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Active Buffer Mic Cableの回路を応用した、アクティブDIケーブルを製作してみました。

10年ほど前になるとは思いますが、同様のコンセプトを持った「Blackie DI-SNAKE」という製品を開発し、商品化していましたが、多くのミュージシャンやエンジニアの方々に愛用していただき、ご好評いただきました。

他の会社での開発で、すでに廃盤の製品であるため、製品情報はネット上には少ないですが、いくつかまだ閲覧できるレビューを見つけましたので、以下にリンクしておきます。

https://www.music-plant.com/product_review/Blackie-DI-SNAKE.shtml

http://magazine.audioleaf.com/article/detail/153/

今回、「Make/Lab.」企画の一環として、新しい設計アプローチで従来のBlackie DI-SNAKEの課題をクリアし、完全リニューアルした「Umbrella-Company DI-SNAKE2」のプロトタイプを設計しました。

楽器側のプラグ内に電子回路を仕込んだDIケーブル。回路は48Vファンタム電源で動作しますので、マイクプリアンプのXLRマイク入力に接続し、ファンタム48Vをオンにして使用します。「見た目はケーブル、機能はDI」というわけです。

DI-SNAKE2は楽器側のプラグ内にインピーダンス変換回路がありますので、楽器に直接プラグイン、シールドケーブルを通過する前のシグナルを受け取ります。ここが通常のDIとの決定的な違いです。

普通のDIは楽器とDI入力をシールドケーブルで接続します、楽器との間にはシールドケーブルが必須です。そして、DI入力端子まではハイインピーダンス区間であり、とてもセンシティブな経路となってしまいます。つまり、ケーブルによる音質変化や飛び込みノイズの影響を受けやすい状態となります。

DI-SNAKE2はプラグ内に入力回路が内蔵され、楽器の出力端子に直接プラグインされるため、ハイインピーダンス区間をなくし、楽器からの出力直後にローインピーダンス変換されるという利点があり、この仕組みが驚くほどの音質の向上をもたらします。

シールドケーブルの静電容量によるハイ落ちが無い、クリアで生々しいシグナルをキャプチャーし、ノイズに強いローインピーダンス伝送で、劣化のないありのままの信号を保った、鮮明なサウンドを得ることができます。

DI-SNAKE2は不要な色付けを一切排除した原音そのものであるため、組み合わせるマイクプリアンプのサウンド・キャラクターを活かすことができます。マイク入力への接続となるため、マイクプリアンプでゲイン設定することができ、マイクプリアンプのキャラクターを引き出しやすいレベル設定となっています。

もちろんマイクプリアンプの中には、DI入力(Hi-Z入力) を備える機種も多くありますが、楽器に直接プラグインしてインピーダンス変換を行う事ができるDI-SNAKE2のメリットは全く別次元のもので、新たなトーンバリエーションを得ることができます。

10年前に製品化されていた旧デザインのBlackie DI-SNAKE を改めて分析してみました。

・不要な音色変化(f特・歪)がある(色付けが逆に評価された例もあり)。
・入力レンジが狭い。ベースはクリップしがち。
・マイクプリアンプに渡すレベル設定が大きすぎたため、マイクプリアンプのゲイン設定が最小付近となり、クリップする事もある。
・フォンプラグ~XLR間の伝送はアンバランス。

 

復活の声も多かったDI-SNAKEなので、モニター販売を開始しているActive Buffer Mic Cableの回路を応用&アレンジ、より完成度を高めたDI-SNAKE2 を製作してみようと考えました。

新デザインのDI-SNAKE2では、

・フラットな周波数レスポンス(30kHzで0.5dB落ち)
・位相偏差も可聴帯域で±10°まで
・THDは0.02%以下
・色付けがないと言う事は組み合わせるプリアンプの個性を活かせる
・入力レンジは最大+18dBuまでOK 強力なプリアンプを内蔵したハイエンド・ベースでも問題ないレベル
・マイク入力に接続するため、楽器レベルをマイクレベルにコンバート(-30dB アッテネート)。ゲイン大きめで使用する事でマイクプリアンプでの色つけを積極的に利用できるレベル設定を採用。
・Active Buffer Cableの回路を応用したので、バランス伝送ができる回路構成。片方をシグナル、片方をグラウンドで使用。回路はバランスで信号形態はアンバランスの「擬似バランス」的な方式になっています。Hot/Coldの回路インピーダンスはマッチングするので同相の飛び込みノイズへの打ち消し効果があります。マイクプリアンプがトランスバランス入力でも電子バランス入力でも、常に安定したシグナル・インジェクションを実現できます。

と、新たな領域でアップグレードされたサウンドを提供できるようになります。

この新型のアクティブDIケーブル「DI-SNAKE2」のまったく新しいDIサウンドの魅力を体感していただきたく、また皆様の貴重なご意見もお伺いしたいと考えております。すでに過去に製品として発売されていて、評価を得ていた製品ですので、現状のバージョンで十分なサウンドを体感していただけると思います。評価が高ければ現状での商品化も考えています。ベースやアコギはもちろん、EG、シンセなどあらゆる楽器でご使用いただけますので是非お試しください!

もちろんお試しいただき、気に入っていただいた場合にはご購入いただくことも可能です。商品化の際には¥12,000〜¥15,000+Tax位を想定価格に設定していますが、製品のご評価をいただけることを前提に「モニター特価」で販売いたします。ご注文いただいてから製作いたしますので少しお時間をいただきます。

・DI-SNAKE2のお貸出しについては、
メール(info@umbrella-company.jp)、またはお電話にて(042-519-6855)にお問い合わせください。
http://umbrella-company.jp/demonstration.html

お気軽にお問い合わせください!

 

Make/Lab.」のコーナーは、アンブレラカンパニーで日々実験、開発、研究されている音響機材のアイデアや試作品、製品化するにはニッチだけど誰かの役に立つかもしれないもの、ワンオフで作ってみたものや、改造してみたもの、これから製品化されるオリジナル製品の情報や、まだ考え途中のアイデア、まだお遊び段階の<何かしら>などを、弊社のテクニカル・エンジニア担当から発信していくコーナーです。

<何かしら>にご興味のある方は、時と場合よっては販売できるものや、テストのためにお貸出できるもの、モニター価格で販売できるものなんかもあるかもしれないのでコメント欄にご記入頂いたり、お問い合わせしてみたりをお願いします。すこーしゆるめにお付き合いください!

 

  

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