リボンマイク
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SHURE リボンマイク

SHURE
KSM313/NE
KSM353/ED
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リボンマイクの進化したかたち。デジタルレコーディングに最も似合うナチュラルサウンド。

Shure から発売されているKSM313/NE、KSM353/EDではリボンマイクの欠点とされていた


・高い音圧に耐えられない
・吹かれに弱い
・取り扱いが大変
・周波数特性(特に高域)の限界
・出力が小さい

といった従来の欠点を見事にクリアし、新たなリボンマイクの可能性を広げています。

ご購入を検討中の方にはデモ機のお貸出しが可能です。ぜひ新世代リボンのナチュラルサウンドをお試しください!詳細はお問合せください。






なぜSHURE KSMリボンマイクなのか?

高解像度化の進むデジタルレコーディングにおいて、古き良き時代のアナログ録音の手法や黄金時代の機材を使用することもありますが、S/Nや帯域の狭さ、信頼性などに欠ける事も多く、リアルビンテージ(または復刻版)のリボンマイクは「使いたくても使えない」場合も多いようです。

SHURE KSM313とKSM315は共にリボン素子に新素材を使用した新世代のリボンマイクです。もともと医療用のカーボンナノチューブを開発していたCrowley and Tripp社が開発した Roswelliteは、そのマイクエレメントとしての優れた性能と、恐るべき強靭性を持ち合わせた新素材であり、リボンマイクの世界を新たなステージへと進化させたと言えるでしょう。




KSM リボンマイクのラインナップ

SHURE KSMリボンマイクには2タイプがあります。


KSM313/NE
リボンマイク KSM313

マイクの表と裏側で完全に異なる2つのサウンドキャラクターを持っています。表側はファットでナチュラルな伝統的 リボンマイクサウンド、そして裏側は高域が美しく伸びたよりモダンなサウンドとなります。コンデンサーマイクのような高域の伸びがありながら決してギラつ かない、滑らかになじむ心地よいサウンドは他のマイクでは体験できない響きを持ちます。アコースティック楽器をナチュラルに録りたい場合はもちろん、ボー カル録り(吹かれにも強い)、太くラウドなギターアンプ、さらには高いSPLが要求されるキックドラムやスネアドラムなどにも最適です。従来のリボンマイ クの常識を超えた応用範囲の広さを誇っています。




KSM353/ED
リボンマイク KSM353

繊細でスムースなリボンマイクサウンドをキックドラムやホーン楽器、スーパーラウドなギターアンプ、ベースギターなどのアプリケーションにも利用できます。形状記憶(シェイプメモリー)素材であるRoswellite(tm) をリボンに採用し、高いサウンドプレッシャーに完全に対応するアグレッシブなリボンマイクロホンに仕上がりました。アコースティックギターやボーカルなどのよりソフトな音源 ではKSM353ならではのスムースなリボントーンを再現できます。47FETを意識したというハイゲイン、極めて低い歪率とノイズフロアー、そして美しく温か いリッチな音質が特徴です。



リボンマイクとは?

リボンマイクリ ボンマイクは電磁誘導の原理をそのまま形にしたようなシンプルな原理のマイクロホンです。電磁誘導とは磁界中にある導体が動くと導体に電位差が発生し電流 が流れる。そうですフレミング右手の法則です。この導体を帯状(リボン)にすると空気振動を受けることができ、導体の振動から電気信号を得る事が可能にな ります。リボンは空気粒子の変位に逆らうことなく振動しなければならないので、極々薄く作られ軽量化を図っています。導体の材質には一般的にアルミニウム の薄く延ばした物(アルミ箔)が使用されます。その厚さは0.5~2μm程度しかなく圧倒的に薄いために壊れやすく、かなりデリケートです。保管状態に よってはリボンが伸びて戻らなくなってしまうなど、取り扱いにとても注意が必要です。

導体に発生する電位差は磁力と変位速度と導体の長さに比例します。この事か ら導体であるリボンを蛇腹状にし長さを稼ぎ出力を上げています。しかし、大きな出力を得ようとリボンを長くすると今度は周波数が高い振動についていけなく なります(高域のレスポンスの低下)、また重量が増し空気粒子の振動の妨げになってしまいます。出力レベルと周波数特性は常にトレードオフです。この部分 の解釈の仕方に各リボンマイクメーカーの特色が一番現れているのではないでしょうか。





リボンマテリアルの変更

リボンマイク従来のリボンマイクの振動帯(リボン帯) は極薄いアルミ箔でした。従来の技術ではベストな選択だったからです。

Shureのリボンマイク KSM313/NE、KSM353/EDではその振動板の素材に最先端のナノ素材であるカーボンナノチューブ(新素材Roswellite)を採用。リボンマイクの欠点とされてきた部分を改善しています。







カーボンナノチューブとは?

