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ギターアンプのセンド&リターン,センドリターン,使い方,接続,接続方法,send&return,JC-120

前回は「ギターアンプのセンド&リターン端子とは? 徹底解説・基礎編」をお送りいたしましたが、いかがだったでしょうか?ギタリストにとって謎が多い、イマイチ分かりにくギターアンプの「センド&リターン」が少しは身近になってくれれば幸いです。

さて、今回はもう少し突っ込んだ考察をしていきたいと思います。題して「ギターアンプのセンド&リターン端子とは? 徹底解説・応用編」です!

3、センド&リターンのレベルに注意(アンブレラ調べ)

「+4dBm /-20dBm」はラックかペダルかみたいな事を前回書きました。しかし実際のところ、+4dBmのセンド&リターンにペダルタイプのエフェクターを使ったとしても概ね問題なく使える事が多いです。むしろ +4dBm ポジションで使用する方が良い結果になる場合もあります。+4dBm / -20dBm という数値は、メーカーでアンプ設計時に基準とした数値であり入力レベルやボリューム位置など便宜上定めた基準の時に得られる値です。実際に使う時には、そのレベルとは限りません。「+4dBmラインにペダルをつなぐと壊れる!」それは迷信であることが多いです。正しく使えば壊すことありません。

ギターアンプのセンド&リターン,センドリターン,使い方,接続,接続方法,send&return,JC-120ギターアンプのセンド出力のレベルは以下の要素で決まります。

①ギターの出力レベル(アンプの入力レベル)
②プリアンプのボリューム位置

ギターの出力が大きければセンド出力も大きくなりますし、アンプのボリュームでも上下します。 +4dBm ポジションだからと言って +4dBm 出力されているというものではありません。センド出力のレベルは使う音量次第です。

例えがJC-120ばかりですみませんが、スタジオやステージでもボリューム値って3か4くらいではないですか?相当な爆音志向でないと大きな数字では使わないと思います。もちろんギターにもよりますが、このくらいの音量設定ならスイッチが +4dBmポジション でも実際にセンド端子から出力されるレベルは -20dBm 程度です。という事は、そのままペダルに入力しても問題ないレベル、+4dBmポジション で使用可能というわけです。つまり、実際のレベルがどれくらいかで、どちらのポジションに合わせるかを決めればOKなのです。

JC-120の場合 -20dBm ポジションを選ぶとプリアンプ段の信号を減衰しセンドに出力、一旦減衰したレベルのつじつま合わせをリターンで増幅することで行います。適正なレベルであれば、レベルマッチングに有効ですが、+4dBmポジションでも使えるレベルであるのに-20dBmポジションにしてしまうと、ただただS/Nを悪化させるだけになってしまいます。+4dBmポジションで問題ないなら +4dBmポジションで使いたいところです。

それを探る方法は簡単です。スイッチを+4dBmポジションでセッティング、まずボリューム 0 から音を出しながらじょじょに上げていく。いつものレベルまで上げてみてクリップしなければ+4dBmポジションでOK。もしクリップしてしまうようなら -20dBmポジション を選びます。レベルが適正でなければ逆効果、注意深く選んでください。


