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Chandler Limited”REDD.47″”Germanium Pre Amp””Germ 500 mk2″導入事例

SIGN SOUND LLC 代表
レコーディングエンジニア 原 裕之 様

http://signsound.net/

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★今回はREDD.47をご購入いただきまして、ありがとうございました。Chandler Limited製品は以前からお使いいただいていたとのことですが、どの製品でしょうか?

ゲルマニウムプリアンプを個人的に3台持っていまして、1台はラックタイプのGermanium Pre Ampを発売当初に導入しました。最近ではベースアンプ用に使ったりしています。時々ボーカルにも使っています。
その後、APIモジュールのGerm 500 mk2を2台購入しました。


★ありがとうございます。Germanium Pre Ampをお使いになったきっかけは?

レコーディングの仕事を始めたころはハイファイと言われる最近の機材をよく使っていたんですが、徐々にOLDNEVEなどのビンテージ機材の魅力を知って、それらを使うのが自分の中で定番化していったのです。

そのころにChandler Limitedからオリジナル製品としてビンテージトーンを売りにしつつ、サウンドの質感もコントロールできそうなGermanium Pre Ampが発売されたことを知りまして、デモ機を借りて試してみて印象が良かったので購入しました。


★導入されてから、どのような場面でお使いいただいているのでしょうか?

導入当初は色々な場面で使ってみました。ドラムや唄にも使いました。Germanium Pre Ampは中域に特長があるんですよね。レンジ感はNEVEの方が広いし、Germanium Pre Ampはカドが丸くなります。セッティングの仕方で多少の質感は変わりますが、カチッとした輪郭にしたい時には、NEVEなど他の機種の方が適しているのではないかと思っています。

Germanium Pre Ampをベースアンプに使うと、ぐっと中域のキャラクターが出てくるので、これで録ったベースをオケに混ぜると纏まりと同時に存在感が見えてくるんです。自分の中での定番です。

例えば同じくベースにビンテージNEVEのマイクプリを使った場合は、よりローエンドも出てレンジ感も広くなるんですが、Germaium Pre Ampを使ったほうがベーシストが欲しがるキャラクターを強調しつつ、オケに必要な丁度良いレンジ感で録れることが多いです。
とくにバンドものの場合はオケの一部としてだけではなく、メンバーの存在感も感じられるというのは大事ですからね。

あとはA.ギターのストロークにもよく使っています。すごく良いです。マイクはNeumann U87AiやSHURE SM57など色々使っていますが、たくさんの楽器の中に混ざっても、ベースと同じように存在感があってうまく収まって聴きやすくなりますね。

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★Germaium Pre AmpはGAINやFEED BACK、Thickスイッチなど、本体のセッティングで出音がかなり変わるのが特長のマイクプリですが、原さんは実際どのようにセッティングされているのでしょうか。

PADを使ってゲインを上げて積極的にサウンドメイキングする場合もあります。Germanium Pre Ampのゲインを高めに設定して、ドライブ感を強調するやり方です。しかし普段はPADは使わずにGAINよりもFEED BACKを少し上げ目にしたところから質感、雰囲気を見てイメージしたサウンドを作っていくことが多いです。

唄を録る場合では、最近のマイクはシャープなキャラクターの傾向のものが多いので、Germanium Pre Ampと組み合わせることで、硬くなり過ぎないようにして音楽的に聴きやすく、というようなイメージで使っています。

クリアでハイファイに聴かせたいような曲にはGermanium Pre Ampはあまり選択しないかもしれないですが、厚みを重視したロックサウンドには良い選択肢だと思います。

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★その後にGerm 500 mk2を2台導入していただいたということですが、こちらはどのような用途に使っているのでしょうか?

Germanium Pre Ampをステレオでも使いたいと思うようになりまして、3年前に購入しました。こちらは主にドラムのトップやギターアンプなどによく使っています。

全体的な質感はどちらも同じような印象ですが、ラックタイプ(Germanium Pre Amp)の方が低域の厚みがある感じがしますね。


★そして、今回はGermaniumシリーズとはタイプの異なるREDD.47を導入していただきましたが、こちらはどのようなきっかけだったのでしょうか?

個人所有の物だけでも、いろいろなタイプの機材が揃ってきましたが「ビンテージチューブマイクプリ」の質感のものはまだ持っていなかったんです。

使ったことはもちろんあって、Telefunken V76やV72を使ったこともあります。一番印象に残っている機材は、とあるプロデューサーから面白いからと勧められて使った、60年くらい前の真空管のマイクプリアンプです。それをお借りしてSM57と組み合わせて唄録りに使った時の質感が衝撃的でした。


★ビンテージチューブマイクプリとSM57の組み合わせとは興味深いですが、どんな印象だったのでしょうか?

まるでビンテージチューブマイクで録ったような、太くシルキーな質感が得られたんです。それでいてロック的な強さも有り、全く古臭くない。でも、そのマイクプリは元々リボンマイク用に作られたものなので、ゲインがもの凄く高くて、SM57でもラインPADを入れないと使えないんです。更に少しノイジーだし、用途にハマれば他には敵わないような抜群の良さがあるんですが、何にでも使えるという感じではない。

個体差もあるのでオリジナルを購入するのを躊躇していたときに、復刻モデルが発売されたことを知りました。ほぼ同時期にChandler Limitedからもチューブマイクプリの復刻モデルのREDD.47が発売されたので、それを対抗馬として両方のデモ機を借りて比較してみたんです。

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★比較された印象はいかがでしたか?