・アルミニウムの半分の軽さ
・鋼鉄の20倍の強度
・しなやかな弾性力
・電気を通しやすい


といった特徴を持つ半導体、医療機器、宇宙工学といった分野からも注目を集めている新素材です。その特徴から軽さと強度の両立を実現しています。質量を小 さくできれば速い周波数の振動にも正確な追従が可能になり、コンデンサマイク並みの周波数特性が実現可能です。またその強度から高い音圧にも耐え機種に よってはMax SPL146dB以上(測定限界値以上)を確保しいてる物もあり、バスドラムやジェット機のサウンド収音に使っても壊れることはありません。厳しい使用に も耐える高い強度を備えスタジオやライブサウンドなどにおいても安心して使えるのです。また音楽的にもカーボンナノチューブは素晴らしく、繊細さに溢れた リボンらしいナチュラルなサウンドを達成できます。




コンデンサ型、リボン型の違い


・音波の検出方式

コンデンサマイクは音を、振動板を押す力(または引く力)、圧力=音圧として検出します。振動板にかかる音圧が動かした振動板の位置情報の連続データを音声信号として取り出します。


リボンマイクは音を空気粒子の移動速度の変化により検出しま す。音(空気粒子の振動の伝搬波)が到達すると振動帯は空気粒子の振動と一緒に振動します。リボンは磁界の中に置かれていますので電磁誘導により、導体で あるリボンの移動(振動)速度に比例した起電力が得られるのです。振動そのものを電気信号として取り出ているのです。


・エレメントの反応

コンデンサマイクの振動板は固く張られていますので外部からの力には“耐える”動作となります。同時に振動板と固定電極がショートしないように可動範囲を制限するためにも重要な構造となっています。このことから音圧の高い音に対しては振動板の動きが制限されてしまい、圧縮感を伴ったサウンドと感じられる事も少なくありません。

リボンマイクの振動帯は吊るされている状態ですので外部からの力に対しては“逆らわない”動作をします。リボンがダメージを受けない範囲であれば、高い音圧に対しても振れ幅を制限される事なく振動し、電気信号へと変換する事が可能です。


コンデンサーマイクロホン

コンデンサーマイク 構造
リボンマイクロホン

リボンマイク 構造
振動板がバックプレートに接触しないよう振幅制限される 振動帯がブラブラ吊るされていて制限なく自由に動く
コンデンサーマイクは振動板とその直後に配置されるバックプレートで形成されている。その距離僅か10μm、接触を避けるため振動板はピンと張られ、可動範囲が制限される。

リボンマイクロホンの振動帯は蛇腹に折られ磁界の中に吊るされた状態で、空気粒子の振動にリニアに追従。

<実際の試聴コメント>

コンデンサーでオンマイクだと瞬間的な音圧に対して振動板の可動範囲の制限があるからコンプレッション感があるんだけど、このKSM313/NEリボンマイクロホンにはそれがない。アタックのスピード感も綺麗にひろえます。(フリーダムスタジオ様)

テープが録音に使用されていた時代にはコンデンサーマイクが構造的にスネアドラム的である事を気にする 事はありませんでした。しかし現在のデジタル録音のレゾリューションにおいてはコンデンサーマイク特有の粗さや耳を疲れさせるような音質がどうしても気に かかってしまうのです。リボンマイクはドラム的ではなく、ストリング的だと言えるでしょう。より軽く、より反応性に優れます、結果スムースでクリアーなサウンドが得られるのです。このサウンドこそデジタル録音に求められているサウンドなのです!