4、別次元の気持ちよさ、やみつきステレオ・エフェクト

JC-120の場合、・・・なんだかJC-120のレポートみたいになってきましたが、JC-120はステレオ・リターンにも対応しており、リバーブやコーラスなどステレオ出力が可能なエフェクトをお持ちであればぜひお試しいただきたい。アンプのセンド端子とエフェクターのINを接続、エフェクターのOUT L/R をリターンのL/Rに接続するだけ。別次元のステレオ・エフェクトの立体的サウンド、CDなどで体感できる広がりのある壮大なリバーブ、浮遊感が心地よいふわふわコーラス、ピンポンディレイやオートパン・ロータリーエフェクトなど、ステレオ・エフェクトのこの心地よさは一度体感してしまうと戻れません。モノラルのリバーブやディレイでは奥行感は表現できますが広がり感は出ません。ホール、ルーム、チャーチといった空間の響きをシミュレートしたタイプではステレオによる音声の広がり感が重要ですので、モノラルで使って嘘っぽいなと感じるのは当然です、本物のリバーブはステレオでしか得られません、絶対的にステレオ・リターンの活用がお薦めです。スプリング・リバーブなんかはモノラルの方が雰囲気出ますし、全部が全部ステレオでという訳ではないのですが、ホール系のリバーブを使う方はステレオの効果を一度経験しておくべきです。ピンポンディレイはステレオでなければふつうのディレイだし、オートパンはモノラルならトレモロです。コーラスだって、ステレオの効果は絶大です。JCのコーラスがあんなに気持ちがいい理由は、ステレオだからです。空間で混ざりあう独特な立体感は やはりステレオでなければ再現できません。コーラス・エフェクトをステレオ・リターンで使うと同様に空間で混ざる立体的なコーラスが得られます。

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検品ルームにあったリバーブEMPRESS EFFECTS の REVERB はステレオ出力ばかりか、ステレオ入力にも対応しています。ステレオ・コーラスで広げた音像を保ちつつ、リバーブでさらなる広がりを追加できます。ステレオ対応エフェクターの本当の実力をステレオ・リターンでぜひとも体感してください。


5、これが正解!?アンプシミュレーターの接続方法

最後に、もう一つセンド&リターンの活用方法をご紹介します。俗に言う「リターン直挿し」です。通常のINPUTを使わずにリターン端子に入力してしまう方法です。こうすると、音を加工するプリアンプセクションを通さずに、パワーアンプセクションだけを利用できるので、ギターアンプで余計な色付けをしたくない場合に有効です。例えばLine6やFractal、Kemperといったアンプシミュレーターはこの接続方法でベストなパフォーマンスを引き出せると思います。特にJC-120はステレオ・リターンを備えており、パワーアンプやスピーカーまでステレオ構成である数少ないギターアンプです。アンプシミュレーターにとっては最高のパートナーです、試してみてソンはありません。こうなると「JC-120 120%活用術」みたいな感じですが、続けます。

アンプシミュレーターでは、様々なギターアンプのサウンドを作り出力する訳ですが、その出力先は2パターン挙げられます。アンプシミュレーターですのでやはりライン・レコーディングのためのライン出力、オーディオ・インターフェイスのライン入力や、ライブの場合はPAシステムへラインで渡すパターン。アンプシミュレーターで作ったサウンドをそのまま利用できるのでアンプシミュレーターを100%活かすことができます。

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もう一つ、ステージ上の返しであったり、リハスタなどでセッションする場合、ギターアンプで鳴らすことになると思いますが、この時、ふつうにINPUTにつなぐとそのアンプの周波数特性や歪が加わりラインで聞く音、ヘッドホン端子で聞く音とは大きくかけ離れたサウンドになってしまいます。アンプシミュレーターでアンプ/キャビネットまで綿密に音作りがされているのでなるべく音は変えたくない、そんな状況で「リターン直挿し」が有効です。しかもJC-120の場合はステレオでリターン直挿しが可能なので特に重宝します。JC-120のリターンへ入った音は本当にクセのないサウンド、ほぼPAパワーアンプとPAスピーカーとして使えます。おまけにステレオ対応でステレオ・エフェクトによる壮大な広がり感も再現可能。たとえステージ上の返し、自分がモニターするだけの用途であっても、その音で演奏する自分の気分はモノラルの時とは格段に違うはずです、最高の演奏を引き出してくれるモニターとなることでしょう。

ライブなら、これをマイクで拾ってPAするのも面白いと思います。PAさんにお願いしてマイクを2本立ててもらいましょう。それぞれのスピーカーをオンマイクで狙います。そしてL/Rにパンしていただきましょう。ツインギターなら自分だけステレオです!これはずるい!対バンからも、どうやってこの音出してるんだ?と注目されることでしょう。

