうかを再度ご確認いただいてからご購入いただきたい。つまりはド変態に打ち勝つ自信があるのかどうかということでもある。ドの付かない変態はまだソフトな変態だしファッション的な感覚でも楽しめるのが一般的だ。しかし本格的な変態、それもドがつくような変態の場合には、やっぱり痛かったり、恐ろしかったりするから「僕はちょっと刺激的な快楽だけをだけを求めているんだよ」なんて甘い考えのクールガイには本製品を買わないでいただきたいと切に願っている。「おれはジャイアンだダイナマイトガイなんだ」というド変態を膝まずかせてまでも刺激的な満足感が得られるような人にだけ使ってもらいたい。自分はと言えばそんな器量ではなかったわけで今はただペダルとの格闘に敗れた事で疲れ果ててしまい魂がフナフナになってしまっているのです。「こんなもんレビューでも何でもないではないか」という意見や叱咤があるかとは思います。正にその通りです。ごめんなさい。ごめんなさい。もう鞭打たないで。

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Harmonic Decoderとは

2012年にはアプリ(http://www.gestrument.com/)の開発などで賞を手にし、さらにはWaldorfやArturiaといった大手楽器メーカーでも働いていたというフレッチャーさんが2012年に立ち上げたブランドがSunsine Audioです。

そんなSunsine Audioの名前を世界中に轟かせた「ド・変態ペダル」がこのHarmonic Decoderです。Harmonic Decoderはファズのようであり、オクターブ/ハーモニックペダルでもあり、さらにはフィルターやワウのようでもあり、頭がおかしいほどにヘビィなサーキット・ベンディングが施されたグリッチ・ボックスでもあります。

Harmonic DecoderはアナログVCOやフェイズ検知器、フィルターを駆使して設計されたフェイズ・ロック・ループ(PLL)デバイスです。その中心にはシングルオシレートのアナログシンセサイザーが備わっています。入力される信号には強烈なアナログドメインのシンセサイズ、ハーモニクスやウェ-ブシェイピングが施されます。

またCV入力を備えているのでアナログシンセのLFOなどで音を変化させることも可能です。

■ フェイズ・ロック・ループ(PLL)デバイス
■ アナログVCO
■ エンベロープフィルター
■ 外部CV入力(1/8″ミニジャック)
■ 9V(BOSSタイプのセンターマイナス)ACアダプター(別売)仕様
■ アナログ信号パス
■ Hand made in the USA

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