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Q01)初めまして。オーナーのダグ・タトルさんにお伺いします。ご自身のプロフィールを教えてください。電子機器設計の知識はどのようにして学んだのでしょうか?

【A】mid-fi electronics,ミッドファイエレクトロニクス,エフェクター,ギターペダル,個性的,変態エフェクター,サイケデリック私の名前はダグ・タトルです。1981年生まれ、アメリカのニューハンプシャー州の出身です。音楽機材のデザイナー/ビルダーであり、ミュージシャンでもあります。

私が最初にペダルを製作したのは確か1998年、17歳の時だったと思います。ある日思い立って図書館に行って電子工学に関する全ての本を読み漁りました。そしてRadio Shackで多くの工具を買ってきて試行錯誤を始めたのです。当時のガールフレンドの家族がインターネット環境を整えていたので、私はそれを通じて多くの、役に立つコミュニティーがそこにあることを知りました。私にはかけがえのない学びの機会でした。その後私はたくさんのエフェクターを友達のために作り始めたのですが、結果それが多くの著名なプレーヤーの手にも渡っていったというわけです。それがmid-fi electronicsの始まりでした。

Q02)ダグ・タトルさんは現役のミュージシャンであると聞きました。影響を受けたサウンドやバンド、愛用の楽器など、ミュージシャンとしてのプロフィールを教えてください。

mid-fi electronics,ミッドファイエレクトロニクス,エフェクター,ギターペダル,個性的,変態エフェクター,サイケデリック【A】サイケデリック・バンド MMOSSのギタリスト/シンガーとして、2011年にアルバム”i”を、2012年には”Only Children” を発表した後、2104年に初のソロアルバム”Doug Tuttle”をTrouble In Mind Recordsからリリースしました。サードアルバムの「Peace Potato」も発売中です。2016年のセカンド・アルバム “It calls on me”では、ペダルの製作を行っている工房で、全楽器を自分で演奏してレコーディングを行いました。

MMOSSはニュー・ハンプシャーで2006年に結成され、2012年まで活動しました。全米ツアーを数え切れないほど行い、2枚のレコードを残しました。バンドが解散してからは私はボストンに移って、念願だった自分のソロ活動に集中するようになったのです。全米ツアーはすでに3回行い、先日はヨーロッパ・ツアーを回りました。日本でもぜひ近い将来に演奏したいと考えています。

私のメインギターはEsquireタイプですが、たくさんのパーツから組み上げられたものです。ボディは2000年代初頭のFender USA Highway One Telecasterです。ネックは Mighty MightのV profileネック、ピックアップはHarmonic Designsのブロードキャスター・スタイルのものです。スイッチ類はすべて無効になっていて、ボリュームとトーンだけのシンプルな構造です。

またレコーディングでは、$100くらいのキットから改造していった12弦仕様のテレキャスターを多用しています。アコースティックギターはYAMAHAのFG-110や1970年代のHarmony製、ベースは1970年代のVentura EB-2のコピーですね。

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最近のライブで私自身が使用しているペダルは、私が開発した3つのエフェクトを共通の筐体に納めたものです。まず初めにクリーントーンで使用するための、ゲイン、トレブル&ベース・コントロールを持つプリアンプ・セクションがあります。少しざらついたクリーンすぎないトーンにチューニングしてあり、弦を強くヒットしても十分に滑らかな音を奏でてくれます。2つめのセクションはmid-fi electronicsのOverdriveと同じ回路で、私の作品だと “Turn this love” や “Falling to believe”でその歪サウンドを聴くことができます。そして3つめは同じくmid-fiのPsych Byke ファズで、こちらはVOXのSuper BeatleアンプのようなMRBサーキットがベースになっています。これは私の作品では “A Place for you”と “With us soon”のソロをライブで演奏する際に使用しています。ミッドレンジが豊かで本当にラウドなトーンを刻むことができます!