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GRACE Design FelixAlixのようなエレアコ用プリアンプにもリターン直挿しは有効です。JC-120がエレアコ用アンプになっちゃいます。FelixやAlixのクリアでナチュラルなトランスペアレントな音質のプリアンプ、そして3バンドEQでのキメ細かいトーン調整エレアコの良い所をばっちり引き出してくれるアイテムです。一般的にはDI OUTPUTを利用してPAにラインで送ってしまえばレンジの広いPAシステムのパワーアンプ&スピーカーで鳴らすことができるので客席側にはハイクオリティーなエレアコ・サウンドをお届けできます。

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演奏者のモニターとしてステージ上に必要な場合があります。エレアコ用アンプを備えているライブ会場はそうはありません。そこで、エレキギターのアンプを代用することを試みますが、例えJCであっても やはりエレキに特化しているので帯域が狭く、クセが強い。トーンコントロール回路を通過するのでナチュラルだって言われるJC-120だって、それと分かるクセを持っています。このようなオーディオ特性ではエレアコのアンプとしては使いにくく、不向きです。しかしリターン直挿しなら帯域を制限してしまったりクセを付けてしまうプリ段の回路をすっ飛ばすことができます。プリアンプはウルトラ・ナチュラルなGRACE designのプリアンプのみ、リターンにINしてパワー段だけ利用。エレアコ用途にも十分に使える音質です。さらに、FelixとJCの間にステレオ・リバーブを「ステレオ・リターン直挿し」で使ったら最高に気持ちよく演奏できますね。ホール系の豊かな響きも良いですが、ルーム系の自然なアンビもエレアコにピッタリです。

さっき、試していたらJC-120はフロントのINPUTと背面のリターン インプットで位相が反転してしまうようです。(フロントが逆相?)アコギなので生音との位相のずれに非常に敏感です、FelixやAlixなら位相反転スイッチも備え万全にアコギサウンドをマネジメントすることが可能です。

※JC-120の上に何かを置いて使う場合、左側に置きましょう。電源スイッチがある右側には、その奥に電源トランスがあり、強烈な電磁ノイズをまき散らしています。近づけるとハムノイズの餌食に・・・。


6、リターン直挿し の注意点

リターン直挿しは、正しく使わなければ「危険」です。最悪の場合はギターアンプを壊す可能性もありますので必ず守ってご使用ください。

①つなぐ機器は出力レベル(マスターレベル)がコントロール可能な物である事。

②接続はアンプの電源がOFFの状態で。

③電源ONの順番は、最初にリターンにつないだ機器(マスターボリュームが 0 であることも確認してください。)完全に立ち上がってから、最後にギターアンプ。

④音量調整は 0 からゆっくりと。

⑤電源OFFの順番は、最初にギターアンプ、その後リターンにつないだ機器。

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プリ段による音量調整をパスするので、音量調節機能が必須です。パワーアンプ段はフルボリュームでwelcome状態ですので、もしフルボリュームで突っ込んでしまったら大爆音でびっくりするだけでは済まない事態にも、アンプ故障で修理代!お財布もびっくりしてしまう事になってしまいます。この5つの項目は必ず守って正しく遊んでください

ステレオ・リターンも、リターン直挿しもそうですが、ステレオ・エフェクトは一度知ったら戻れない世界。ステレオ対応エフェクターをお持ちならリハスタに行けばJCはあります、いつもより多めにシールドを持っていけば簡単に試すことができますので、ぜひ一度体感してみてください!

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*機器によって仕様は様々です。本記事の内容と異なる場合もございますので、必ずご使用のギターアンプの仕様や説明書に従ってください。
*本記事の内容において、実行される場合には全て自己責任で行ってください。

  

前編はこちら
ギターアンプのセンド&リターン端子とは? 徹底解説・基礎編

     

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