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ギターエフェクター,電源,パワーサプライ,選び方,ギターペダル,mA,容量,パワーサプライ

先日ギター用エフェクターの電源について、以下のようなお問い合わせをいただきました。

Q: ペダルエフェクターの取説に9V、センターマイナスの200mA以上と書いてありますが、手元に250mAと500mAがあり、どちらの方がふさわしいか迷ってます。この場合、200mAに近いものが良いのか、それよりも大きいものの方が良いのか・・・(後者の場合は機器に負荷がかかりすぎたり、とかあるのでしょうか?)

このようなお問い合わせはけっこう多く、電源についてきちんと理解できるまではモヤモヤしてしまう内容ですよね。良い機会なので解説してみたいと思います。

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機器の取説に書いてあるのは「消費電流」や「推奨電源」といった電源に求める性能が書かれています。

消費電流」とは、その機器が消費する電流という事になりますが、回路が動作するために流れ消費する電流と、回路が出力し消費する電流とを合わせた値が計算の基本となります。一般的なペダルエフェクターは、出力電流は大きくないので、消費電流=回路が動作するために必要な電流 と覚えてさしつかえないでしょう。ギターアンプなど出力電流(電力)が大きな機器は出力電流の占める割合が大きくなります。

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推奨電源の場合は、消費電流値そのものではなく、それを鑑みてメーカーが電源の条件を指定していますので、それに従うのが良いでしょう。

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電源アダプター、またはパワーサプライには電流容量、出力電流、出力定格などと称された供給可能な電流値、供給可能電流が書かれています。

供給可能電流は、電源回路が安定して出力可能な電流値であり、その値の範囲内であればつないだ機器に安定した電流を供給できる事を保証しています。

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つまり、

機器が求める電流 < 電源機器の供給可能電流

であれば良いということになります。
この関係を満たすことが電源選定の必須条件となります。つまり「供給可能電流が機器の消費電流より大きい電源を使う」のが正解です。

・200mA以上に対して、手元に250mAと500mAがあり、どちらの方がふさわしいか迷ってます。

というご質問内容に関しては「どちらも条件は満たしており問題なく使用可能」という事になります。

機器が求める電流 と 電源機器の供給可能電流 がギリギリの関係よりも、供給可能電流に余裕があると電源機器にも負担が少なく使用できますので可能であれば大きな方を選ぶのがベターです。

近年販売されている電源アダプターはほとんどが「スイッチング式」の電源アダプターとなっており、「トランス式の電源アダプター」は見かける事が少なくなってきましたが、この「トランス式の電源アダプター」の場合はもう一つ知っておかなければいけない注意事項があります。

トランス式の電源アダプターは消費電流が大きくなると出力電圧が低下します、逆に消費電流が小さければ電圧は高くなります。そしてそれは定格の電流値で使用したときに定格の電圧を下回らないように決められています。つまり、消費電流が定格電流より極端に小さい場合は出力電圧が高く出ているという事です。トランス式の場合はあまりにも大きく余裕をとりすぎると機器にとって過大電圧となりかねないので注意が必要になるのです。

ちなみに「乾電池」にも同様の傾向があります、消費電流が増えると電圧が低下します。さらに新品の状態では9V以上電圧が出ています。そして使うほど電圧は低下していきます。機器にとっての理想の電源は、何があっても電圧は一定に保ち、何があっても回路が求める電流は100%供給する能力がある事。しかし、電池では回路の動作に応じて、使用時間に応じて変動する電源なのにも関わらず、歪ペダルなどは電池駆動のサウンドが素晴らしかったりもします。電気的には不完全でも音となると良い方向に作用することもある、ペダルエフェクターの面白いところです。

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パワーサプライ機器ではもう一つ注意があります。複数の出力を持つ製品は一つの出力で500mA 出力可能なのか、全ての出力の合計が 500mAなのか、この違いがとても重要です。

一つの出力で 500mA が8口用意されている場合であっても、トータルで 2000mAまで といった制限がある場合もあります。仮に8口全てで 300mAずつ 使おうとした場合、300mA×8口=2400mA となりますので、使用不可です。6台であれば1800mAなのでOKです。8口あっても条件によっては全て使用する事ができません。パワーサプライの選定時にはあわせてご確認いただきたいポイントです。

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もう一つのご質問、

・機器に負荷がかかりすぎたり、とかあるのでしょうか?

に関して、考えてみたいと思います。

ペダルエフェクターの回路に流れる電流は回路が必要な電流です、電源の電流供給能力がいくら高くても、ペダルの回路には必要な分しか流れません。10mAのペダルに2000mA供給可能な電源アダプターを使ったって10mAしか流れません、よって負荷がかかりすぎることはありません。基本的な考え方は家のコンセントと同じです、40Aの契約であれば、トータル 40A 流せる用意がある訳ですが、つなぐのがペダル用の9Vの電源アダプターならば、わずかに 数十ミリアンペア流れるだけです。電源側がいくら大きい電流を供給することが可能であろうと、機器が必要とする分しか流れないのです。

電源側の電流値が大きいのは問題ありませんが、電圧値が大きいのは問題になるケースがあります。部品は使用できる電圧の範囲が決まっています。たいていは電池動作を見据えて十数ボルト程度までは壊れないように設計されているはずです。しかし、なかには過大電圧に極端に弱い部品を使ったペダルもありますので、高い電圧を入力するのは故障の原因となりますので注意してください。特にCentaur系など「チャージポンプ」という昇圧回路を採用しているペダルは、その素子が過電圧に特に弱いため10.5V以上は絶対にNGです。

と、途中寄り道も多かったですが電源の選び方から注意事項までまとめてみました、ご参考にしていただければ嬉しいです。他に何か気になる事がありましたらご質問お待ちしております。

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★アンブレラカンパニー製品ページ
https://umbrella-company.jp/products.html

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