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(追記)ダグ・タトルのツアー用のペダル・コンビネーションを再現した特注のカスタムペダル「Custom Triple Pedal」が特別注文できます!詳細はこちら

また私のペダルボードには、Trackingノブだけを持つワンノブ・バージョンのClari(not)がセットアップされていて、私の大好きなセッティングにプリセットされています。Electric Yggdrasilビブラートのプロトタイプもあります。たまに使用するリバーブペダルも随分前に自作したものですね。あとはチューナーペダルくらいでしょうか。

私のメインアンプは自作の5e3タイプのクローンです。Ampeg的な回路と、ボリュームやトーンの改造をプラスしてあります。スピーカーユニットはこのアンプにとってとても重要で、最近ではよりクリーンサウンドを使用するため、Eminence Cannabis Rexに交換しました。MMOSSで活動していた頃はよりアンプで歪ませていたので、Weber Sig製 のアルニコを使っていました。

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Q03)ミュージシャンとして憧れている人、エフェクター開発者としてシンパシーを感じている人物といったら、それぞれ誰を挙げますか?

【A】常に大好きなバンドはThe Byrdsですね。まだ子供だった頃に音楽に何か特別なものがある事を知るきっかけになりました。その他には Fairport Convention、Damon Eih、ALK、Brother Clark、Harumi、Jim Sullivan、そしてNeil Youngにも大きな影響を受けました。フォーク・ロックや、プライベート・プレスのサイケデリックな作品が多いですね。

エフェクター開発者については、Maestroのペダル・デザインが大好きです。そのデザインやサウンドはとても誠実だと考えます。ペダルにほんの少しの変化を与えるだけで、演奏の仕方や作品そのものが微妙に変わってくるのです。このような手法にとても惹かれています。


Q04)ダグ・タトルさんは、ミュージシャンとエフェクト作りの仕事を両立しているわけですよね? 「エフェクターの製作」はあなたの人生にどのような意味をもたらしていますか?
ミュージシャンがエフェクターを製作することの利点はありますか?

【A】
実際にそれが使えるサウンドなのか、そしてどこにその境界線があるのか?音楽を作る立場から推し測ることができます。

私が設計した少し風変わりなペダルについて、私自身はその全てに印象的な理論を見つけだしていますが、中にはそのサウンドに音楽的なつながりを見出せない人もいるようです。自分自身が音楽を作るミュージシャンとしてその価値を見いだせることは助けになります。

ペダル製作は自分のスタジオで、自らスケジュール管理を行い発信できるという点で、私にとって重要な意味を持ちます。私自身はそれを本当に楽しんでいますし、長年に渡ってこのビジネスを続けられていることに本当に感謝しているんです。

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Q05)「Hi-Fi」でもなく「Lo-Fi」でもなく、その中間を示すような「mid-fi」という言葉には、何か特別な意味があるように感じます。そこに込められたダグ・タトルさんの想いを教えてください。

【A】“mid-fi”という表現は、以前のバンド仲間とのジョークから始まったんです。地元の有名なピザ・レストランがHi-Fi Pizzaという名前で、そこで仲間とピザを食べながら、エフェクターの会社が作れたらどんなに素晴らしいだろうかと話していたんです。話の流れでここのピザは悪くないけど、素晴らしいってわけでもない。つまりHi-Fiじゃなくて、Mid-Fiじゃないかってことになったんです。

当時のブティック・ペダルの多くは、よりピュアなものを作ろうとしていたし、私が作るペダルはそういうものではないことは隠すべきでないと思いました。奇妙なノイズや歪みのなかに、美しく、なまめかしい揺らぎを感じられるようなサウンド、そんな風景をうまく表現出来る言葉が”mid-fi”だと思ったのです。美しいサウンドって、自分のイメージでは中間的なレンジの中から生まれるように感じているのです。


Q06)ノブの選択を含めたトップの前衛的なデザインと、殻を突き破る大胆なサウンドの中に一筋光るベーシックなエッセンス……mid-fi electronicsの製品は、不思議な「整合性」の上に成り立っていると感じます。ダグ・タトルさん自身が「理想」と考えるエフェクターの在り方とはどんなものですか?

