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Behringer
XENYX 302 USB (MOD)
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幅114mm×奥行136mmという超小型のUSBミキサー。

PCオーディオ、ヘッドホンアンプ、オーディオI/Oとしての機能性を持ちながらも、このコンパクトと価格を実現しているのはすごいです。

「Sunday Mod Project」では、このXENYX302 USBミキサーのオペアンプや周辺回路をアップグレード。PCオーディオ入門用としても十分通用するような別格のサウンドになり、大満足の結果となりました。




オリジナルは曇ったモゴモゴした音質。

最初にべリンガー(Behringer)のXENYX 302 USBに興味を持ったのはその「大きさ」でした。

YouTubeアップロード用のサウンドサンプルやビデオがパッと録音できて、
更に作業中にiTunesやCDプレーヤーで音楽を聴きたい(昼はモニタースピーカーから、夜はヘッドホンで)。
どうせなら良い音で!

また机の上のスペースはノートPCやら文具や小物でいっぱいなので、コンパクトである点が重要でした。

そこで見つけたXENYX 302 USBを早速購入。
そのコンパクトな大きさにまずは感動(だってCDケースより一回り小さいんですよ!)。

早速セットアップし、専用のASIOドライバーもインストールして試聴。

・・・しかしながら、その一聴してわかる元気のない曇ったサウンド・・・
「だって3,980円だもんな。期待した自分が悪かった・・・」と自己納得いたしました。



格安ベリUSBミキサーを調査依頼。

しかしながら、そのあまりにもパーフェクトなコンパクト設計と機能性に魅力を感じていたので、
べリンガー(Behringer)のXENYX 302 USBを持って「Sunday Mod Project」隊長に相談。

以下のように分析してもらいました。

  1. ホワイトノイズが多い。
    →使っているオペアンプの性能
  2. ダイナミックレンジが狭い
    →バスパワーの5Vを電源に使用、S/NのSの振幅が5Vに制限&ノイズが多い
  3. 解像度が低い
    →ノイズが多いから細かいところが埋れる
  4. 高域寄りの質感
    →と言うより下のロールオフが早い
  5. 電解コンデンサの質が悪い
  6. ヘッドホンアンプゲインが無駄に高い
    →ノイズが増える
  7. しかし、いったい原価幾らで作られてるんだコレ。凄い。

対策として

  1. オペアンプの交換は有効だろう。LME49720やOPA2134クラスとはノイズ量を示すスペック上の数値は1桁違う。適性なゲインを割り出して変更すればそこでもノイズは抑えられる。ただし全部やると本体価格 超えますよ。
  2. 電解コンデンサの交換→スペースが許す範囲で容量アップ、質も検討、場所によってはタンタルを採用してチューニング。
  3. BALANCE調整回路はパス→MONO信号は大抵センター定位だし使わないのでは?


どこまで効くかはやってみないと判断できないとのことでしたので、とりあえずModしていただくことに。

本機の魅力である価格が(いくらコンパクトだとはいえ)ワンランク上のオーディオI/OやUSBヘッドホンアンプなどと同じになってしまっては意味が無いので、まずはオペアンプ交換と一番効果が大きそうな周辺回路の調整にターゲットを絞って連日連夜オリジナルと比較試聴しながら作業していただきました。



MOD完了!別次元の音質になりました。

作業完了したオリジナルと「Sunday Mod Project」バージョンを早速聞き比べ。

実は最初はあまり期待もせず、こんな事にお金をかけて結局は
「最初から5,6万出せばこんな事にはならなっかたのに~!」とか言いがちだよな。
でもこういうのが男のロマンなんだよ。
などはじめからガッカリしないよう自分を調整していたのですが・・・。

なんと「Sunday Mod Project」バージョンをヘッドホンで一聴しただけで相当強気になりました!
これは結構高級なヘッドホンアンプにも迫る音質では?
ライン入力もUSB入力も格段に解像度が良くなっていて、高域の見通しのよさ、引き締まってタイトになったMid帯域、瑞々しい低域の伸びやかさ、など全てにおいて劇的に良くなっています。

