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たいへん興味深いハイエンド真空管マイクロホン”REDD MICROPHONE”が、CHANDER LIMITEDから発売になりました!なんとREDD.47真空管マイクプリアンプを内蔵しています!さっそく使ってみましたが、とても濃厚で新鮮なサウンド、壮大な音像と圧倒的な存在感。世界で一番有名なレコーディング・スタジオでもある「アビイ・ロード・スタジオ」と、現在最も卓越したセンスと技術力を持った機器メーカー「チャンドラー・リミテッド」が長年をかけて開発してきたマイクロホン・・・さすがとしか言いようのない見事なサウンドです。

なぜ、こんなすごいサウンドが得られるのか、これが内蔵マイクプリアンプの利点なのか、他のマイクと何が違うのか、機能は?サウンドの特徴は?さっそく徹底検証してみました。

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REDD MICROPHONEはラージダイヤフラムのコンデンサーマイクロホンです。インピーダンス変換回路に真空管を採用し極上のサウンドを生み出しています。コンデンサーマイクはその動作原理から、ダイヤフラムの出力はとても高いインピーダンスとなっています。そのままでは非常に扱いづらい、伝送にも不向きな信号です。そのため電子回路によるインピーダンス変換回路が必要で、実は一般的なコンデンサーマイクもインピーダンス変換のためにプリアンプを内蔵しています。ただし、インピーダンス変換が第一の目的ですし、その多くが48Vファンタム電源で動作していますので、電源事情は極めて貧弱、大きな増幅を行うには条件が悪いのです。以上の理由から出力レベルはさほど大きくなく、その後にマイクプリアンプが必ず必要です。

REDD MICROPHONEはマイクロホンの筐体の内部にマイクプリアンプを持っています。専用パワーサプライユニットから電源を供給していますので、動作に十分な電源で増幅回路を動かす事ができます。ダイヤフラムの直後で増幅しマイク出力からラインレベルで送ることを可能にしています。大きいレベルで信号を伝送する事はもちろん大きなアドバンテージでありますが、注目すべきは他にあります。

通常、マイクとマイクプリアンプの間にはマイクケーブルが存在し、マイクで拾った微小な信号はケーブルを通して伝送され、アウトボードのマイクプリアンプで大きく増幅される事になります。

一方このREDD MICROPHONEは、マイクとマイクプリアンプを同じ筐体内に持っています。微小なマイク信号をマイクプリアンプで増幅するという目的は同じですが、マイクとマイクプリアンプの間にマイクケーブルがあるかないかが異なります。

たかがケーブルされどケーブル、しかしケーブルを細かく見れば導体の抵抗値や線間に生じる静電容量、振動によるマイクロフォニックノイズ、誘導性ノイズの混入など、ケーブルが音質劣化の要因となってしまう可能性はたくさんある。これが微小なマイク信号が通るラインであれば、音質劣化の要因(ノイズなど)も一緒に大きく増幅してしまう事になります。

REDD MICROPHONEのように、マイクプリアンプを内蔵してしまえばマイクケーブルを通過する前の信号を増幅することになりますので、ケーブルに起因する音質変化やノイズが混入するスキが無い、つまり「マイクケーブルの音」を排除できるのです。一聴してすぐに感じた『音の新鮮さ』、ここに秘密がありました。今までマイクケーブルありきでマイクやマイクプリアンプの音を聴いてきた。なので、その音が当たり前であった。その当たり前である「マイクケーブルの音」を取り去ったこと、それがREDD MICROPHONEの最大の特徴です。

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マイクは音源から音を受けた時、ダイヤフラムが振動するのはもちろん、マイクの筐体部分にも振動は伝わっています。共鳴したボディーの音をダイヤフラムが拾ったり、コンデンサーマイクであればインピーダンス変換回路が振動を電気信号に変化したり、ダイヤフラム以外の音もブレンドされ、そのマイクのキャラクター作られます。N社とかT社とかの大っきいマイクなんかも意識して聴いてみるとボディーやグリル部分の共鳴がキャラを作っているのが分かると思います。REDD MICROPHONEもボディーの共鳴がサウンドに影響しています。さらに回路は真空管を使ったデザインです。真空管はその構造から振動を拾いやすいので、回路が振動を電気信号にへんか変換する割り合いも多くなります。さらにさらに!REDD MICROPHONEはマイクプリアンプを内蔵、他のマイクより増幅度が大きい。その分、振動を電気信号に変換する割り合いもさらに大きくなります。マイク全体で音を拾い、マイク全体でサウンドを作る。それをもっとも積極的に取り入れているマイクだと思います。複数のプロセスで凝集されたそのサウンドは、濃厚で音像が大きく、存在感があります!ケーブルの音が乗らない事も相まってボヤけずクッキリしています。濃厚で力強いが鮮明な音像です。

redd-gain本体裏側にはGAINコントロールがあり+4〜+33で切り替えが可能です。音源にもよりますが内蔵マイクプリアンプだけでラインレベルで出力することが可能です。この場合、次段の機器のライン入力端子に接続します。出力レベルを下げ、マイク入力端子に接続する事も可能です。

ゲインを大きくするほどREDD MICROPHONEのカラーが強く出てきます。単にゲイン調整と捉えるよりもサウンドキャラクターの調整という意識を持って良いかと思います。ウェイド・ゴーク氏ならではのサウンドの質感を重視した設計だとも言えます。よって、このGAINコントロールできっちりゲインを合わせる必要はなく、手元のマイクプリアンプと合わせ総合的にレベルを決めれば良いと思います。お気に入りのアウトボードマイクプリアンプがあれば、REDD MICROPHONEのゲインを下げて、アウトボードマイク入力に接続します。そしてアウトボードでゲインを上げる、こうするとアウトボードのキャラクターを活かす使い方となります。REDD MICROPHONEを何割、アウトボードを何割と言う感じでサウンドキャラクターとトータルゲインを決定するといった事も可能です。より面白く効果的にREDD MICROPHONEを使い倒す事が出来るはずです。

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全面にはTYPE(Normal / Drive)と言うキャラクターを変更するスイッチがあります。REDD.47プリアンプのFine Gainを上げた設定を再現出来ます。エネルギーが中域に集中し荒さのある倍音が増えてきます。

他には位相反転スイッチ、-10dBのパッドスイッチ、そして単一指向性と全指向性が選択できる指向性の切り替えスイッチを備えています。

パワーサプライユニットにはOUTPUT CONTROLツマミがあり、出力レベルを調整できます。本体内のREDDアンプのサチュレーションを効かせるためにゲインを大きくした時、そのままのレベルでは次の機器で扱いにくいためアッテネートします。これもサウンドメイクの幅を広げます。

このOUTPUT CONTROLツマミはPULLスイッチが付いています。このツマミを引くとLOW-CONTOUR CONTROLをONにできます。いわゆるローカットですが、効き方はそんなに鋭くないので、これもキャラクターの切り替えのように調整するのが積極的だと思います。

容姿はどっぷりヴィンテージ、回路デザインもヴィンテージ、でも発想がさすがウェイド・ゴークでした!ケーブルの音が乗らない、予想を裏切るハイファイさも併せ持つ、REDD MICROPHONEにしかない新しいサウンド。キャラクターも豊富で実はオールマイティー、「どんな音源でもバッチリ対応できる」とユーザーレビューにも。その多彩なキャラクターで、1本で高級マイクを何本分もの素晴らしい仕事をしてくれると思います。

デモ機をご用意しておりますので、ぜひそのサウンドをお試しいただきたく思います!

 

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