【A】私は全てのコントロールのレンジを可能な限り広く使えるような設計を心がけています。最初にコーラス/ビブラートの設計を行った時に、私は一般のペダル設計を少し発展させるだけで、さらに多くのサウンドを生み出せることに気がつきました。同時になぜ誰もそのようなサウンドのペダルを作らないのかと疑問にも思いました。コントロール幅に制限を設けないことで、オプションとしてカオスティックなサウンドも手に入れることができます。Picth Pirateは正にそのような発想から生まれた製品です。

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Q07)全てのモデルに共通する「一見奇抜だが、絶妙なバランスを持ったサウンド」を可能にする設計はどのような過程を経て完成に至るのでしょうか? 最初に機能を司る回路やパーツありきなのでしょうか? それとも、何か特定の音源にインスパイアされて発想するのでしょうか?

【A】自分が実際に聴いたサウンドにインスパイアされる場合もありますね。Psych BykeはNorman Greenbaumが1969年に放ったサイケデリック・チューン”Spirit in the sky”のトーンに多大に影響を受けています。私はこんなファズ・サウンドを今まで聴いたことがなかったので、数年の開発期間をかけてそのサウンドに近づくようチューニングしました。

また多くのペダルデザインでは、いまだかつてないサウンドを作り出そうと試みています。エンベローヴがピッチ・モジュレーションをコントロールするという手法を、私は見たことがなかったし、こんなにグリッチなエンベローブ・フォローワーを使ったこともなかった。だからClari(not)を設計したのです。他にはみられない個性を持ったペダルを作ったのです。


Q08)mid-fi electronicsラインナップには、「歪み」と「揺れ」のコンンビネーション、予想外の変化を生む「ランダム」要素などが多く実装されています。「揺れ」や「ランダム」といった効果はクリエイティヴである反面、機器の扱いにくさにも繋がります。「斬新さ」と「実用性」のバランスをどのように見極めていくのでしょうか?

【A】私は今世界に存在しないものを作り出したいと考えています。それは私にとってとても意味のあることです。新しい曲を作曲する時も同じです。今この世の中に存在しないものを作り出すことは、どんな場合にもとても満足感のあることだと考えています。

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Q09)mid-fi electronicsのエフェクターが、電池駆動不可で外部電源オンリーなのには、何かこだわりや理由があるのでしょうか?

【A】誰だってACアダプターを持っているし、より無駄をなくそうと考えただけです。


Q10)噂によると、ダグ・タトルさんは、ご自身ではmid-fi electronicsのエフェクターをあまり使わないそうですが……それは本当ですか? 本当なら何故でしょうか?

*注釈:以前はアンプでのサウンドメイクが主だったので自分のペダルはあまり使っていないと言っていましたが、今はアンプでクリーントーンがメインのため、ほぼ全て自作のペダルで音作りしている模様。

【A】レコーディングでは多くの可能性のために、1つの特定のサウンドを作るためだけに自作ペダルを設計することもあります。”It calls on me” という曲の右チャンネルのドラムサウンドのためだけに、スレッショルドを上回ると完全なサイレンスになるという不思議なコンプレッサーを設計したりもしました。シンバルだけが聴こえるような不思議な風景を描くサウンドを楽曲の中で聴くことができます。それもそのコンプレッサーはブレッドボードに実験的に組まれたもので、半田づけすらしていませんでした。

Echoplexは録音の時には多用しています。OTARI製のアナログ・テープ・レコーダーを利用したADTタイプのエフェクト(ダブルトラッキング)も良く使用していますね。

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Q11)各モデルについて質問させてください。“Overdrive”はご自身が普段使用されているアンプのサウンドを再現したものと聞いています。ズバリ、それは何年製の何と言うアンプですか? そのセッティングや使用環境を含め、元になっているサウンドについて教えてください。