音場に対する振動体の存在

マイクロホンを音のセンサーとして考えた場合、音場に何も無い時とマイクを置いた時で状況が変わってしまっては正確な収音ができているとは言えません。コンデンサ型は”耐える“動作ですのでコンデンサマイクが置かれたときは音場に対して振動板は邪魔な物となり伝搬する音波を変化させ不要な音圧上昇(回析現象による高域の上昇)などを招いてしまいます。

対してリボン型は”逆らわない”動作となります。リボンの存在は無視できる程度ですので、伝播してきた音波はその後方へと通り貫けていきます。自然の状態を崩さずにセンシングできるため、リボン型のナチュラルな音質に貢献しているのだと考えられます。




マイキング

リボンマイク一般的に音波は球面波となりますので、音源の近くでは音圧は距離に比例して小さくなるのに対し、空気粒子の移動速度は距離の2乗に比例し て小さくなります。そのため、音圧を検出するコンデンサ型に比べ、粒子速度を検出するリボン型は距離が離れると極端に感度が低下してしまうのです。逆に音 源に近い部分では近接効果による影響が大きくなります。このようにコンデンサ型とリボン型には音源からの距離による感度の違いがありますので、この特性を よく理解してマイキングを行う必要があります。



サウンドレビュー




有)ワーズアンドミュージック 
レコーディングエンジニア 滝澤 武士様 

リボンマイク サウンド評価

『楽器等の収音は、無闇に周波数特性やダイナミックレンジが広ければ良いというわけではなく、必要な情報にフォーカスして、それをどのように聴かせるかが重要だと思っています。』

『リボンマイクの特徴である、瞬間的なアタックを自然に抑えられる特性と低域解像度の高さ は、コンデンサーマイクやダイナミックマイク等が持ち合わせていない良さだと思います。レコーダーやプレーヤー、またはPAシステムの特性がリニアになれ ばなるほど、この2点は人間の聴覚に対して有利に働くと思います。』

『従来のリボンマイクは、取り扱いに注意が必要でセッティングに柔軟性が無く、音色的にも音 楽のジャンルを選んでしまう傾向があったと思いますが、本マイクは取り扱い面でも音質面でも、少なからずリボンマイクの使いづらさを払拭して新たな 可能性を引き出してくれたマイクだと思いました。』

『リボン自体が丈夫で音圧にも強いので、取扱いやマイキングに神経 質になることなく使うことができます。また、従来のリボンマイクと比べてボディーサイズが小さいところも、マイキングの自由度を上げており、様々な楽器の 収音に対応できるポイントだと思います。』

リボンマイク エレキギター アンプ マイキング『ゲインが高く、S/Nも驚く程良かったです。リボンマイク特有の滑らかな音色は、極端なEQを施した場合でも自然で耳当たりの良い結果をもたらしますリボンマイク。 従来のリボンマイクでは、例えばEQで高域を思い切りブーストするような場面では、「シャー、サー」といったノイズが気になってしまい、欲しい分だけブー ストできないことも多かったのですが、それが全く気になりません。S/Nの良さは、EQやコンプレッサーを使用した積極的な音色 コントロールの際にも、大きなアドバンテージになると思います。』

『全般の音質傾向としては、本来のリボンマイクらしい良さがしっかり出ています。エレキギターでは、立体感と力感のある非常に解像度の高い低音を、タンバリンでは、ピークを抑えて他のオケとの馴染みの良い高音を収録することができました。大音量にも耐えられるのでバスドラム、ブラス、大音量のエレキギターにも良さを発揮できそうです。』

『後でどうにでもできるようにと考えて楽器を録るなら、コンデンサーマイクを使うのが無難な のかもしれませんが、自分がこの楽器をどういう音色で録りたいというビジョンをはっきり持って録音に臨むならば、必然的にこのリボンマイクを 使いたい場面が出てくると思いますし、その時には他のマイクよりも良い結果が得られるでしょう。』




KSM313/NE Roswelliteサウンドレビュー

リボンマイク

歌録りの時にKSM313/NEを試してみましたが、コンデンサーマイクの場合はEQで高域を上げると耳が痛くなる感じですが、KSM313/NEはそういうことが無くEQのかかりが自然で凄く気持ちが良いです。

