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Guitar ギター&エフェクター

GRACE design REX, ROXi サウンドレビュー | サクソフォン奏者、コンポーザー 荒木 真 様

GRACE design REX, ROXi サウンドレビュー

サクソフォン奏者、コンポーザー 荒木 真 様

 

荒木 真 Araki Shin

サクソフォン奏者、コンポーザー。 これまでにアルバム“PRAYER”、“A SONG BOOK”等リリース。 あいみょん、伊藤園子、Exile、Chemistry、坂本美雨、Sawako、関口シンゴ、東京フィルハーモニー交響楽団等に、録音演奏やライブ、作編曲で参加。 ファッション・ショー、舞踏、写真、陶芸とのコラボレーション、リードオルガンのアルバムプロデュースなど、ジャンルを超えた活動を行う。 近年はサクソフォンにエフェクターを用いたアプローチが国際評価を受け、日本人で初めてベルギーのメーカー“Drolo FX”公式アーティストとなる。 サクソフォンを池田篤、大野清、和声と対位法を柿沼唯各氏に師事。

http://arakishin.com/
関連ページ
http://www.poiesis.work/
https://otonosakana.com/araki-effect/
https://duke-ellington.hatenablog.com/search?q=araki

GRACE design ROXi、REXは、演奏やレコーディングを行うミュージシャンに新しい可能性を与えてくれる、ハイエンドなマイクプリアンプ・ペダルです。表現性に優れたGRACE designマイクプリアンプを、ヘビーデューティーなペダル筐体に組み込み、レコーディングの良質な質感をそのままライブでも再現することが可能になります。またFXループ(エフェクト用のSend & Return)によるギターペダルなどのエフェクトの処理も高品質に行うことができます。ボーカルやギター、ハーモニカ、バイオリン、トランペット、サクソフォンなど、様々な楽器にお使いいただけます。

今回は、サクソフォン奏者、コンポーザーとしてジャズ、ポップス、クラシックなど様々な音楽ジャンルでサポートし、ここ数年はリアルタイムにエフェクターを掛ける演奏スタイルが評価を受けるなど、幅広い活動をされている荒木真さんに、「REX」と「ROXi」のマイクプリアンプの音質比較や実際にエフェクターに接続して試奏をしていただき(試奏動画もご覧ください)、ライブやレコーディングで使うことを想定した印象などを伺いました。サクソフォンにルーパーやグラニュラーなどのエフェクターを駆使した演奏スタイルが実現できるきっかけになったという、サクソフォン用の「ハウリングに強い」マイク「intramic」についても語っていただきました。

※荒木さんの公式ページ内のブログでも、今回のテストを取り上げていただきました。
http://shinaraki.blogspot.com/2023/06/grace-design-roxi-rex.html

 

-サクソフォンの可能性を広げる、革命的なマイク「intramic」との出会い-

「今回のようなエフェクターペダルを使う場合には、viga music tools社のintramicというフランス製のマイクを使っています。サックス用にマウスピースとネックの間から平たいケーブルを這わせて、超小型のマイクを管の中に仕込んでいます。このintramicを使うことによって、ハウリングの問題が解消されてサックスにもエフェクトペダルを自由に使えるようになりました。革命的なマイクなんです。 例えばトランペットはサクソフォンと比べて管体の穴が圧倒的に少ないため)、ベルのところを塞ぐだけで容易にミュートが可能で、その制御のしやすさゆえ管楽器の中ではエフェクトペダルの使用がいち早く発展しました。マイルス・デイビスやランディ・ブレッカーなどによって、1980年代にはエフェクターを積極的に使った演奏がされるようになりました。