【A】mid-fi electronics,ミッドファイエレクトロニクス,エフェクター,ギターペダル,個性的,変態エフェクター,サイケデリック“Overdrive”(現在はmagick “i”へと進化)は自分が所有している、多くのモディファイが施されチューンされたTweed Deluxeのクローン・アンプのサウンドを再現したものです。ツアー先ではレンタルのアンプを使わなくてはならない場合もあり、そんな時のために、いつでも自分のサウンドを出せるよう工夫したのです。


Q12)“Overdrive”は既存のオーヴァードライヴ・ペダルにはない、「スーパー・タッチ・センシティヴ」を実現しています。どのようなメカニズムでそれを実現しているのでしょうか? 詳しく解説してください。

【A】“Overdrive”(現在はmagick “i”へと進化)の回路構成は独特なものです。クリッピング・ダイオードを使用している点は普通のペダルと変わりませんが、フォトセル(光センサー)により、強くピッキングした場合には、真空管のサチュレーションのような独特なコンプレッション感と強い歪みが得られます。反対に軽くピッキングした場合には、よりクリーンでコンプレス感の少ないサウンドになるのです。

また、 “Overdrive”には、Alnico/Ceramicスイッチを設けています。ダイオードのセットを切り替えて、アルニコ・スピーカーの持つよりコンプ感のあるサウンド、またはセラミック・スピーカーの持つよりオープンでクランチーなサウンドを切り替えられるよう設計しました。

あらゆるニュアンスを手元でコントロールできるので、プレイの可能性が拡がり、楽しく演奏できます。世界中のどんなオーバードライブとも違う個性を出せたことにとても誇りを感じています。

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Q13)“clari(not)”はブランドを一躍有名にしたモデルだと思います。このユニークなディレイはどのような意図で生み出されたのでしょうか? 開発者として想定する具体的な使用目的があったのでしょうか?

【A】mid-fi electronics,ミッドファイエレクトロニクス,エフェクター,ギターペダル,個性的,変態エフェクター,サイケデリック新しい方法でサウンドをモジュレートすることができないかを試してみたかったのです。その結果Clari(not)が誕生しました。最初はファズバージョンのみを生産していました。レッチリのジョッシュが使用したのは初期のファズ・バージョンです。

私はこのサウンドはキャプテン・ビーフハートのバスクラリネットのようなサウンドだと思っています。だからClari(not)、つまり「クラリネットではない」と名付けたのです。その後多くのユーザーがファズの搭載されていないクリーン・バージョンを望んだため、今はクリーンバージョンのみを販売しています。日本の販売元であるアンブレラカンパニーにのみファズ・バージョンを出荷しています。


Q14)“clari(not)”ではローファイで不穏な残響を生み出すのにPT2399チップを用いています。ランダム・ピッチ系フィルターのコアにPT2399を使うことのメリットとデメリットを解説してください。

【A】PT2399のサウンドはそれを知るほど楽しめると思います。だからこそ短期間にたくさんのPT2399を使用した興味深いペダルが作られたのだと思います。


Q15)“clari(not)”はレッド・ホット・チリペッパーズの「The Adventures Of Rain Dance Maggie」で使用されたことでも有名です。ジョシュ・クリングホッファーから何か製品に対するレスポンスがありましたか?(他のプロ・ギタリストの方からの感想でも構いません)

【A】Red Hot Chilli Peppersのシングル(The Adventures Of Rain Dance Maggie)で、JoshがClari(not)のサウンドでソロを録音したことはとてもスリリングな出来事でした!自分がクリエイトしたサウンドが大勢のオーディエンスに届くことは、やはりとてもエキサイティングなことです。この曲ができると同時にClari(not)のサウンドが必要になったと聞いています。


Q16)“clari(not)”はジョシュ仕様にファズが搭載されているヴァージョンがあったり、“TRACKING”ノブがあるタイプがあったりと、色々なヴァージョンが存在するようです。その遍歴を紹介してください。