唄とドラムで試してみました。唄はシャウト系のボーカルをダイナミックマイクで試したり、メインボーカルとしてコンデンサーマイクと組み合わせて男性、女性ともに試しました。

そのマイクプリは初めて聴いた時の衝撃的な質感が再現されいて、特にダイナミックマイクでの印象はとても良かったです。さらにオリジナルよりもゲインなどは現代向きに少し作り変えられていたのですが、それでも自分の使い方(マイクとの組み合わせ)では登場場面が限られてしまうのかな、と感じたんです。

比較対象だったREDD.47は使いたいマイクとのゲインレンジも丁度良く、ビンテージのテイストもあるし、それでいてとてもS/Nが良くて使いやすさを感じました。気軽に滲ませたり歪ませたりもできると思いましたね。


★REDD.47の機能や使い勝手などはいかがでしょうか。

3つのスイッチ(VOLAGE GAIN、FINE GAIN SET、PAD)で色々なことができそうだな、と思いました。Germanium Pre Ampの質感のコントロールのようなことをチューブのマイクプリで行えて、バリっとした輪郭のものやビンテージな飽和感も表現できるかな、と思いました。

あと、音とは関係無いですが電源が内蔵なので持ち運びがしやすく、また想像していたよりも本体が熱くならないですね。

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★導入されてからは、どのような用途に使っているのでしょうか?

今は唄に使ってみたりベースアンプに使ったり、Germanium Pre Ampと同じ用途で、この曲ではどちらを使おうかと考えて使い分けています。とくに唄には抜群の存在感を得られます。あとやっぱりアコギやギターアンプにもとても良いですね。

先日はスネアドラムにマイクを2本立てて、NEVE 1066で録った音とREDD.47で少し歪ませた音も混ぜて、音圧を作るようなこともしてみました。コンプレッサーを掛ければ似たような雰囲気を作ることができますが、このような録り方をすれば、生のダイナミクスを活かしたままオケの中でも存在感を出すことができるんです。音数の多い曲でも、そんな手法を使うと演奏の細かいニュアンスも浮き上がって見せることができます。REDD.47は歪みが太めなので、そのような使い方にも向いていると思っています。


★SIEMENS/Telefunken V76やV72(S)などとの印象の違いについて、何か感じられたことはありますか?

V76はSIGN SOUNDのエンジニアが持っていますし馴染みが有るのですが、馬力がある印象ですね。ソロにして聴くと思った以上に歪んでいたりするんですが、オケの中で独特の音になります。
REDD.47も同じような印象です。普通のマイクプリより若干歪みやすいですが、歪みの質感が音楽的なので目的にハマれば非常に面白いと思います。


★Telefunken U47(Tube/FET)との組み合わせで使われましたか?

まだ無いです。U47Tubeとの組み合わせで唄を録ってみたいですが、自分はパワフルな男性ロックボーカルを録ることが多いので、その場合はU47Tubeは選択肢として挙げにくいんです。マイクのほうで飽和してしまう印象があるのです。

パワフルなボーカルにはダイナミックマイクを使うこともあるのですが、その時に普通のプリアンプを使ってしまうと味気ない雰囲気になってしまいますが、REDD.47ならば厚みがあって太い輪郭を提供してくれます。

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★例えばREDD.47を2台揃えたとしたら、どのような使い方が考えられますか?

ステレオで使える機会ができると、間違い無く使用頻度が増えますね。ピアノに使ったりドラムやストリングスのルームマイクとしても、厚みのあるリッチな質感になるのかな。生楽器に何にでも使ってみたいですね。


★このような機材を使うことで、プレイヤーの演奏にも変化が起こるようなことはあるのでしょうか。

録る時から音に方向性あると、プレイヤーもそれにつられてより良い演奏にもつながると思います。そういった意味でもREDD.47は魅力的な機材だと思います。

マイクやマイクプリアンプのキャラクター、コンプレッサーやイコライジングを含めた演奏時のモニターのバランスや質感に応じて、プレイヤーやボーカリストのパフォーマンスが変わります。それは良くも悪くもですが、上手くやれば結果的にサウンド面でも音楽面でも作品の完成度がより深まっていくと思うんです。


★曲の方向性を決めてプレイヤーに良い演奏をしてもらうためにも、レコーディングの段階である程度の音を作っているのですね。

そうですね、ミュージシャンがその曲に入り込み易いようなモニターを作りたいと思ってやっています。そうして録りを終えた段階では音楽的なサウンドとバランスは出来上がっていて、あとはMIXのときにでそれをどのようにデフォルメしていくか、という流れを理想として考えています。

録りから関わる場合は、どんな完成形を目指すのかとディスカッションを重ねて、演奏の部分と各楽器の音作りの組み合わせを考えながらレコーディングを進めています。

例えば土台となるドラムを録るときにも、しっかり方向性が分かる質感で録ることを心がけています。そうすると、次の楽器をダビングを進めるときにそのドラムにあった音とプレイをすることなります。そうしてレコーディングが進むにつれより方向性が深まっていくというイメージです。

現在の限られた制作時間の中で(MIX時のリコールを含めた)効率化を考えると、MIXの段階で積極的にアウトボードを多用した作業は難しいです。だからと言ってプラグインだけに頼るのもストレスを感じてしまうんです。

そのあたりも踏まえて、レコーディングの段階でGermanium Pre AmpやREDD.47などを使ってしっかりとした質感のレコーディングをしたいと思っています。


★これからも、Chandler Limited製品を末永くお使いいただければ嬉しいです。本日はお忙しいところお時間をいただきまして、ありがとうございました。

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協力:
ROCK ON PRO / Media Integration inc.

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