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Interview column インタビュー&コラム

ニューヨーク発の独創的電子楽器メーカー「Critter & Guitari」 のインタビュー記事!

Critter & Guitariの発明する様々なサウンドマシンは、ある人には「TOY」であり、ある人には「音楽に欠かせない楽器」でもあります。彼らの作り出す製品はとてもイマジネーションに溢れていて、洗練されたデザインとインターフェースを持ちます。それは「アート作品」のようでもあり、「子供も遊べるおもち」ゃであると同時に「完成度の極めて高い楽器」でもあるのです。     こんな芸当ができるのもCritter & Guitariのデザイナーであるクリス&オゥエンの高い技術力とセンスのおかげです。たいていの「おもちゃ楽器」は楽器としてはとても未完成で「玩具」としてしか機能しないのですが、Critter & Guitariの製品はプロフェッショナルなレコーディングやパフォーマンスでも立派に使用できるデジタル楽器として機能します。特にPocket Piano MIDIや新たに発売されたユーロラックモジュールのMelody Millなどの製品はシンセサイザー楽器としての基本性能が充実しています。 MelodyMill-1600x1200_1024x1024 またCritter & Guitariのどの製品もAppleコンピューターのような洗練された美しいデザインと直観的Critter&Guitari-2-PocketPianosOutsideでユーザーフレンドリーなオペレーティング・システムを持っています。だからこそ楽器やアートの世界でこれだけ急速に世界に波及することができたのでしょう。   可愛らしいPocket Pianoはたくさんの実験と革新性を持ち合わせた製品だと言えるでしょう。ポケットピアノはほんの小さなシンセサイザーですが様々な波形やモードを搭載しています。ピッチをシフトしてフルキーボードでノートを演奏することができ、多彩なモードで幅広いトーンを駆使した演奏が可能になっています。 MIDIコントロールを可能にしたPocket Piano MIDI、ベースシンセ&シーケンサーのBolsa Bass、アナログテープのような操作感が楽しい Kaleidoloopなど、簡単な操作でエンドレスな可能性を持った製品も揃っています。 DSC0263-600x401 ブティック・シンセサイザー・メイカーであるCritter & Guitariの創立者であるクリスとオゥエンは大学時代の友人同士で、ガレージ生産から始まったハンドメイド楽器は今や全世界に向けて毎日出荷されています。彼らはインスタレーション・アーティストとミュージシャンであり、いくつかの音楽を絡めたアート作品の制作でコラボレーションしていたのです。 たった1本の弦で楽器ともコントローラーとも呼べる【the Guitari】という楽器は彼らによる発明品で、Critter & Guitariの会社名の元になっている作品です。オリジナルのクリエイティブ楽器 Guitari は1本の弦だけで構成された楽器とコントローラーの融合です。伝統的な楽器がデジタルシグナルと交わったような作品でした。   Guitari   「Guitariという楽器は過去に私たちが製作した作品です。1弦仕様のエレクトリックギターのような楽器で、弦をホールドすることで電子センサーが働きボルテージがコンピューターのシンセ音源を鳴らします。音階を演奏すればテルミンのようなサウンドになりますし、ポジションごとに異なるサンプルを鳴らす事も可能です。エフェクトプロセッサーや他のプレーヤーとのリンクも可能なので様々な実験的な要素を試すことができるんです。」 「私たちの会社名にもなっているGuitariは正にこの楽器の事なのです。そしてCritterとは私たちがある作品の電子ボードに名付けた名前なんですよ。合わせてCritter & Guitari というわけです。」   クリスとオゥエンは1988年にNY郊外にあるスキッドモア大学で出会ったようだ。クリスは当時のことを振り返る。「オゥエンは自分で作った沢山のバンジョーを持って現れたんだ。僕は音楽を演奏していたけど自分で作るという事はした事がなかった。それで彼と音楽を作るようになったんだ。その後DVビデオ、Max MSP、C sound、supercollider、Pro Toolsなど興味深いトピックが次から次へと現れたんだ。だんだんサウンドマシンを製作する方に興味がでてきたのです。誰でもパーソナルコンピューターからデジタルオーディオとミュージック、そしてビデオまでをも一括でコントロールできるようになった楽しい時代の到来でした。」 critter-girl-250当時の2人は多くの作品をアート作品として限定的にギャラリーやインスタレーションとして発表していたようです。Dear Raindropなどのアート集団やアートコミュニティとのつながりで世界各地をツアーして様々な作品に着手、スフィンクスのような「ミュージック・スカルプチャー」や小さなビデオマシンなどが製作されました。 「私たちはその時限りのインスタレーションアートを沢山手がけました。それらは素晴らしい物でしたが、やはり限定的であるのと、使いこなすには難しいなど、一般的に販売するようなものではなかったのです。それでもこれらのサウンドマシンを生産するという事については興味があったので、私たちはそのアイデアを見つけていく必要がありました。何かコンパクトでポケットサイズで頑丈なものを作り出したかったのです。それ(ポケットピアノ)があっという間に大きな反響になったことは私たちにとってとても嬉しいアクシデントだったのです!」 onomo-cri クリスとオゥエンの【研究所】で生み出されるこれらの「toys」についてオゥエンは独自の視点で捕えているようです。「Toy(おもちゃ)という言葉で私たちの作品が表現されることは気に入っています。先日もある女性に、実は彼女がプロフェッショナルなバイオリン奏者だとは知らなかったのですが・・楽器というのは洗練されたおもちゃのようなものだ、という話をしていたんです。彼女も同意していました。多くの音楽家も理解できる事ではないでしょうか。」 「僕らのサウンドマシンを演奏するのに音楽の何たるかを学ぶ必要なんて全くありません。それが好きなら必ず楽しめると思います。子供のようなレベルでも演奏できるのと同時に、より複雑な音楽的な演奏もこなせることが大きな特徴だと思います。」 critter-tshirts また彼らの発明品はサウンドマシンに止まりません。最近ではVideoscopeやRhythmscopeといった、入力された音声信号からランダムでサイケデリックな映像を生成する【ビデオシンセサイザー】を製作しています。「エクスペリエンタル・テレビジョン・センターと呼ばれる施設がニューヨーク州のBinghamtonにあるんです。彼らは本当に風変りなビデオ機材を持っていて、それらをアナログシンセサイザーみたいにパッチするんです!この巨大なビデオ・モジュラーシステムで色を足したり、ビデオ信号をばらばらにして色を分解したりくっつけたり、変わったパターンを作り出すこともできるのです。そんな経験からイマジネーションを受けて産まれた製品ですね。」 Critter&Guitari-rhythmscope-12345 アートパフォーマンスやインスタレーションの為の機材の製作から始まった、というバックグラウンドは確実にCritter & Guitariの作品を一般の電子楽器と区別する要素になっています。そこには「何が飛び出すのか分からないワクワク感」や「想像力をかきたてるアイデア」が詰まっています。 そして子供から大人まで「楽しみ」のレベルに応じて、「Toyとしての遊び」からMIDIを駆使した「本格的なシンセサイザー楽器」まで、フレキシブルに対応できるクリエイティブ楽器。今までのどんなものとも違うCritter & Guitariの作品をこうして商品として購入できる事はとても嬉しいことではないでしょうか!   critter-all-products-2013 products-page_button  

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