サクソフォンは構造的に音漏れの制御が難しく、ベル側にクランプタイプのマイクを取り付けたりしても、ライブではハウリングが起こりやすいために、原音を活かしてエフェクターを活用することが難しいんです。その替わりにEWIなどのウィンドシンセを使ってエフェクトを掛けるようになりましたが、数年前にこの画期的なintramicが発売されたことによって、ようやくサクソフォンでもエフェクターペダルが積極的に使えるようになり、グラニュラーなどエフェクターペダルも進化して作り出せる表現の幅が広がったことで、エフェクターを使える音楽の幅も広がりました。

intramicについて、詳しくは荒木さんのブログにて解説しています。
http://shinaraki.blogspot.com/2020/03/intramic-viga-music-tools.html

 

-REX、ROXiは録音からライブまで使える、とてもフラットで高品位な音-


【レコーディング】とてもフラットで扱いやすい音質

マイクプリアンプの音質比較動画

「レコーディングでROXiを使ってみました。普段はGMLのマイクプリを使っていて、フルディスクリートで電源もしっかり作られているので、フラットだけど粘りもあって良い音ですが、トランスレスなので良くも悪くも波形の山谷が大きくなってしまいます。ROXiのDI OUTで使ってみると、トランスを通している分、波形で見てもレベルをバランスよく、とてもフラットに感じました。EQはじっくり試せなかったのですが、ジェントルに優しく掛かる印象ですね。フィルターのようにガッツリ掛けるというよりも音色作りに使えそうです。

XLRのDI OUTはトランスを通過していて、AMP OUTはトランスレスなんですよね。その音色の違いで使い分けができると思いました。以前にGRACE design m801を仕事で使ったことがありますが、AMP OUTの音はその印象に似ていると思いました。 単純にマイクプリアンプとして使う場合はDI OUTを使うとトランス臭さを感じない素直な質感でレベルも纏まって扱いやすく、良い印象でした。エフェクトペダルを使う場合は、DI OUTよりも音がすっきりしたAMP OUTを使った方が良い結果でした。」

 

【ライブ】手軽に持ち運べるサイズと圧倒的な音質の良さ

ROXiのSend & Returnにエフェクトペダルを入れた実演動画

デモ動画のセッティングにつきましては、下図のようになっております。

「最初はSend & Returnをゼロにして、ストレートにマイクプリのみの音でグレゴリオ聖歌「アヴェ・マリス・ステラ」の旋律を演奏しています。 その後、Send & Returnを入れ(0:35)、Amplitube X-TIME(IK Multimedia)のハーモナイザー機能を使って、G.デュファイ(1397-1474)のフォーブルドン技法へトリビュートした演奏を開始、以後スライサー、グラニュラー的に即興展開してゆきました。 Send & Returnを使うと、直列に数珠繋ぎにした場合に比べて、0:00-0:35のようにエフェクター達をオフにしたときに端子の接触が少なく高音質にできるのと、オンオフが一括で管理できるのも良い点だと思います。」

「今までサクソフォンをライブで演奏する場合には、手軽に持ち運びしやすいARTのマイクプリを使っていて、ARTのほうが、高域がカットされていて、EQなどしないのであれば最初から処理されたような音になっておりある意味ライブで使いやすく、他方REXやROXiは、より情報量が多く高域まで伸びたフラットな特徴を持っており、レコーディングで後から調整可能なだけの豊富な情報が録れ、ライブではEQで音作りする楽しさと可能性があります。 また、ROXiやREXのSNの良さは、レコーディングだけでなくライブでも大きな強みになると思います。

ROXiは電源が内蔵でしっかりしている分、安定した音に感じましたが、音質的にはその電源の違いくらいで、どちらも良いですね。それよりも、トランスを通したDI OUTとトランスレスのAMP OUTの違いの方が大きく感じました。ROXiは可変抵抗を使わない5dBステップゲインなので、音質に拘った作りをしているところが伝わりました。」


★ GRACE design REX, ROXi 製品ページ

【REX】
https://umbrella-company.jp/gracedesign-rex.html

【ROXi】
https://umbrella-company.jp/gracedesign-roxi.html

REX, ROXi はデモ機をご用意しております。 ご興味のある方は、お近くの販売店、または弊社までお問い合わせください。
https://umbrella-company.jp/sales.html

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