【A】clari(not) にはTracking, Blend, Delay, Depthのコントロールが全てのバージョンに搭載されています。ファズバージョンにはボリューム・コントロールが追加されます。

また私の設計ではないのですが、DIYバージョン(ブートレッグ)も多く出回っているようで、その中にはファズをオン・オフできるものがあるようです。でもそれらのバージョンはエンベローブの設計が私の意図したものにはなっていないようですね。


Q17)“Electric Yggdrasil”は、「フェイズ・キャンセル」を利用したヴィブラート・エフェクトと説明されています。柔らかい揺らぎを持つ独特のモジュレーションは一体どのような仕組みによって作られているのでしょうか?

【A】mid-fi electronics,ミッドファイエレクトロニクス,エフェクター,ギターペダル,個性的,変態エフェクター,サイケデリックElectric Yggdrasilの回路はフェイズ・シフターのように4,8,12などのステージを持たず、ひとつのステージだけで設計されており、位相反転を利用したトレモロ/ビブラート・サウンドを生み出します。このタイプの回路は実際にはいくつかのビブラート回路にも見られますが、私のデザインの目標は全ての回路やコントロールの可能性を拡張してあげることでした。例えばElectric Yggdrasilでは同じビブラート効果でも、異なる種類のフェイズ感や揺れを調整できます。浮遊感のある、メロウかつ有機的なサウンド表現は今までのどんなトレモロ/ビブラートとも異なり、もちろん風変わりなトーンまでノブで幅広く調整が可能です。


Q18)“Electric Yggdrasil”の“ABOVE”/“BELOW”セレクターの原理をレクチャーしてください。

【A】Aboveポジションでは楽器の持つ全体のレンジを揺らすことができますが、Blowポジションではより低いハーモニクスのみをモジュレートできます。結果、より立体的なサウンドが得られると思います。


Q19)“Pitch Pirate”における、ピッチ・モジュレーション・ペダルに波形変化を組み合わせるというアイデアは、どうやって思いついたのですか? またこれはどのような用途を想定して開発したモデルなのでしょうか?

【A】最初のコンセプトは、より深いピッチ・モジュレーションを達成することでした。そして、なぜ誰も矩形波を使わないのか疑問に思い実験した結果、そのサウンドに魅せられてしまったのです。独特で不思議なサウンドを持つこのサウンドは、標準的なトーンを求めている人には決して利用価値のあるペダルだとは私も思いません。


Q20)“Deluxe Pitch Pirate”に増設されたディレイ・パートの“FEEDBACK”ノブを上手くコントロールするコツを教えてください。製作者視点で、何か勘どころを掴むためのオススメのセッティングはありませんか?

【A】Deluxe Pich Pirateのお薦めの使い方は、FeedbackとDepthを最小に、Blendeノブを真ん中に設定し、Delayノブでディレイタイムを決定してから、LEDを確認しながら、モジュレーションの速さとウェーブシェイプを調整をしていくことです。

Depthを大きくしていくとオクターブを超えるモジュレーションが起きます。またFeedbackを上げていくとディレイのリピートを増やすことができ、短く設定するとレゾナンス的なトーンになります。セルフ・オシレートさせることで、さらに興味深いサウンドになります。


Q21)“Demo Tape Fuzz”は内部電圧をあえて低く抑えることでヘッドルームを狭くしていることがポイントと説明されています。実際は何Vまで降下させているのですか? 適度にロー・ファイなファズ・サウンドはこの電圧によるところが大きいのでしょうか?