全体のバランスをプロの耳と職人技で調整してもらったので、偏りのない自然で立体的なサウンドになりました。特に音の見通しが良くなり楽器の消え際など空間の再現性が圧倒的に改善されています。
オリジナルでは平坦でのっぺりとしたつまらない楽器のサウンドが、倍音がきちんと聞こえるようになったことで一気に瑞々しく響きだしました。楽器の定位が明確になったのでステレオイメージもスケールが広く、自然になりました。

オリジナルの詰まったような不明瞭なサウンドは全くなくなり、クリアーで抜けのよいサウンドになりました。

大成功!男のロマンにかけて良かった。



Sunday Mod Project隊長の技術解説。

変更部品の一覧はこちら

  • LME49720MA @¥320×2
  • LME49740MA @¥547 ×1
  • AD8397ARDZ @¥383×1
  • 2.2uF タンタル電解コンデンサ @¥24 ×5
  • 470uF アルミ電解コンデンサ @¥80×4
  • フィルムコンデンサ 33pF @10×2
  • 47Ω 金被抵抗 @¥3 ×2

+ 作業料です。

ラインアンプ回路のオペアンプを低歪で音質に定評にあるオーディオグレードのLM49720MAとLME49740MAに変更。USB CODEC IC直後のローパスフィルター回路とヘッドホンドライブアンプを高速・高出力AD8397に交換し、そのスピードを活かすためにバイパスコンデンサにタンタル電解コンデンサを追加しています。

オリジナルでは、ローパスフィルタでのDACのクロック成分の除去が十分でないためサウンドが濁り、ざわついてかなりノイジーでした。フィルターの定数を変更し不要な帯域を完全に抑制し低ノイズ低歪、何より自然なサウンドを追及しました。

オリジナル回路では曇っていてスッキリしない、パワーのない軽い音だったので、ヘッドホンアンプ部は、オペアンプをAD8397にリプレイスし、十分な駆動力で高出力時にも安定した動作を確保。出力の直流カットのコンデンサの回路定数を100uFから470uFに変更する事で低域の周波数特性を拡張し、オペアンプの変更で獲得したスムースな中~高域と聴感上のバランスをとります。また、アルミ電解コンデンサが苦手とする中・高域特性を犠牲にしないようタンタル電解コンデンサを組み合わせる事で全低域にわたり高解像度で力強いバランスのとれたサウンドに進化しました。

さらにオリジナルでは出力保護の抵抗は47Ω。ヘッドホンアンプ部の電源はバスパワーの5Vをそのまま使っていますので47Ωではヘッドホンによってはドライブしきれず十分な音量が得られません。AD8397により出力アンプが強化されていますので47Ωを並列に追加し半分の約24Ωとし、最大出力レベルのアップも図りました。

音質のためLINE/USBチャンネルのBALANCE調整回路はパスさせています。

とのこと。



とにかくこの大きさでこの機能性、そしてこれだけの音質が得られれば大満足ではないでしょうか?

USB DACとして良質なPCオーディオを楽しむこともできますし、パワードスピーカーを鳴らすプリアンプにもなりますので、コンパクトなモニタリング環境にはぴったりです。音楽ソースはUSB 、Line In(RCA)、2TR IN (RCA)の3系統から選択可能で便利です。(ヘッドホン端子はミニステレオジャックです)

ファンタムにも対応する電子バランスのマイク入力もあるのでDTM作業にも最適です。インターネット経由で Behringer ASIO Driverをインストールすることも可能ですので各種DAWソフトウェアーとの使用もバッチリです。

特にUSBヘッドホンアンプとして自宅では大活躍中で、必要があるときだけ録音機材にパッと切替えて使用しております。快適ですしクオリティーも十分、なによりもコンパクトで所有満足度が高いのでお勧めです!



















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