S/Nも今までのリボンマイクと比べてかなり良いので、高域をブーストすれば自然に綺麗に伸びて、どこまでも上げたくなるような感じです。

コンプレッサーでレベルを抑えつけた感じはなく自然に聴こえるのに、録った後の波 形を見るとコンプレッサーをかけたような綺麗なレベルの抑え方をしていて、フェーダーを上げなくてもオケに埋もれず抜けてきます。耳に優しくとても使いや すいですね。その時のボーカルも歌いやすいと言っていました。

また、音圧にも強いマイクなので、ギターアンプではオンマイクにも使えるし、オフマイクでもどちらにも使えると思います。ドラムのアンビエンス等にも良さそうです。

マイクの裏表の音の違いは、オンマイクとオフマイクの2本を立てたのをミキサーでバランスをとるような感じで面白いですね。

【レコーディングエンジニア】




フリーダムスタジオ様

リボンマイクKSM-313/NEリボンマイクロホンをバンドのレコーディングでトランペットに使ってみました。

音の抜けが違う!U87と比べても全然良い!
コンデンサマイクでオンマイクだと瞬間的な音圧に対して振動板の可動範囲の制限があるからコンプレッション感があるんだけど、このKSM313/NEリボンマイクロホンにはそれがない。アタックのスピード感も綺麗に拾えます。

時間の都合でテスト出来なかっ たけど、ハイハットなんか良いんじゃないかな。あと、和楽器には最高だと思う。僕の経験から琴・三味線等の強いアタックはコンデンサだとさっき話したよう にコンプレッション感があって上手く録れないんだけど、KSM313だとそれがないからとてもマッチするんじゃないかな、ぜひ試したいですね。久々に良いマイクに出会いました!ペアで揃えたいですね、欲しい!』

フリーダムスタジオ




Bill Vorn Dick (Acoustic Instrument Recording Authority)

『本当に必要なのは優れたマイクロホンとマイクプリアンプだ。リボンマイクこのアメリカンメイドのリボンマイクロホンはマイクロッカーの中でも一際印象的だ。最初にこのリボンマイクに出会ったのはAESショーの会場でした。どんなマイクでも私はその作りの良さに注目します。そしてソニックなカーブ、周波数レ スポンス、私のレコーディングする楽器にマッチしているかを見るのです。リボンマイクが持つ温かみおあるサウンドは印象的でした。ファットで温かく、アコースティックな生楽器にも、アンプを通した楽器にも良く合い ます。私はボーカル、サキソフォン、トロンボーン、ホーン、そしてフェンダーやマーシャルのキャビネットにもこれらのリボンマイクを使います。今関わって いるサイケデリックロックバンドの録音ではオーバーヘッドのドラムスにも使っています

このサウンドの温かみは正に近代のマイクロホンに欠けてしまっているものと言えます。最近のマイクは大方ブライトすぎますし、冷淡なサウンドだと思いま す。そういう方は本リボンマイクを試す価値があります。私のフェイバリットNeve8068、API、Great River、Focusriteといったマイクプリとの相性も抜群です。

クライエントからも良くそのサウンドの素晴らしさを絶賛されます。ドブロギターの録音をしていたらプレーヤーが(そのサウンドが素晴らしく)びっくりしてしまった事もありました!

ステンレスの強靭なボディーと丁寧な作りが施され、アメリカで作られています。とても品質にこだわっている事が感じられます。素晴らしい道具であり、価格も賞賛に値します。

リボンマイクはEQを極力使わない私のレコーディングに最適です。それぞれ特徴の違う3タイプのリボンマイクサウンドを使い分けることで本当にクリエイティブに様々なアプリケーションに対応できるのです!』







リボンマイク

コンデンサーマイクロホン ノイマン U87Ai と、SHURE KSMリボンマイクロホンを同条件で比較しています。エレクトリックギターの素材はライン録音→ REAMP → ギターアンプ →マイクロホン → Pro Tools という流れで収録、同一素材を再生し、マイク位置/距離も揃えられているため比較試聴に最適な素材となっています。ギターの音量レベルは均一となるよう編集しています。


SHURE KSM353/ED
リボンマイク

* ギタートラック(withリズム)

*ギタートラック(ギターonly)




☆レコーディングエンジニア:森田 良紀様
☆プレイヤー:竹田 佳功様(Guitar、球掟の創
☆スペシャルサンクス:河野 芳人様、後藤 靖典様(球掟の創)
☆使用したHA:Vintevh Audio model473





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