【A】Demo Tape Fuzzの内部電圧は標準的な9Vです。このサウンドは4トラックのカセットMTRにギターを直接接続してTrimコントロールを思いっきり上げて得られるファズサウンドを再現したものです。私も若い頃にこうやってファズサウンドを作ったものです。そしてその時のサウンドが今だに大好きなので、このファズを開発したのです。


Q22)-Psych Bykeについて

【A】Psych Bykeのファズサウンドは本当にぶっ飛んでいて、究極の「BUZZサウンド」だと思います。入力をオーバードライブさせるローゲインのトランジスタに、ローパス・フィルターされたハイゲイン・ステージを組み合わせました。トランジスタの限界を超えることで独特の歪みを作り出しています。


Q23) “Peace Gun” と “Fuzz Wall” について

【A】Peace Gunはインター・モジュレーションを利用した独特なファズサウンドを持ちます。Fuzz Wallは連続可変できるレゾナント・フィルターを装備し、マッシブでラウド、そしてノイジーなファズサウンドが特長です。

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mid-fi electronics,ミッドファイエレクトロニクス,エフェクター,ギターペダル,個性的,変態エフェクター,サイケデリックQ24) Organ Droneについて

【A】ドローン・サウンドを楽曲に取り入れるバンドのために役に立つかと思い、Organ Droneを設計しました。本当に少ないターゲットのために作っていましたので、こんなにヒットするとは正直思いませんでした。やはり他にないアイデアであったことが良かったのかなとも思います。


mid-fi electronics,ミッドファイエレクトロニクス,エフェクター,ギターペダル,個性的,変態エフェクター,サイケデリックQ25) “Random Number Genelator” と “Glitch Computer”について

【A】Random Number Genelator” や “Glitch Computer”の実験的なゲート・フィードバックのサウンドは、ともに偶然が重なって開発されたサウンドです。2台ともとても初期の回路設計で、今でもこれらのサウンドに信望者が多いことにいつも驚かさせれます!


Q26)上記以外にも、オールド・スクールなファズを基本に据えた、“Psych Byke”、“Peace Gun”に加え、カオシックなサウンドの“Computer”シリーズや“Random Number Generator”、さらには変則フィルター系の“Organ Drone”など、個性的なモデルを多数ラインナップしています。ダグ・タトルさん自身が考えるMIid-Fi製品で得られる最強のフェイバリット・サウンドといったら、どのペダルをどういうセッティングにした状態でしょうか? また、そのエフェクターに相応しいアンプやギターの組み合わせを教えてください。

【A】私個人的にはClari(not) Cleanが一番のお気に入りです。

Clari(not) CleanのBlendはフルアップ、Depthもフル、Delayは最小にセットして、Trackは真ん中あたりのモジュレーションが最も強くかかる設定です。テープデッキが壊れたような不可思議なサウンドが得られるので、私はショーのエンディングでこのサウンドをよく使用します。クリーンサウンドでも歪みサウンドもこのセッティングは最高のサウンドを生み出してくれます!

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Q27)定期的にペダルの色やデザインが変わるのは何故ですか?

【A】ペダルのグラフィック・デザインはいつでも変化していきます。なぜなら私はたった一人で、私のスタジオでこれらのペダルを製作しているわけで、例えば私が引越しをして環境も変われば、いろいろな感情もまた変化してくのです。ラバースタンプの手法は何年か前に思いつき気に入っています。ハンドメイドのペダルですから、アートワークも一台ずつ違っていた方が、一台ずつ私の手で作っている証にもなって、良いのではと考えています。一台ずつがそれぞれ特別な作品なのです。初期の風変わりなグラフィックが好きという方もいますが、個人的にはあまり良いとは思いっていません。何か通過点ようにも思っています。


Q28)最後に、この先、mid-fi electronicsで実現してみたいアイデアや構想がありましたら、ほんの少しで良いので教えていただけませんか? どんなものを開発していこうと考えていますか?

【A】今はまだ不確かなのですが、いつでも幾つかのプロジェクトが同時進行しています。私はただそれが100%確かなものになるのを待っているのです。

また私はDSPについて、まだ多くを知らないのですが、プログラミングを通じた設計をいつかやってみたいと考えています。


Q29)最後に、mid-fi electronics製品のサウンドに心酔している日本のディープなエフェクター・フリークたちに向けて、何かメッセージをお願いいたします。

【A】私のデザインするペダルや、音楽にチャンスを与え続けてくれている日本の皆様に本当に感謝しています!!!

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