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Overdrive distortion fuzz 歪ペダル

【検品ルームへよこそ】禁断のWARHORN 裏技、ハイボルテージ駆動を試す!

WALRUS AUDIOのWARHORNはおそらく、ほぼおそらくMAYFIOWERの回路をベースに開発された思われる。真ん中のスイッチが上向きの時、MAYFLOWERとほぼ同等の回路構成になります。 スイッチが下向きで非対称クリップ回路となり、こちらは追加された新たなキャラクターです。片側だけにクリッピングにLEDが追加され、大きく対称性を崩されクリッピングレベルは2.5倍程度に、これがオープンな質感を作ります。 2段目のアンプ回路には最大で2.5倍の振幅が送られ増幅されるのですが、この2段目の増幅回路の増幅率はMAYFLOWERの時と変わっていないので、入力レベルやdriveの設定によっては電源電圧の制限を受けやすくなる回路構成とも言えます。

モディファイして余裕を持たせるために2段目の増幅率を下げるか、回路はそのままで電源電圧を上げる。電源電圧でクリップするんだから高い電圧で駆動する、シンプルかつ最も理にかなった方法です。ただし!メーカーが指定する使い方ではありません。 機器を壊さないためにも事前に確認すべき事があります。まずは内部の回路構成です、トランジスタを中心に設計された回路では、電源電圧が変わってしまうと回路全体の直流電位の関係性がガラリと変わってしまい、正しく動作しなかったりまともな音にならなかったり、その場合はおとなしくデフォルトの電源で使用します。WARHORNのようにオペアンプがメインのオーバードライブ回路は電源電圧が高くなっても同じように動作します、電源電圧を上げるメリットはある、この手の回路にはとても有効な手段です。 もう一つ重要な確認事項、パーツの耐圧です。電子パーツにはそれぞれ 耐圧 といって ここまでなら加えて良い電圧 があります。それを超えるとパーツを破壊し、場合によってはそれを引き金に回路の多くの部分を壊す可能性がありますので十分注意しなければなりません。 特に注意しなければならないのが電解コンデンサと半導体です、耐圧を守らないとすぐに壊れる品種もあります。WARHORNでは電解コンデンサは50Vと25Vの物が使われています。単純に考えると低い方をとって25VまではOKとしておきます。

半導体はオペアンプ、トランジスタ、ダイオードが使用されています。それぞれ ±18V(36V)、45Vとコンデンサの耐圧より高い値です。と、総合すると電圧は25VまではOKと判断できます。 しかし、電圧が高くなると言う事はその素子により多くの電流が流れる可能性も忘れてはいけません、消費電力が増し発熱も増えます。今度はそれが問題になる事もありますので単純に25Vまでとすることは危険です。意外にもエフェクトONを示すLEDの電流が3.5倍と大きくなってしまい、LEDの定格が特定できないので、気がかりですがそれでも数ミリアンペアです、重大な故障につながる事は考えにくいです。LED以外は特に問題なさそうですが動作を保証すると言った面からは十分なマージンをみて18V程度に制限するのが良さそうです。 ハイボルテージ駆動でも壊れない事は確認できました。実際に試すとなると電源が入手しづらいです。高級なパワーサプライ機には12Vとか15V(センターマイナス)の出力を備える物もありますが、電源アダプターだと9V以外は ほぼセンタープラスが多い傾向にあり、ギターペダルに良く使用するDC9V センターマイナスとは逆極性となってしまいます。ここが一番注意すべき事かもしれません!重要です!間違えると壊れる可能性が極大です。 故障の際はもちろん保証の対象外です。壊れ方で分かります。電源アダプターの方も ただではすまない可能性も大いにあります。 なので、極性反転のアクセサリーが必要になります。自作したり、売ってる物ならこんなのとか http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/88051/

自作の極性反転アダプターと市販のもの。

手元に12Vのアダプターがありましたので、極性をセンターマイナスに変換して接続します。サウンドのスピード感が増し、太さも出ました。ひと粒ひと粒お米が立ってる!気になっていた スイッチ下向きで強くピッキングした時の歪感も心地よい!天井がなくなったかのような解放感、音の深みというか雄大な感じがします。これは気持ちいい!なので、ハイボルテージ駆動をぜひお薦めしたいのですが、メーカーは 9V で使うように と言ってるし、輸入代理店の立場上は 9V でお使いくださいというべきですので、あくまでも自己責任でご使用いただくという前提で、12~15V(極性=センターマイナス)電源アダプターでのご使用を『裏技』としてご紹介するに留めておきます。

「WALRUS AUDIO WARHORNは裏技として12~15Vで使うと、さらに良質なサウンドになります。ただし、極性だけは十分に注意してください!!逆極性で接続すると機器を壊してしまうばかりか、アダプターが故障する恐れもありたいへん危険です!」と個人的につぶやいた位に思っていただけますようお願いします!

また他の製品にで同じことをやってみては絶対にダメです!ちゃんと読んでいただいた方には、その理由がご理解いただけたと思います。中には少しでもオーバーすると壊れる物もありますので、絶対ダメです。昇圧回路、ボルテージコンバータ素子は過電圧NGです。それらを搭載したペダルは絶対にダメです。 WARHORNは今回きちんと検証を行いましたのでOKというだけです。重要なのでもう一度書きます「他の製品には適用しないでください!」。 大人の事情を無視できるなら、音が良いのでハイボルテージ駆動をお試ししてみてださい(小声で・・)。

 

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